今年はインフルエンザの流行が早かった為に、
通常であれば11月から開始しているインフルエンザ予防接種を10月中旬から始めています。
どこの病院やクリニックでも、インフルエンザ早期流行情報はインプットされており、
そして、今年は昨年度よりもインフルエンザワクチンが不足している為、
当院では、いかに早期にいかに多くのインフルエンザワクチンを卸してもらえるか、
毎日、卸さんにプッシュしております。
妊婦さん・プレ妊婦さんはインフルエンザワクチンを受けておいた方が良いというお話です。
ですので、妊娠をお考えの方は、当然お受けになられておいた方が良いと考えます。
なぜ?
厚生労働省では、流行時期に入る前のインフルエンザワクチン接種を推奨しています。
インフルエンザにかかると、まれに重症化し脳症などを起こす場合があります。
ワクチンにはその重症化を予防する効果がある事が実証済みゆえ、予防接種が勧められています。
乳幼児、高齢者、妊婦さんは、特にインフルエンザ予防接種を受ける事が必要といわれます。
妊娠中は体力が低下しやすく、風邪をはじめとする感染症にかかりやすい状態です。
また合併症を起こし重症化する可能性が高いのが妊婦さんです。
インフルエンザ予防接種で使われるワクチンとは、「不活性化ワクチン」です。
インフルエンザウイルスを無毒化したものです。
ウイルスを生きたまま入れる訳ではない為、妊娠中に予防接種をしても影響は極めて低いです。
「妊婦さんに対するインフルエンザワクチン接種に関する情報」
・厚生労働省
妊婦は医学面からみてインフルエンザに罹患すると経過も重くなるため、
死亡率が高い集団、ワクチン接種の優先順位が最も高い集団の中に高齢者(65歳以上)とともに含まれている。
・日本医師会
インフルエンザワクチンは病原性をなくした不活化ワクチンであり、
胎児に影響を与えるとは考えられていないので、妊婦は接種不適者には含まれません。
現段階では、予防接種によって得る利益が不明の危険性を上回るという認識が得られた場合に接種を行う、ということが適切でしょう。
米国の報告では、もし接種するなら、妊娠のごく初期を除き、行うのが望ましいとされています。
今のところ妊婦に接種した場合に生ずる特別な副作用の報告はありません。
・米国疾病管理センター
インフルエンザ合併症のハイリスクグループの中に、
65歳以上の高齢者、慢性肺疾患・心疾患をもつ成人および小児、
免疫抑制状態などの成人および小児とともに妊婦も含まれている。
・米国予防接種諮問委員会
インフルエンザワクチンは、妊娠のどの時期に接種しても安全である。
それゆえに、ハイリスク条件を持つ場合には、
妊娠3ヶ月未満であってもインフルエンザ流行が始まるときには躊躇することなく接種すべきである。
という事にて、妊娠を希望されておられる皆様も、
インフルエンザ予防ワクチンの在庫があるうちに、
是非ともインフルエンザワクチン接種を済ませて、
少しでもリスクのない生活を送れるように致しましょう。
予防は大切だと考えます。
ただし、卵アレルギーがある方はお受けになれませんので、ご注意下さいね。