クェテイラから南ポルトガルの主要都市ファーロを挟んだ反対側の町オルニャオは、昨年2回も滞在したところで、馬鹿でかいキャンプサイトはヨーロッパ北部からの避寒者でいつも活況を呈している。
ここが気に入ったのは、サイトのすぐ近くの野鳥観察公園と活気あふれる土曜マーケット、そして魚料理が美味しいマーケット周囲のレストラン。
昨年はここにWifiがあるのを知らなかった。レセプションから奥行き500メータ以上ある松林の中にキャンパーを停めたが、Wifiの電波が受けられるところは、ウオータータワーからレストランの間だという。
レストランの庭のテーブルでブログを送付する。毎日良い天気が続き、日中気温は20度を越える。ヴァレンシア以来もう2週間以上も晴天が続いているが、内陸の朝夕は急激な気温の変化で身を切るほど寒かった。
この南部ポルトガルは、昨年もそうだが穏やかで暖かい。
皆この地で6ヶ月はゆっくり落ち着いて、夏だけ故郷へ戻ってゆく。キャンプサイト料金も夏の7-8月は高騰して若者や家族連れの短期滞在者で占められる。
ここオルニャオのサイトは電気込みで一泊9.5ユーロ(8.1ポンド)と驚くほど安い。おまけに設備が整っていて文句なし、しいて言えばレセプションまでが遠すぎる(文句を言えば罰があたりそう。ポルトガルの神様ごめんなさい)
最近はEU圏内ではユーロ不安定、ギリシャに次ぎ、ポルトガルの経済が破綻寸前まで行っているという。昨年から見るとガソリン代が高騰し,1月からは準高速道路も料金を徴収するそうだ。
土曜日は港にある常設マーケットの周囲に野菜や日用品の市がたち、何としても見逃すわけにはいかない。
昨年も買った500グラム入りのアーモンドを、昨年と同じ年寄り夫婦の出店から買う。言葉はわからないからジェスチャーだが、おじいさんがこのアーモンドは俺が木からとったものだと言う。
オリーヴの漬物は量り売りで、大中小の金属の枡で買う。いろいろ種類があるが私はやっぱり黒オリーヴが一番好き。大枡いっぱいのオリーヴが2.5ユーロ、うれしい。
柿もこの地方でも取れるが、スペインほど立派なものではなく、皆自分の庭で取ってきたものを売っているみたい。1kgで1.2ユーロからだからロンドンのマーケットと変わらない。今が取り入れシーズンのオレンジは1kgが40セントから80セントくらい幅があり、サイズや種類で違うらしい。ここのオレンジは新鮮で味が違う。ここにいる間は毎日オレンジを食べ続ける。
ポルトガルは豚肉が安く、このマーケットの肉屋さんは売っている肉の半数は豚肉、そして鳥、牛、羊肉は豚肉より格段に高い。ほとんどが塊で日本のようにきれいにスライスされた肉はあまりない。
魚市場は込み合っていた。ぎらぎら光る大きな太刀魚などどうして料理するか判らない。
1kgの鯵と巨大なカツオを買ってしまった。カツオは近海では取れないはずだから鮮度が落ちていたがやっぱり魚は最高。
12月10日は満月、午後から曇りだった空が夜中の1時澄み渡った。月光であたりは明るく静まり返ったキャンプサイトを照らしていた。