学びへの渇望

今更ながら、学びに対して貪欲になっている。
思えば子供の時分より、ある程度歳を重ねた人たちが、若いころに学習の機会に恵まれなかったなどの様々な思いで勉学に励み大学で学問を修める、または、大学を卒業して就職してもさらに学びを重ねようと学徒へ戻る、などの情報に注意を引かれていた。
かといって、特に学習へ力を注いでいたということも無く、自分の興味の赴くままに学校の勉強そっちのけで本を読んでいた。
乱読多読とは到底言えるものではないけれど、好きになった作家の作品は手に入るものはほぼ読んだというくらい。
絵描きを目指す過程では、美術史や絵画論、文化的流れを知るために歴史的なものも少しばかりと、その当時話題となっていた哲学的な本を齧っていた。
人生の流れの中で、たまたま今の職を得てから踏み入れた分野の必要な知識を得るために必死で読み漁った心理関係の本が、直近の学びといえるだろう。
そのおかげで、何かと助かったことも多分にあるが、自分の未熟さを痛感し、更なる学びを進めていきたいとの思いが増している。
いつ何時自分の終わりが来るかわからないけれど、少しでも進むことが出来るならば、どんなことでも吸収していきたい。
それにまだ、絵だって諦めてはいなく、自分の中に湧き出るイメージを表出したい。
ちっぽけで取るに足らない存在だとしても、こう思う自分は自分で認識しているのだということを前提として生きていくのが大切だと思うから。