八ヶ岳に行ってからの翌週。
指定していたお休みがあり行きたかったお山もキャンセル。
で、どうしようかと、、、。
どうせならテント泊しよう!と。
南アルプスか北アルプスへ、、、。
春に行きたかったけど休みが合わずに行けなかった上高地へ行こう!
高山病に悩まない徳澤園でテン泊して蝶ヶ岳へ日帰りで行こうと思いました。
4日もお休みがあるので、1日目に徳澤へ、2日目に蝶ヶ岳へ、3日目にもう一泊してのんびり帰って来ようと思いました。
車を駐車したら運良くすぐにバスが来ました。
上高地行きのバスに乗ります。
今日は最高のお天気です。
夏休み最初の週なので、観光客も多いです。
梓川左岸道は工事中で右岸道しか通ることが出来ません。
遠回りしながら進みます。
眺めも良し
ザックは16キロくらい、ストックいるかと思いましたが、平坦な道ではストック無しの方がブレずに歩けました。
てか、ストック慣れて無いからねー。
少しずつ、これから使える様にしていこうと思います。
明神橋が見えて来ました。
橋を渡って。
ここで少し休憩します。
また一時間程歩きます。
景色に癒やされますね〜。
そして徳澤園に着きました。
隣でテントの受付します。
何処に張ろうかウロウロしていたら男性の方がやって来られました。
その方は手慣れたものでささっと場所を確保して敷物だけ出して寝っ転がっていました。
一生懸命テント取り出してワチャワチャしてる私を見ていたようで、
「探しているのはこれでは無いですか?」
大きな石を渡してくれました。
丁度テントのペグを出している所でしたので、助かりました。
ここは場所によっては小石が多いのか打ちにくい場所もありました。
すぐに刺さる所ばかりでは無いですね。
男性の方はベテランさんのようで、こんな人がそばに居て下さると心強いですね。
そして男性の方、「相当山やっていますね〜。持ってる物が本格的ですもん〜。」
私、「いえ、それほどでも、、、。山小屋ばかりで。」
「テント泊もこうして山では初めてなんです。」
まあ、持ち物はトライアンドエラーの繰り返しで、今はもう不動の愛用品ばかりですけどね。
頑張って立てたマイテントと北アルプスの景色。
実はこの後3回位色々と訳あって引っ越ししました。笑
「初日でもう3回も練習出来ました。」と笑いながらそれを話してたら男性の方
「3回も張っただけあって、もう角度とか張り方完璧じゃないですか〜」
テント張ってからは男性の様に寝っ転がってボーっと空を流れる雲見てました
そんな時間、子供の頃依頼じゃないかな〜、、、。
楽しいね。
と、お腹が空いて来たので徳澤園でピザを食べに行きました。
カレーも美味しそうでしたが、夕飯の一日カレーにしようと思っていたので、またいつか、、、。
丁度お昼時とあって、すごく混んでいて高齢のご夫婦が「ここ良いですか?」と相席になりました。
お二人はカレーの大盛りで、先に来た私のピザを見て
「ピザも美味しそうだね〜」とお二人で、、、。
仲の良い事、、、。笑
その後、登山口の確認をしに行きました。
テン場迄戻ると続々とテントを張りに人が来てました。
学生さん達が多かったです。
私の前にも何処か大学の部活の生徒さん達と顧問の先生が来てました。
時折突風が吹いてましたが、なんと、私の真横にテントが一張飛んで来ました!
