Dinu Lipatti (1917-1950) plays Ravel Alborada del gracioso Rec.1948
先日、小さい人と音楽会に行ってきた。
市が主催する無料のピアノコンサートだ。
小さい人にとって初めての音楽会としては、うってつけの演目と気軽さで、最後まで聴き通せたようであった。
ショパン、ベートーベン、リスト、ポロコフィエフ、ラフマニノフと、我が家でたびたび耳にする音楽だけれど、ホールでの生の演奏は、演奏者たちもドレスの盛装で雰囲気も上がり、また一味違う趣がある。
演奏の前に曲や作曲家についての軽い説明があるのも、曲を聴く上でのガイドになってよい。
惜しむらくは、せっかく地元で気軽にクラシック音楽を聴ける貴重な機会なのに聴衆が少なかったこと。
人々の関心が薄いのか、それとも広報が足りなかったのか、なんとも悲しいことである。
11月にまた音楽会が催されるというので、ぜひとも聴きに行きたいものだ。
このときに演奏されたグランドピアノは、ドイツのブリュートナー、世界四大メーカーのひとつ。
滅多に弾いてもらえないのだろう、演目が進むにつれて音がよく鳴るようになってきた。
演奏者にも大いに気の毒であったけれど、いつもさみしく舞台袖で一人でいるピアノが可哀想であった。
ホールが使われていないとき、希望者はこのピアノを弾くことができるというのだが、いかんせん自分はピアノができない。
どうか、このピアノが孤独から開放され、すばらしい音色を奏でられるようになることを願っている。
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