タリンの町から帰ってきたその夕方も暑くて、夕日は10時過ぎにバルト海に沈んだ。でも空は明るく、11時に近くのビルの向こうから10分ほど花火が立て続けて上がったが、暗さが足りなくまるで気が抜けたビールのようなもの。12時過ぎると西の海だけが明るいがあたりはやっと夕闇がしのびよってくる。
タリンの緯度はスコットランドとシェトランド島の間くらいだから、白夜には程遠いものの暗夜は2-3時間しかない。
この夜キャンプ場に変わったキャンパーが駐車していた。あの上のテントで寝ている人はよっぽどの心臓の持ち主だと思う。
キャンパーの外にロンドンから持ってきたおかきのくずを撒いたのですずめがたくさん来て、太った子供に食べさせていた。どこの親も子育ては大変だ。
太ったといえば、ここエストニアの女性も太っている人が多いのに気がついた。若い女性はやはり足が長くスマートでまるでユニフォームのようにタンクトップにショーツ。今年の若者の流行なのかも。ポーランドと違い中年以降の女性に肥満体が多い。
翌朝タリンの市内を通り抜けて西海岸を目指す。途中の野原にコウノトリのグループが餌を探していて、キャンパーをスローダウンしてもらったからやっとこの写真が撮れた。
デジカメは立ち上がるまでに時間がかかるから高速で走っているときにはよほどラッキーでないと写真は撮れない。この日はハイウエーを横切って歩いていったコウノトリを見つけたが、シャッターチャンスを逃した。
この日のキャンプサイトはハープサル(Haapsalu)の郊外、旧市街の城砦跡まで1.5kmほどだった。午後町の探索に行き、城壁や城砦跡を歩き回り、岬の真ん中の湖を一回りしてみた。
ティーンの男の子たちが湖で泳いでいた。
そしてなぜか湖の側にきれいに積まれた薪の山、この積み方はここエストニアだけしか見たことが無い。
この町は過去にはロシアの夏のリゾート地としてロシアからこの町まで鉄道が引かれていた。(今では撤去されている。)チャイコフスキーが家族連れでここへやってきたという。
キャンプサイトは林の中で蚊が多い。WIFIがオフイスの前の庭でしか通じないから、暑さにめげずレインコートを着込んでブログを書き送ったが、ジーンズの上から膝を刺されていた。ほんとにモー。それにしてもドイツ人は鉄の肌を持っているのかしら?3人のドイツ人男性が近くに座ってインターネットを見ていたが、蚊はどう?と聞くと、”エ、問題ないよ”との答えで私一人頭の周りに襲い掛かる蚊を追い払っていた。