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物語を生む灰色の街、スコットランドのエディンバラ

2012-10-20 23:31:39 | 街たち
「にじいろジーン 地球まるごと見聞録」スコットランドの首都エディンバラ。
ケルト人が砦を築き、中世から繁栄をしてスコットランドの中心地となった、灰色の石造りの街並みは、世界遺産に登録されている。
中世からの重々しい雰囲気を壊さないように、建物にネオンサインをつけるのを条例で禁止し、景観を守っている。
また、物語が生み出される街でもある。
シャーロック・ホームズシリーズを送り出したコナン・ドイルの生まれた街、そして、ハリー・ポッターの始まった”エレファント・ハウス”カフェがある街だ。

スコットランドのグルメ。
”ハギス”は、羊モツのミンチの巨大な腸詰。
それを、マッシュポテトと茹でて加熱したハギスをほぐした物と根菜のマッシュを重ねたものに、ウイスキーをかけて食べる。
ウイスキーを生のままかけるなんて、ちょっと想像できない味。
スコットランドは、スープに入れ込んでいるとみえて、スープバーが人気だとか。
”スコッチ・ブロマ”は、鶏肉とたくさんの種類の野菜を煮込んだスープ。
”コッカ・リーキ”は、鶏肉とネギをチキンスープで煮込み、小さく刻んだプルーンでコクと旨みを加え、一日寝かしてから食べる。
”カレン・スキング”は、ジャガイモとネギをミルクで煮込み、タラの燻製を加えてさらに煮込んだもの。
どのスープも、体を芯から温めてくれそうで、食べてみたくなるスープだ。
スコットランドのスイーツに、収穫の喜びを味わう”カラナカン”がある。
ラズベリーを、ウイスキー・クリーム・蜂蜜とつぶしながら混ぜ、オートミールを加えて食感をプラス。
ラズベリーの鮮やかな赤色が乳白色のクリームを混ざり合い、きれいなスイーツ。

スコットランドといえば、タータンチェックが有名。
タータンチェックは、一族によって柄が決まっていて、日本の家紋的意味合いを持つ。
今では、その伝統は薄まり、市民のファッションとして浸透している。
「ネス」は、地元発のタータンショップ。
現代的な色使いのタータンで、様々なものを作っている。
「ジョーイ・デー」は、ビンテージタータン生地を使い、素材の組み合わせで新しく見せる一点もののハンドメイドの店。

海に面したエディンバラのリース港には、ブリタニア号が停泊している。
かつてイギリス女王専用の船として活躍し、1997年からは観光船として余生を送る。
女王が最後に下船した三時一分に、船内の全ての時計の針は止められた。
湾にかかるフォース鉄橋は、19世紀に建造され、世界一長い橋といわれた時期もある。
エディンバラからのクルーズで、インチコールム・アイランドという小さな島々を廻ると、アザラシなどの動物に出会える豊かな自然もある。

スコットランドは、イギリスからの独立の是非を問う住民投票が行われると決まったばかり。
もともと、イギリスは、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドなどの国の集合体。
過去には争いが耐えなく、いまだに悶着は治まっていない。
独立を求める気持ちは、絶えず持ち続けてきた。
それも時代と気運の流れ、いたし方のないこと。
そこで生きる人たちが、強く望めば国のありかたは変わるのだ。
ただ、人の血が流れ、命が失われることのないように、変化していって欲しいと思う。
今まで培われてきた知恵は、役に立つことを祈って。

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