2010年3月11日(木)
四国遍路前半第21日
=38番金剛福寺=
5時50分起床、部屋から見える東の海の向こうが赤らむ。6時30分からの朝
食中、おかみさんが若い女性2人を日の出を見に、外に案内したので、つられて
外に出た。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/5b/3ca27acef9bcf97f16255235293598eb.jpg)
玄関を出て右手に回ると、海の上に上がったばかりの太陽が輝く。食事の部屋
に戻ったら新宿のKさんから、私の遍路記を欲しいとのことで、帰宅後送ることを
約束した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/ee/4fa8cb8abf94f79a028a41cc133b868d.jpg)
おかみさんから、おむすび、バナナ、せんべいとおつまみ、乳酸飲料、あめ数個、
味付け海苔、ゼリーなど袋にいっぱいのお接待を頂き、7時21分に久百々を後に
する。
変化に富んだ昨日の天気とはうって変わり、風もなく海も穏やかで寒さも和らぐ。
宿を出て間もなく、国道321号を離れて右手の遍路道を進む。再び国道に戻る
あたりで、民宿いさりびに泊まった佐倉市のMさんが見え隠れし、大岐の浜に下
るところには市川市のHさんも居られて同行する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/9b/3d5fbbf3e3d43ec0ddd916d30921e8af.jpg)
大岐の浜は、砂浜を1㎞以上歩くのだが、波打ち際に近い方が砂が締まってい
て歩きやすい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/aa/261af7ae59030b17ee6c982844e0e3c6.jpg)
浜の最後の小さい流れは、昨日の雨でかなりの流量があり、岩伝いに渡ったが、
左足が少し水に浸かって濡れた。
以布利の前後は遍路道を抜け、以布利港の先は、ペットボトルなど漂着物の多
い海岸から暖帯林に上がる。県道27号に入って再び、緩やかな傾斜ではぼ直線
に進む遍路道を抜けた。
次のへんろ道の入口に、「2.1㎞で1時間、海沿いは30分」と表示されていた
ので、Mさんと海沿いの県道を進むことにする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/6c/cce5e55d6cead7dc1562e0b7edd9041b.jpg)
その表示を見ているうちに、初めから県道を進むと決めていたらしいHさんは、
どんどん先行して、少しずつ離れていった。
窪津漁港にあるカツオ加工工場は、今回も女性10数人が、蒸したカツオの頭
の処理をしていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/6c/b3dba10a21d1f65b7c982ed84aa35369.jpg)
断って中に入ったら奥の方まで案内され、1日蒸したというメジカを並べた棚の
説明もしてくれて、醤油を用意して味見までさせていただく。おいしいのでMさん
は、それを1㎏(千円)分けたもらった。
Mさんは、近くの大漁屋という水産物直売所にも寄り、何品か買って、冷凍パッ
クにして発送を依頼する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/2e/e79078bbc3a01d93b0c612c2293a4661.jpg)
詰めたりするのに時間がかかりそうなので、ここで分かれて先行することにした。
遍路道に上がってふり返ると、窪津漁港の周辺が見下ろせる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/38/706de80bda3a275ae7c28f992797e01c.jpg)
窪津小付近からは、幅4mくらいの細い県道が続いていたはずだったが、拡幅
されたところが多く、カーブも緩やかに改良されていた。もとのままの急カーブの
ところの、遍路休憩所で小休止させてもらう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/44/9c103ea87be9374215af18a41f3daf98.jpg)
緩やかな坂を上りきった大谷の、青空市場の置き台に座らせてもらい、昼食と
する。久百々でお接待いただいた、混ぜご飯のおにぎりや、バナナ、乳酸飲料、
ゼリーなどを、ありがたくいただく。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/1b/63134cf41e6619f7c1581851b7e2ccf6.jpg)
