3月末に無事帰国できたが、我が家にインターネットがつながったのが2週間後だったから、やっと今回の旅の最後の締めくくりが書ける。
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パンプローナからN121A山越えでフランスの国境へ向かった。山道を走っているときにキャンパーの前方に大きな鳥が見えあわてて写真を写したがピントが外れた。ちょうど道端の崖の上に着地寸前だったからチラッと見た瞬間だったが驚いたことに20羽近くの禿げ鷹みたいだった。思わず我が目を疑ってしまった。
高速で走っているキャンパーの中からではそこにカメラを向けるのも無理で、山道ではユーターンも出来ずしっかりした写真が撮れなかったのが心残りだった。
それにしてもスペインに禿げ鷹とは想像しがたい。
カーナヴィの道案内で道路はN121Bの山深くに入り込み、時々通り過ぎる村がフランスともスペインともかけ離れたまるでスイスやオーストリアの風景を見ているような気持ちになった。そしてこの日は土曜日、山道でトレーニングするサイクリストが多く自転車の後ろを追いかけることになった。それと不思議なことにこの国境付近がスペイン側もフランス側も同じくらいにディーゼルが安かったこと。まさかこの国境だけ無税であるはずがないだろうに、フランスもスペインより安いと思ったのが間違いで、カレーに向かうほどにすこしづつ値段が上がっていった。
ボルドーの南のキャンプサイトで一泊し、翌朝ボルドー100km北にあるオングレム(Angouleme)へ向かう。ここには昔ロンドンで働いていた頃のランニング仲間が家を買って住んでいる。帰りに立ち寄って欲しいと連絡が来ていて一泊することにし、早くついたので、オングレメの旧市街へ行ってみた。教会がそびえる小高い岡の上には戦争慰霊塔やお役所などの建物が並び公園の中にバルザックの記念表があった。
バルザックはこの町で生まれ,死後はこの町に埋葬されたと言う。
ボルドーからパリ周辺までは辺りは平野で耕作地が地平線まで続いているのに、オングレムの郊外へ行ってみると大きな川が流れ水車が廻り、夏には子供たちだけならぬ大人まで川に飛び込んで遊んでいると言う。国道だけを走っているときには見えなかった素晴らしいフランスの田舎だった。
国道を北に向かって走ると上下線ともトラックの多さに驚かされる。国内の物資の移動はやっぱりトラックがメインになるのだろう。