旧暦の立春を迎えました。デジタルカメラをもって庭に出て、我が家の春を探します。少し苦しいかなあ。でも、蕾が開いたスイセン、今にも花開きそうな名前不詳の草花、やっと花芽が見えてきたクリスマスローズ、まだまだ蕾の固いライラック.....。昨日の朝は霜が草木を覆っていましたが、そろそろお目覚めでしょうか。いやいや、もう少し待ってみようと様子伺いでしょうか。 我が奥様は今朝、長男君第三子のサポートに、喜々として上京いたしました。取り残されたのは私とゴンタ爺さんです。というわけで、今週は独身を謳歌することになります。まずは音楽鑑賞といきましょう。取り出したLPは、スメタナの交響詩「わが祖国」でありました。スメターチェック指揮、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏です。録音は1980年9月、プラハ、芸術家の家、とあります。グレン・グールドが亡くなったのが2年後ですから、LPとしては最後の時期のものでしょうか。それがCDに取って代わり、いまはハイレゾに変わろうとしています。
先週も、いろいろありました。新しい気づきもあれば、悩ましい出来事もあり、最後は朗報も。この歳になると、表層的な出来事には無頓着になります。目の前の課題に真正面から向き合い、最適解を見出していく、そんな時間が流れていきます。
そんなある日、職場の同僚から面白い本を見せていただきました。文庫本「昭和ちびっこ未来画報~ぼくらの21世紀」(青幻舎)です。彼は、私が進める新規事業の参考になるかも、と渡してくれました。内容はと言えば、1950~1970年代にかけて、いろんなメディアに掲載された「未来予想図」を集大成したものでした。
それを私は懐かしく眺めました。幼少の頃、漫画少年だった私は、枕元に何冊もの漫画本を置いて、それを見ながら眠った記憶があります。当時の漫画雑誌には、付録として小さな漫画本がたくさん付いていましたから、どんどん漫画本が増えます。そんな漫画の中に、未来を予感させるものがありました。月旅行、空中を自在に移動する乗り物、ロボット、そんな未来を夢見ながら眠ったものでした。
改めて眺めてみると、半世紀前の未来予想漫画の多くが現実のものになっていることに気づきます。ロボット、リニアモーターカー、ロケット....。途轍もない空想の世界、夢を抱き続けることが大事なんだと、改めて思ったものでした。
ところで、先週は、異業種の仲間とのお勉強会にも顔を出しました。今年度最後の例会ということもあって、3時間みっちり話し合いました。ひとつの課題を様々な角度(業界)から眺めると、これまで見えなかったものが見えてきます。これが言葉の幅を広げていきます。
その後、ファシリテーターの発案で、お遊びの時間が用意されていました。リアル脱出ゲーム「人狼村からの脱出」です。DVDを見ながら謎解きをするのです。・・・・・人狼村に16人の村人がいます、そのうち3人は村人に扮した狼です。夜な夜な村人を襲います。人狼の牙は徐々に我々に迫ってきます。村中に隠された謎を解きながら、その村を脱出しなければなりません。制限時間は90分。チームに分かれて、手渡された数枚のカードの謎を解いていく、そんなゲームでした。私のチームは老若男女5名の混成チームでした。みんな普段使わない脳みそをフル回転させて、謎を解いていきました。
私の得意とするところは、もっぱら場面を鳥瞰するところでしょうか(笑)。図、形に関する謎は私の担当です。一方、数字や知力が求められる問題、これは若い方にお任せすることになります。もう一歩のところまで辿りつきましたが、残念ながらどのチームも脱出することはできませんでした。でも、良い汗をかきました。その後の懇親会が盛り上がったのは言うまでもありません。
と、まあ、こんな暮らしをしながら最終章に向かって浸走るということなんでしょう。きっと。この日も、定年で一線を退かれる方がいらっしゃる。見方を変えれば、組織の新陳代謝、組織が生きているということなんでしょう。私も、職場にへばりつくことはしまいと、それが組織の持続可能性に通じるのだろうと思っています。
さて、今日は午後、小雨舞う中之島にお出かけです。ヤクブ・フルシャが指揮するプラハ・フィルハーモニー管弦楽団、 ミッシャ・マイスキーのチェロで、ドボルザークのチェロ協奏曲を聴いてきます。あと、交響曲第9番 ホ短調「新世界より」、そして、スメタナの交響詩「モルダウ」~「わが祖国」から、です。