とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

6月のラボ便り

2010年06月17日 | Weblog
6月のラボ便り


【 卵の年齢 】

治療をされていると、
“年齢”という言葉をよく耳にすると思います。
自分自身の年齢、卵巣年齢、卵の年齢
と、年齢にもいろいろありますが
今回は『卵の年齢』についてお話したいと思います。

卵の年齢は皆さんと同じ年齢です。
皆さんがお母さんのお腹にいた時から一緒に過ごしてきました。

自分が年齢を重ねると生活の中で実感することは多いと思います。
では、卵が年齢を重ねるとどのように変化していくのでしょうか??

一番は“染色体”の変化
 (染色体異常が起こりやすい)と言われていますが、
染色体と言われてもいまいち実感がわかないと思います。


それ以外で、私が皆さんの卵をお預かりし、顕微授精を行う際に
実感する事があります。

それは、卵の膜(細胞膜)です。
 ※写真の矢印部分です

年齢の若い方ですとこの膜にハリがあり、強度もありますが
年齢を重ねると膜が弱く、破れやすくなってしまいます。
破れやすいと、卵に精子を注入し、針を抜いた後に
膜が上手く元に戻らず、そのまま変性して(壊れて)しまう可能性が
高くなります。

これは見た目で分かることもあれば、実際に針を刺す時に
初めて分かる時もあります。

明日の卵が今日より若くなることはありません。
卵が高年齢になると妊娠につながる可能性が低くなるのは事実です。

でも、卵はあります。

卵と精子が出会い、
その新しい命が皆さんと早く出会えることを信じて
一緒に進んでいきましょう!


 とくおかLC胚培養室スタッフより 
コメント
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