先週行った、大阪のお話。
久しぶりに息子の部屋に行った。
息子が暮らしているのは、大学から至近の学生寮。
令和の時代によくぞ生き残っていると拍手を贈りたくなるような年代モノの寮なのだが、栄養のことを考えた家庭的な食事を毎日出してくれるという点が決定打になってここに決めた。
ちなみに、そんなアットホームな雰囲気が話題になって、今年の初めに地元大阪のテレビ局から取材されて夕方のワイドショーで放送されたそうだ。
息子の部屋に入ったのは引っ越しの時以来だから、約2年半ぶり。
引っ越し当初はなかったカーペットが敷かれ、シンプルなパイプベッドも置かれていて(どちらもAmazonで購入したらしい)、以前より狭くなったように感じたが、それに比例して生活感も格段に増したような気がした。
それよりももっと増えていたのが、書籍。
分厚く年代モノの学術書やら何やらが所狭しと山積みになっていて、どちらかと言うと、ベッドよりもそれらの書籍の山が部屋を一段と狭くしているように思えた。
眼についた本を手に取って、ページをめくってみる。
しかし、めくって0.2秒くらいで〈理解できない〉と判断し、本を元の場所に置く。
そして、また別の本を手に取り、0.2秒で元の場所に置く・・・そんな行動を4冊ほど繰り返して、
「とりあえず、本棚も買いなさい」
と、父親らしくアドバイスをした(笑)
写真は、そんな部屋の真ん中に鎮座する黒いテーブル。
このブログをお読みの方で、ワタシと大学時代から付き合いがある方なら、見覚えがある方もいるのではないだろうか?
冬になるとこたつにもなるこのテーブル、実は、ワタシが大学時代に一人暮らしをしていたアパートで使っていたテーブルなのだ。
このテーブル、ワタシが進学で18歳で家を出た時に購入し、25歳の頃、アパートを引き払って一度実家へ戻った際に、〈もう使うことはないだろう〉と、物置きに仕舞った。
それから時を経て、息子が進学で家を出る事が決まり、1ヶ月にも満たない短い期間で引っ越しの準備をしたのだけど、いよいよ明日は引っ越し・・・という前日になって、机やテーブルといった類いの家具を準備していなかった事に気づいた。
引っ越し先で購入することも出来たのだが、実家にこのテーブルが眠っていることを思い出したワタシが、大急ぎで実家に戻り、物置きから引っ張り出して他の荷物と一緒にクルマに載せて持ってきた・・・というのが事の経緯。
このテーブルの立場になれば、もうとっくの昔に退役軍人となって物置きの中で穏やかな隠居生活をしていたのに、突然召集令状が送られてきたようなもんだ。
テーブルの気持ち的には、〈え?まだ働くんスか!?〉といった心境だっただろうし、まさか自分の終焉の地が広島から遠く離れた大阪になるだなんて想像すらしていなかっただろう(笑)
息子曰く、毎年冬になったらこたつとしても使っているとのこと。
電熱器は今でもしっかり使えるそうだ。
〈老体に鞭打って〉という言葉があるけれど、まさにお前のことじゃないか。
親子二代で世話になって、ありがとうな・・・思わずそんな気持ちになってしまい、テーブルを優しく撫でてしまった(笑)
でもそうは言っても、このテーブルも35年も前の代物。
昔の家電は電気代を食うから、せめて電熱器は買い換えた方がいいと思うぞ、Amazonで。
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