rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

日常的にジャズボーカル、たとえばマデリン・ペルー

2019-03-17 14:50:01 | 音楽たちーいろいろ
Madeleine Peyroux Dance me to the end of love


Madeleine Peyroux - The Summer Wind


人に持てるものには限りがあるのだろうかと、ちょっぴり寂しくなるこのごろ。
テクノやロックをこよなく愛し常に聴いていた家人が、近頃ドラムの刻むリズムやシャリ感を強調したエレクトロニックサウンドに疲れたと言い出した。
それが嫌いになったわけではないけれど、耳に痛くて日常的に聴くことができなくなったらしい。
それで、若いころには興味のなかったクラシックや、ボサノヴァ、とある理由から敬遠していたジャズへと音楽の嗜好を広げてきた。
最近、女性ジャズボーカルに傾倒していて、特に固定はなく、心が落ち着くような曲調のものを聴いている。
もともとそちら側も守備範囲だった私のために、甲斐甲斐しく視聴環境を整えてくれた。
年とともに趣味嗜好が変化するのは自然だとしても、加齢で起こる身体の変化で聴き取れる音域が変わり、同じものでも違うように感じてしまうのは、とてもせつない。
違う良さを得られるのだから、欲張らなければいいだけの話ではある。
しかし、好きなものの良さを感じられなくなるのは、簡単に割り切れるものではない。
家人のその寂しさをともに感じながら、あらたな「よきもの」を見出し、めでていこう。
小さな私たちは、まだ知らない「よきもの」がたくさんあるのだから。