周りからきゃー、わ~の声がしたと思ったら真横に私と私のテントめがけて飛んできた。
自分のテントを守らなきゃと片手で飛んできたテントを止めましたよ。
なのに、そのテント顧問の先生のテントなのですが、すぐ横なのに飛んでった事に全然気づいていなくて、一人の生徒さんが飛んできて「すみません」と持って行かれました。
大丈夫か?顧問の先生、、、。と思いましたよ。笑
日中は暑くて、木陰から山を眺める。
以前登った前穂高岳の山頂が良く見えます。
岳沢小屋では高山病も出なくて調子良かったな〜。
あの時はビール迄飲めた。笑
マイテントは快適でした。
テント生活、私は合うみたい。
エアーマットも快適。
まあね、マットも寝袋も主な物はご近所の山ショップのガチ登山のお兄さんがアドバイスして選んで下さったからね。
ぐっすり朝まで起きる事無く眠れました。
が。しかし、、、。
目が覚めて少ししたら大雨と雷、、、、。
予報では、、、。
上高地に入る迄は雨がぱらつくくらいだったのに、なんと前日では雨と強風予想。
今回は予報通り、、、。
てか、急に変わっていますけど、、、。涙
でも、昼頃は風速17メートルとのこと。
突風はその2倍です。
無理ですね〜。
こんなガスガスでは登っていても楽しくないでしょう。
前回の八ヶ岳でもお話したように、山は安全第一。
もはやなんの迷いもありません。
撤退です。
雨が落ち着くのを待ってテントの撤収をしようと思いました。
前日の男性の方はもう片付けて目的地に向かったようでした。
まだ何人か残っていたけど、学生さん達も皆行ったみたい、、、。
凄いですね。この嵐の中を、、、。
で、淡々と雨でぬれたテントを片付けていたら年配の女性の方が「すみません、ちょっといいですか?」と。
私 「はい」
女性「今日はこの後どうされますか?」
私 「私は帰ります。」
と話すとその方、行くかどうしようか迷っていらっしゃるよう。
女性「今日はこんな状態ですと止めた方が良いですかね〜」
私 「はい、今日は1日こんな状態ですし、ここはまだ落ち着いていますが、上は強風だと思います。」
女性「やっぱり行かない方が良いのかな、、、」
私 「どちらに行かれますか?」
女性「北穂高です」
私 「なら尚更止めた方が良いかと、今日は強くて17メートルだそうです、その時の瞬間風速が2倍という事は34メートルなので飛ばされますよ、ましてや岩場ですから遮る物も無いし。」
女性「そうですよね〜」
私 「山はいつでも登れますが、命は一つしか無いですよ」
女性の方はどう見ても70才位だと思います。
若い子ならともかく、そのお年でこんな日に登るなんてと思いました。
八ヶ岳と同じ、遭難してほしく無かったです。
色々と聞くと茨城からで涸沢で知人と合流するとか、でも連絡が取れないと、、、。
この時間からでは登ってももう間に合わないしと、、、。
年を考えたらもう登れるチャンスも少ないしと。
登れるうちに登っておきたい。
趣味は山しか無かったから、もう諦めて他の趣味を見つけたり、観光したりにしようかしらとも思っていますと。
私は慰めもあって「ロープウェイで行ける山だってありますよ」というと、
「そんな山は、、、」って納得出来ないようであった。
この方は登山が本当に好きなんだなと思いました。
止め時を探しいているようなそんな葛藤を持っていらっしゃるんだろうなと思いました。
帰りの道でもずっと強風が吹いていました。
ここでこの天気と風なら上はもっと強風だろうなと、今日は遭難者が出ませんようにと道道祈りながらの帰り道でした。
温泉に到着。
山には登らなかったけど、水分含んで重くなったテントでザックの重さに疲れた〜。
ひらゆの森は何度か訪れましたが、今回は露天風呂に全部入って来ました。
お気に入りの湯船も見つけちゃいました。
駐車場に戻ってもどんより雲に覆われていました。
この日は岐阜を出るまでは高速も雨でした。
名古屋は晴天だよ!
心配で翌日の遭難ニュース見ましたが、遭難者が結構いました。
あの女性の方、登られなかったかな〜
「登る達成感より、私は一つしかない命の方を取ります。」と八ヶ岳より結構熱弁しちゃったな〜。
雨の中で必死にテント片付けながらだったから余計にだったけど。
「あーやって行ってしまう人達は危険な目にあったことがないから分からないんですよ。
突風が吹いたら身体浮きますよ。私は北アルプスの稜線で経験あるから行きません。
沢なら増水もありますよ。
もし、待っていてくれる方がいらっしゃるなら行っては駄目です。その方達の為に。
先週の八ヶ岳も帰りは爆風でしたが、私は無事帰ってこれたのは運が良かったからだと思っています。」
私に似合わず熱弁してしまった、、、。