今朝はどんよりした曇り空でした。なんとかもつだろうと傘を持たずお散歩に出かけました。お不動さんの休憩所で一服して、さあて帰ろうかと思ったとき、なんと雨が降り出しました。さあ大変。散歩コースを短縮して急ぎ帰途につきましたが、5分も経たないうちに雨足が強まり全身びしょ濡れになってしまいました。
そんななか、雨音に混じって後ろから「すみませ~ん」と呼ぶ声が微かに聞こえてきました。「すみませ~ん」「すみませ~ん」。だんだんと近づいてきます。なんだろうと振り返ると、若い女性の方が傘をもって近づいてきました。「この傘を使ってください」と。あとワンブロックで我が家に到着するところだったので、丁重にお礼を申し上げて失礼しました。存じ上げない方でしたが、そのお気持ちに感謝です。何かホッとした気分になりました。 さて、あれよあれよという間に、今年も10月、神無月を迎えました。あと3カ月もすれば年末です。時の経つのはなんと早いことか。今年もいろいろありましたが、きょうはオンライン講座を話題にしようと思います。
先日、ロンドンにお住まいの方から、Zoomによるオンライン講座「ゴッホ:詩人の魂」(£18)のご案内をいただきました。数年前帰国された際にお会いしましたが、いま、ロンドンナショナルギャラリーで「大ゴッホ展」が開催されていて、展覧会をよりわかりやすく楽しむためのオンライン講座を企画しているのだと。ロンドンに行けない方も、晩年のゴッホの世界に浸ってみませんかというお誘いでした。オルセー美術館からは《星降る夜》が、シカゴ美術館からは《ベッドルーム》、アムステルダムからは《黄色い家》など、世界の大ミュージアムからゴッホの作品が一同に会しているそうで、来年の秋には、神戸市立博物館で「阪神・淡路大震災30年 大ゴッホ展―夜のカフェテラス」が開催されるというご案内もいただきました。 Zoomによる講演会は何度か参加していますが、その多くは一方通行です。今回は、時差の関係で午後9時開講でしたが、お話の途中に受講生の受け止め方をアンケート形式で求めたり、質問の時間をたっぷりとるなど双方向のやりとりも楽しいものでした。50数名の方々が受講していました。
ゴッホ晩年の代表的な作品1枚1枚を画面に映しながら、「色彩、筆使い、構成」「愛・詩・永遠なる生命」「複数作品の構成」「感想・想像力・記憶」の視点から、ゴッホの心と作風に迫る丁寧なお話しでした。Zoomの画質も、現物とは異なりますが、教室の大スクリーンに映し出されるものとは全く違い、色彩、筆使いを立体的に見ることができました。楽しい講座でした。
Zoomと言えば、この秋に開く大学のゼミ同窓会。OB会員の高齢化に伴い京都まで出かけることが適わない先輩諸氏に配慮して、今回、Zoomでの同窓会企画を考え、オンライン参加の希望を募りました。ところが希望者はゼロ。残念ながら80代の先輩方には敷居が高かったようです。でも、時代の進展と共に、居ながらにして世界各国の情報を知ることができる時代になってきているのは事実です。
でもねえ。オンライン講座ばかりでは味気ないですね。人と人の繋がりが希薄になります。それを補完する意味で、私は昨日から京都の秋季講座を正式に受講することにしました。午前中は一般教養講座を受け、午後は選択科目に分かれますが、私は絵画部を選びました。元気な95歳の女性もいらっしゃいましたが、みなさん水彩画だけでなく、鉛筆画やペンテル画、アクリル画、パステル画など様々な方法で絵画を楽しんでいらっしゃいました。さっそくグループLINEに仲間入りしましたが、その日のうちに全員の皆さんから歓迎のLINEをいただきました。
初日は、奥入瀬に行った時に撮った写真を画題に描きました。でも、川面の描き方が難しい。それに、光の変化で微妙に異なる色あいを見せる樹々。先生からは、原点に戻って色の出し方を教えていただきました。来週までに仕上げなければなりません。 秋季講座が始まって日が経たないのに、月末には作品展があるとか。さあて何を出品しようかと少し慌てています(笑)。この日は、帰りに三条通のお店で開催中の先生の個展を覗いてきました。