足摺岬まで2㎞標識の先からは、もとのままの1車線となり、ツバキのトンネル
を抜け、13時26分に38番金剛福寺に着いた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/cb/52113ceb23bed736af827930da59971c.jpg)
若い外人留学生と新宿のKさんが居られたが、ほかの歩き遍路は見えない。納
経所で「歩きですか」と聞かれ、携帯電話用のストラップをお接待いただいた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/f9/6a7f4c3f6119483fd816def1c3e16879.jpg)
寺を出て、足摺岬展望台に上がって岬を見下ろしてから、先に向かう。交番が
あったので薬局の場所を聞き、すぐ近くの薬局で腰痛用湿布薬を購入したが、ほ
かの薬局で買ったものに比べて割高だった。
高台に出て紺碧の海を見下ろし、暖かな日和を楽しみながら進む。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/24/a6e7d06b94b391d14b3ea372872aa007.jpg)
ヘンロ小屋20号足摺で休んでいたら、車で来た男性が立ち寄り、この地臼碆
(うすばえ)は、日本の海岸で黒潮の接岸する唯一の場所であること、下の岩の
海蝕洞門に春秋の彼岸のときには、入り日が差し込む光景が見られる「トオルマ
の夕日」の場所であることなどを話してくれた。これも有難いお接待である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/67/c0b35fddceae28f520d4891fa4756fb0.jpg)
松尾郵便局の近くに、国の重要文化財、吉福家住宅の表示があったので立ち
寄り、拝見させてもらう(無料)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/9b/e7fad66ed7b9cb012d8c6a53a71c2367.jpg)
この場所は、前回までは気づかなかった。
松尾小の手前では、カツオ節を詰める作業をしている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/97/06771bf8b44ca2bd895fc67748a96c23.jpg)
こういうのを見られるのも、土佐ならではのもの。歩き遍路でないと気づかないだ
ろう。
海を見下ろす絶景の展望台、鵜ノ岬の手前に、今日の宿、民宿青岬への近道の
表示があった。鵜ノ岬の展望も捨てがたいが、今回は近道を進むことにした。
林間を上がって行くと、民家が2軒あり、その一つの家の奥様から、自宅のハッ
サク2箇をお接待いただく。民宿青岬には、16時10分に着いた。
3回目の宿泊だが、いつも通り清潔で気持ちよい部屋や風呂。さっそく入浴し、
その間に洗濯機に洗い物を入れる。
夕食は18時から。とれたてという地元土佐清水のブリや、青岬の名物、イカの
姿焼きなど、盛りだくさんの料理を釜飯とともに、みな美味しくいただいた。
今日の宿泊者は、甲府から来て遍路ではないが自転車で回っているという若い
男性、39番延光寺から自転車で来たという若い男性遍路、ほかにもう一人だった。
遍路関係の資料を入れた大封筒が破れたので、おかみさんに使い古しの袋を2
ついただく。丸くなった手帳の鉛筆も、ご主人が削って下さった。おかみさんは、
いろいろな短歌を詠まれるなど、いろいろなことに興味を持っておられるが、今回
は、姓のことをしばらく話し込んだ。
腰痛は幾分良くなったようで、今日は体の左傾化は無しで歩けた。明日の宿は、
前回同様に叶崎(かなえさき)までと思い、新しい宿に電話したら、電話が転送
されて同じ経営者という竜串(たつくし)の民宿に泊まれば、叶崎まで車で送ると
いうので、その民宿とさやに泊まることにする。
お陰で明日は、20㎞足らずの行程で済む。
【コースタイム】久百々7:21ー大岐の浜下り口8:05ー以布利の休憩所9:07~15
ー県道347号分岐近くの休憩所9:54~10:00ー窪津のカツオ加工工場10:30~40
ー大漁屋10:45~56ー無料宿泊所11:43~50ー大谷の青空市場(昼食)12:25~
45ー38番金剛福寺13:26~50ー足摺岬展望台13:55~14:03ーヘンロ小屋20号
足摺14:49~15:08ー吉福家住宅15:30~36ー民宿青岬16:10
(天気 晴、距離 25㎞、歩行地 土佐清水市、歩数 40,700、遍路地図
