Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

キャンプ旅行 アーマセル・デ・ペラ(Armacau de Pera)

2012-04-22 11:39:21 | キャンプ旅行 2011-2012

 

オルニャオのキャンプサイトには3週間いた。あまりに大きなサイトで奥行きが深く、入り口の行け受付へたどり着くまで500メータ位は歩かねばならない。それに大きな松の木がほとんどを覆っていて、テレビの衛星中継受信機を設置するのが一苦労。けれどこの町はサイトを一歩出れば一般市民の生活の場であり、スーパーマーケットも数軒あるが、毎週土曜日の港の魚、野菜市場の賑わいが素晴らしい。いつもは一緒に出歩く亭主が土曜日だけは一人で行って来いという。今までどこかで待っていると言うと気が気でないが、土曜日だけは自由に時間をかけて楽しむことが出来る。

 

この青野菜はポルトガル独特のものだそうで、千切りにした葉を袋詰めにして売っている。それはスープの具にするらしい。珍しいから買ってみたら、なかなかいける。普通のキャベツの緑の部分はよく煮込まないと青臭いか生では苦かったり辛かったりする。ところがこれは癖がなくていったん火を通すとすぐ食べられる。大いに気に入って市場の売り手のおじさんに野菜の名前を書いてもらい種を買ってきた。
今年の春はこれを植えてみよう。1990年代トルコで初めてロケットを食べてみた。その時はあまりの美味しさに2皿も食べてしまった。その翌年ヨルダンへ行き種を500gも買った。それ以来10年ほどロケットが我が家の庭で育っていた。最近ではイギリスのスーパーでもロケットは珍しい野菜ではないが当時は見当たらなかった。この葉牡丹のお化けのような野菜もヨーロッパへ広がってゆくのかも知れない。

1970年代、ズッキーニ(又はコジェットと呼ぶ)は日本では売られていなかった。珍しいものだからと金沢の両親に種を送ったが食べ方を知らせなかった。両親は借りていた大きな畑にこれを植え、どんどん育ってあんなまずいものは無いと苦情を言われた。金沢にはとてもよく似た野菜で漬物用のかた瓜がある。かた瓜は実を大きく実らせて収穫するが、ズッキーニは実の小さい,柔らかいのが身上。巨大な実があまりたくさん生って、村の人たちが見に来たそうだ。




オルニャオも飽きたからとアーマセル・デ・ペラのサイトへ移った。このサイトは8年前に気に入って1週間以上も滞在していた。昨年も来た時にWifiが無いと言われあきらめて町に近いもう一軒のサイトへ行った。このサイトは設備がよく松ノ木も少ないから日当たりが良い。冬の長期滞在者にはうってつけの素晴らしいサイトだ。でも夏は40度以上になるこの地では,住み辛いだろう。
このサイトの片隅にイギリスの国旗が翻るキャラバンがあり、住人のハリーというおじいさんと”8年前におしゃべりしたね”と言ったら”君の名前は覚えてないけどこの向かいにキャンパーが停まっていたね。”と言われた。
8年前ハリーの奥さんが癌で亡くなり、それでも一人でここに来ていた。今年で17年もポルトガルで越冬していると言う。

毎日晴天の続くある日、近くのサルガドス湖へキャンパーで出かけた。この湖はフラミンゴやいろいろな野鳥が群れていて立派な木道が設置されている。しかしベンチやトイレの設備が無くて、一日中楽しむには日陰もない。






草原に羊の骸骨があった。野犬に襲われたのかもしれない。昨年ここへ来たときはちょうど羊の出産時期で白い母羊から生まれる2頭の子羊が白と黒で不思議でならなかった。この日は羊はどこにも見当たらない。
この長い木道の脇の砂地にポツポツ咲いているのが小さな野生のアイリスで高さも10-15センチくらい。まるで星のようだ。






木道を通るバードウオッチングのグループや、自転車で走る年寄り夫婦、乳母車を押しておしゃべり夢中の若者たちなどでここは賑わっている。

 
 
3月の満月は昇ってくるのが遅く8時過ぎて遠くの岡の上に赤い月が出た。隣のペラ村の教会の塔と月だけが見える幻想の夜。



この南ポルトガルで一番珍重されているブルーダック。昨年は葦の茂みで満足な写真が写せなかったが、今回は川の対岸の葦の茂みで新芽や根を引き抜いて食べていた。この色はさすがに珍しい。

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