とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

機能性不妊について

2006年11月14日 | Weblog
避妊しているわけではないのに妊娠しない・・・、不妊を疑って専門医を受診します。

経膣超音波検査や血液検査や子宮卵管造影検査やヒューナーテスト、夫側の精液検査などのひと通りの検査をしても、特別な問題が見つからない場合があります。
(ただ、卵管采のキャッチアップ障害や子宮内膜の着床具合やその周期の卵・精子の質など、調べたくとも調べられない部分もあります)。

調べられない部分をのぞき特別な問題が見つからないのに、なかなか妊娠出来ず、タイミング指導を行ったり、排卵誘発剤を使ったり、人工授精を数回試みても妊娠が成立しない事があります。
このような状況を『機能性不妊』あるいは『原因不明不妊』といいます。
そして、このような『機能性不妊』は、不妊症の約10組に1組といわれます。

『機能性不妊』の場合は、まずはタイミング指導をおこない、タイミング指導だけで妊娠に至らない場合に、排卵誘発剤(飲み薬やお注射)を服用しながらタイミングをみます。
それでも妊娠に至らない場合に、排卵誘発剤使用の人工授精を行います。
ここまでを、一般不妊治療といいます。

この一般不妊治療をしばらく続けていっても妊娠しないようであれば、体外受精や顕微授精などの高度医療へと進みます。

女性のみならず男性側においても年齢が高い場合は、早めにステップアップされていかれた方が宜しいかと存じます。

なぜかここ最近、生理がある限り妊娠できると思っていらっしゃる方が多いのと、生理が順調だから何も異常はないと思っていらっしゃる方が多いのを感じます。
ですので、不妊治療の場合、タイミングをみる為に通うという事さえも理解出来ない不妊初心者の方が多いように見受けられます。
不妊でなければ、普通に妊娠出来ているわけであり、なかなか妊娠に至らない状況であるので、思い立ったらここはひとつじっくりとトライされて下さい。
また、タイミング指導に入ると、どうしても足を運ぶ回数が多くなります。
不妊治療というものに半信半疑の方は、その辺でもう理解出来なくなったり飽きてしまったりします。
そのような方には、書店でおいてあるような簡単な不妊治療の本をお買い求めになられて読まれてからお通いになられる事をお勧め致します。

そして真剣な方々は、真摯に前向きに頑張られていらっしゃるのも現実です。

本日の添付写真は、前回トナカイさんを送ってくれた知り合いがまた送ってくれました。
冬の寒さに負けずに頑張るデイジーです。
ーby事務長ー
コメント
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