42-1、42-2図)
四国遍路前半第21日
=38番金剛福寺=
5時50分起床、部屋から見える東の海の向こうが赤らむ。6時30分からの朝
食中、おかみさんが若い女性2人を日の出を見に、外に案内したので、つられて
外に出た。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/5b/3ca27acef9bcf97f16255235293598eb.jpg)
玄関を出て右手に回ると、海の上に上がったばかりの太陽が輝く。食事の部屋
に戻ったら新宿のKさんから、私の遍路記を欲しいとのことで、帰宅後送ることを
約束した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/ee/4fa8cb8abf94f79a028a41cc133b868d.jpg)
おかみさんから、おむすび、バナナ、せんべいとおつまみ、乳酸飲料、あめ数個、
味付け海苔、ゼリーなど袋にいっぱいのお接待を頂き、7時21分に久百々を後に
する。
変化に富んだ昨日の天気とはうって変わり、風もなく海も穏やかで寒さも和らぐ。
宿を出て間もなく、国道321号を離れて右手の遍路道を進む。再び国道に戻る
あたりで、民宿いさりびに泊まった佐倉市のMさんが見え隠れし、大岐の浜に下
るところには市川市のHさんも居られて同行する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/9b/3d5fbbf3e3d43ec0ddd916d30921e8af.jpg)
大岐の浜は、砂浜を1㎞以上歩くのだが、波打ち際に近い方が砂が締まってい
て歩きやすい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/aa/261af7ae59030b17ee6c982844e0e3c6.jpg)
浜の最後の小さい流れは、昨日の雨でかなりの流量があり、岩伝いに渡ったが、
左足が少し水に浸かって濡れた。
以布利の前後は遍路道を抜け、以布利港の先は、ペットボトルなど漂着物の多
い海岸から暖帯林に上がる。県道27号に入って再び、緩やかな傾斜ではぼ直線
に進む遍路道を抜けた。
次のへんろ道の入口に、「2.1㎞で1時間、海沿いは30分」と表示されていた
ので、Mさんと海沿いの県道を進むことにする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/6c/cce5e55d6cead7dc1562e0b7edd9041b.jpg)
その表示を見ているうちに、初めから県道を進むと決めていたらしいHさんは、
どんどん先行して、少しずつ離れていった。
窪津漁港にあるカツオ加工工場は、今回も女性10数人が、蒸したカツオの頭
の処理をしていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/6c/b3dba10a21d1f65b7c982ed84aa35369.jpg)
断って中に入ったら奥の方まで案内され、1日蒸したというメジカを並べた棚の
説明もしてくれて、醤油を用意して味見までさせていただく。おいしいのでMさん
は、それを1㎏(千円)分けたもらった。
Mさんは、近くの大漁屋という水産物直売所にも寄り、何品か買って、冷凍パッ
クにして発送を依頼する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/2e/e79078bbc3a01d93b0c612c2293a4661.jpg)
詰めたりするのに時間がかかりそうなので、ここで分かれて先行することにした。
遍路道に上がってふり返ると、窪津漁港の周辺が見下ろせる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/38/706de80bda3a275ae7c28f992797e01c.jpg)
窪津小付近からは、幅4mくらいの細い県道が続いていたはずだったが、拡幅
されたところが多く、カーブも緩やかに改良されていた。もとのままの急カーブの
ところの、遍路休憩所で小休止させてもらう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/44/9c103ea87be9374215af18a41f3daf98.jpg)
緩やかな坂を上りきった大谷の、青空市場の置き台に座らせてもらい、昼食と
する。久百々でお接待いただいた、混ぜご飯のおにぎりや、バナナ、乳酸飲料、
ゼリーなどを、ありがたくいただく。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/1b/63134cf41e6619f7c1581851b7e2ccf6.jpg)
