毎週末やってくる台風には、相変わらず誰しもがうんざりしている。
ちょっとの風雨でないから、台風の進路にかかる地域にあたると、どうか無事に過ぎ去って欲しいと祈るばかり。
我が家では、幸いにも被害と呼べるものはなかった。
そして今日は清々しいほどの秋晴れ。
北東よりの強めの風が一日中吹いていても、爽やかで心地よい。
今この瞬間を切り取ったなら、平穏な幸せに満たされている。
しかし、現実は不穏に満ちている。
どうもメディアに接していると、気分がよろしくない。
こんなに美しいものに囲まれているのに、その恩恵に浴さなくてはと外に出て、ブルーベリーの新芽を愛でたり、コスモスが風にそよぐ姿を眺める。
肺いっぱいに涼しい空気を吸い込んで、太陽の光を浴びた。
コスモスのピンクや白、マリーゴールドのオレンジ、オクラの花のクリーム色が、草木の緑色にニュアンスをもたらし、クリムトの風景画のような効果を出した。
クリムトが真っ青な空を描くことはないけれど、こうして身近にクリムト的風景を見出せることは楽しい。
二十年以上この景色を見続けていても、一度として飽きたことはないし、また一度として同じものであったことがないのは、自然は絶えず変化しているからだ。
留まらず流れ往く、それが自然の本質なのだろう。
だから、今を倦むより、先を思ってよき人の世に成るように、自分のできることをしていこう。
へこたれ後ろ向きになっても、視線を上げて周りを見渡せば、こうして目を愉しませてくれる自然があるのだから。
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