rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

近くて遠い、そんな場所

2021-02-07 22:59:45 | 散歩

レトロなバス停留所跡


生命力ある枝ぶり、まるで血管のよう


遠くに霞む筑波嶺


ドラマチックな光の演出

昨日と今日は、とても穏やかで暖かく過ごしやすい最高の週末だった。
最近定番となっている、家人とのぶらぶらドライブと散策、今回はこの地域を隔てる霞ヶ浦の対岸を回った。
ここより南に位置するところは、しばしば訪れるのだけれど、今回のところは自分自身は初というもの。
よく見ていると、南北に20kmと違わなくても、どことなく庭や家屋のつくりに差が感じられる。
地域による風習や価値観、美意識があるのだろうか。
はっきりとした裏付けなどとっていなくても、ちょっとした違いに気がつけたときなど、単純に楽しい。
そして、見落とされ埋もれがちな人の連綿とした営みに愛惜を募らせる。

話が変わり、ドライブをしている車中からの景色に、凧揚げを楽しむ幾家族の姿があった。
コロナの影響で、人の密集する場所を避けて休日を過ごす工夫だろう。
通常ならば、ショッピングセンターやテーマパークへ繰り出すのが多くの余暇の過ごし方なのだろうし、子供たちも刺激過多のそのような場所が行きたいところ。
しかし、人の脳の処理には限界もあり、刺激が多すぎると多くの部分を割愛して記憶処理されてしまう。
いや、ある意味自己防衛機能が正常に働いた結果ともいえる。
そこで、広場でゆっくりと行う凧揚げは、やることが明確でシンプル、周りに人も少なく親とのふれあいに集中できる。
記憶に鮮明に深く刻み込まれる可能性は、飛躍的に増しそうだ。
夕方になりそうな光の加減、枯れた芝生の色、うっすらと霞んでいるが晴れている空、穏やかな風は吹いて凧揚げには最適な条件の梅の香がどこからともなく漂う日曜日を、子供も親もしっかりと思い出にするだろう。
人生の、尽きることのない安定の動力としてこのような経験が必要だと、確信を持って言える。