Adoration of the Christ Child with Saint Jerome, Saint Mary Magdalene and Saint Eustace
パオロ・ウッチェロは、15世紀イタリアのルネサンス初期の画家で、遠近法を純粋に楽しみ駆使した絵が特徴的だ。
どの絵もどこかしら不思議な空間感と可愛らしさがあって、見飽きない。
特にこの下の「森の狩猟」は、彼の代表作に挙げられるだろう。
深く暗い森の手前で狩猟に耽る人や犬が、小気味よく奥に向かう集中線の上で跳ね回る。
深い緑、白、朱色の3つの色の配置や対比が、その効果をいっそう引き立てている。
十分に練られた画面の構成という磐石な土台が、安心して見るものの心を遊ばせているのだ。
子供のころ、ちょっとおもちゃの国を感じさせる画面に、「これが大人の描いた絵なのだろうか?」と戸惑いを感じたものだった。
けれど、今ではそのギャップがさらにこの作家を特異なものにしているのだと、羨ましく思える。
絵も音楽も文学も、向き合う年齢によって見え方感じ方が変わるもの、どんなときも偏見を持たず、更な姿勢で対峙したいものだ。
Hunt in the forest
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