足摺岬まで2㎞標識の先からは、もとのままの1車線となり、ツバキのトンネル
を抜け、13時26分に38番金剛福寺に着いた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/cb/52113ceb23bed736af827930da59971c.jpg)
若い外人留学生と新宿のKさんが居られたが、ほかの歩き遍路は見えない。納
経所で「歩きですか」と聞かれ、携帯電話用のストラップをお接待いただいた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/f9/6a7f4c3f6119483fd816def1c3e16879.jpg)
寺を出て、足摺岬展望台に上がって岬を見下ろしてから、先に向かう。交番が
あったので薬局の場所を聞き、すぐ近くの薬局で腰痛用湿布薬を購入したが、ほ
かの薬局で買ったものに比べて割高だった。
高台に出て紺碧の海を見下ろし、暖かな日和を楽しみながら進む。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/24/a6e7d06b94b391d14b3ea372872aa007.jpg)
ヘンロ小屋20号足摺で休んでいたら、車で来た男性が立ち寄り、この地臼碆
(うすばえ)は、日本の海岸で黒潮の接岸する唯一の場所であること、下の岩の
海蝕洞門に春秋の彼岸のときには、入り日が差し込む光景が見られる「トオルマ
の夕日」の場所であることなどを話してくれた。これも有難いお接待である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/67/c0b35fddceae28f520d4891fa4756fb0.jpg)
松尾郵便局の近くに、国の重要文化財、吉福家住宅の表示があったので立ち
寄り、拝見させてもらう(無料)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/9b/e7fad66ed7b9cb012d8c6a53a71c2367.jpg)
この場所は、前回までは気づかなかった。
松尾小の手前では、カツオ節を詰める作業をしている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/97/06771bf8b44ca2bd895fc67748a96c23.jpg)
こういうのを見られるのも、土佐ならではのもの。歩き遍路でないと気づかないだ
ろう。
海を見下ろす絶景の展望台、鵜ノ岬の手前に、今日の宿、民宿青岬への近道の
表示があった。鵜ノ岬の展望も捨てがたいが、今回は近道を進むことにした。
林間を上がって行くと、民家が2軒あり、その一つの家の奥様から、自宅のハッ
サク2箇をお接待いただく。民宿青岬には、16時10分に着いた。
3回目の宿泊だが、いつも通り清潔で気持ちよい部屋や風呂。さっそく入浴し、
その間に洗濯機に洗い物を入れる。
夕食は18時から。とれたてという地元土佐清水のブリや、青岬の名物、イカの
姿焼きなど、盛りだくさんの料理を釜飯とともに、みな美味しくいただいた。
今日の宿泊者は、甲府から来て遍路ではないが自転車で回っているという若い
男性、39番延光寺から自転車で来たという若い男性遍路、ほかにもう一人だった。
遍路関係の資料を入れた大封筒が破れたので、おかみさんに使い古しの袋を2
ついただく。丸くなった手帳の鉛筆も、ご主人が削って下さった。おかみさんは、
いろいろな短歌を詠まれるなど、いろいろなことに興味を持っておられるが、今回
は、姓のことをしばらく話し込んだ。
腰痛は幾分良くなったようで、今日は体の左傾化は無しで歩けた。明日の宿は、
前回同様に叶崎(かなえさき)までと思い、新しい宿に電話したら、電話が転送
されて同じ経営者という竜串(たつくし)の民宿に泊まれば、叶崎まで車で送ると
いうので、その民宿とさやに泊まることにする。
お陰で明日は、20㎞足らずの行程で済む。
【コースタイム】久百々7:21ー大岐の浜下り口8:05ー以布利の休憩所9:07~15
ー県道347号分岐近くの休憩所9:54~10:00ー窪津のカツオ加工工場10:30~40
ー大漁屋10:45~56ー無料宿泊所11:43~50ー大谷の青空市場(昼食)12:25~
45ー38番金剛福寺13:26~50ー足摺岬展望台13:55~14:03ーヘンロ小屋20号
足摺14:49~15:08ー吉福家住宅15:30~36ー民宿青岬16:10
(天気 晴、距離 25㎞、歩行地 土佐清水市、歩数 40,700、遍路地図
42-1、42-2図)