2015年10月16日(金)
1日中小雨模様でしたが、案内はがきをいただいたので、東京・清瀬市郷土博物館で開
催中の「西武池袋線池袋~飯能間ぶらりスケッチ」展の観覧と、周辺の社寺巡りに出かけ
ました。
11時25分に西武池袋線の清瀬駅北口をスタートして、北に延びるけやき通りを進み
ます。
駅近くにあった花屋さんには、生花がいっぱい。
駅前から300mも進むと、東側にはニンジン畑が広がっていました。
少し先の畑の傍らには、ホウキソウが雨に濡れてしっとりと。
500mほどで都道40号・志木街道と交差したので、その先の郷土博物館に行く前に
街道沿いの寺社を少しだけ巡ることにして右折して東北へ。
志木街道沿いはケヤキ並木が続き、りっぱな蔵のある古い民家もかなり残っていました。
交番の先まで進むと、大きな子育地蔵がお堂の中に立っています。
その横を右折して、武蔵野三十三観音霊場第6番札所の全隆寺を訪ねました。以前のウ
オーキングで何度か来たところです。
本堂前には、道元禅師ゆかりの新しい一葉観音が。一葉観音は、本堂内にも武蔵野三十
三観音霊場の本尊として祭られているようです。
道路に近い駐車場側には、羅漢像がたくさん並んでいました。
志木街道に戻り、子育地蔵と道路を隔てた北側には、広い境内に日枝神社と水天宮が。
日枝神社側の鳥居は、山王鳥居と呼ばれる形式のものです。
コンクリート造りの日枝神社拝殿。11月の七五三詣ででは賑わいそう。
日枝神社は、天正7年(1579)に中島筑後守信尚が造営したと伝えられ、悪事災難
を除き、家庭円満や健康の恩恵を授かるとか。
左手に並ぶ水天宮拝殿。
福岡県久留米市の水天宮御本社を勧請したもののようですが、創建年代は明らかでなく、
安産寸護、水難除け、寿命長久の神徳で信仰を集めているようです。
広い境内は、ケヤキなどの高木が豊富です。
境内にはほかに、八雲神社、金刀比羅神社、白山社、御霊社も祭られていました。西側
の鳥居際には、慶長年間(1596~1614)に築山して信州木曽の御嶽神社から勧請
されたという御嶽神社↓もありました。
御嶽神社横の鳥居から境内を出て住宅地を北西へ、けやき通りに向かいました。住宅が
途切れて畑となり、西側にけやき通りが見えてきました。
畑のあぜのアサガオに似た花やウドの花が雨に濡れて…。
周辺は、畑と屋敷林の静かな展望が広がります。
けやき通りを横断して次の三差路を左折し、今日の目的地である清瀬市立郷土博物館へ
(入館無料)。
さっそく、作者の南雲義男さんからはがきをいただいた「西武池袋線池袋~飯能間ぶら
りスケッチ」展会場の2階展示場に行き、池袋から飯能までの西武池袋沿線でスケッチさ
れた50点の作品を拝見しました(館内は撮影禁止)。下は案内のはがき。
このはがきの2作品、「雪道を歩く」(清瀬駅周辺 2014年)(右上)と、「起伏
のある茶畑」(小手指駅周辺 2013年)(左下)も展示作品に含まれていました。
なお、この作品展は、西武池袋線開業100周年と清瀬市郷土博物館開館30周年記念
の企画展になっていて、会場には西武鉄道からも、昭和5年(1930)年1月発行の
「最新大日本鐵道地圖 東京日日新聞付録」と、西武鉄道 国分寺=本川越間(旧川越線)
開業80周年記念乗車券や西武鉄道 池袋線開業100周年記念乗車券など7種の記念乗
車券も展示されていました。
南雲さんの作品の中には、その後の道路拡張や取り壊しなどで無くなった建物や、桜台
駅~大泉学園駅間の高架化に伴い改築された旧中村橋駅など、今は見られない風景も幾つ
かあり、私もウオーキングで訪ねて知った珍しい建物なども展示されていて、大変興味深
く観賞しました。
控え室には、作者の南雲義男さんがおられると受付の方に聞いたので、持参した南雲さ
んの著書「西武線全192駅165作品ぶらりスケッチ」(けやき出版・2013年10
月発行、本体1200円)↓にサインをしていただきました。
著書には、南雲さんが「新潟県十日町市松之山生まれ」と記されていたので、いまは解
散したカントリーウオークの全国組織「のみちネットワーク」のメンバーが平成8年
(1996)に歩いたレポートをまとめた、「野楽(のがく)五集 1997年」も持参
していました。
その中の、松之山町を歩いたレポートを見ていただいたところ、当時のような何段もの
稲架(はさ)掛けは珍しくなり、記載された美術館も閉館しているなど、大変貴重な記録
ですねとのお話もいただきました。
スケッチ展の観賞の後、1階の常設展示場も観覧しました。こちらは、地質時代から近
代までの清瀬の歴史を展示した歴史展示室の一部。
民俗展示室には、四季のさまざまな作業に用いられた用具などの展示が。
これは、清瀬市下宿の「ふせぎ」行事の飾り物。わらで大きい蛇と小さい蛇を作り、大
蛇を旧村境の三差路に立つ2本の木に架け渡し、小さな蛇を旧村境14か所に取り付けて
疫病や悪魔が村内に侵入しないよう祈願する行事とのこと。
カントリーウオークグループの4月5日(日)の例会で、下宿2丁目の地域市民センタ
ー近くの木に架かっていたのを見たことを思い出しました。
1時間ほど観覧して13時頃博物館を出ました。館前の眺め、畑の向こうはけやき通り。
この博物館には何度か来ていますが、北側にそば屋さんがあるのは知りませんでした。
今日は北側から来たので分かったので、ここで昼食をすることに。
注文した、きのこおろしそば(1,000円)、そばは少し柔らかめでしたが、汁がうす
味だったので美味しくいただきました。
雨は止みませんが、本降りではないのでもう少し市内を巡ることにして、住宅地や畑の
間を北進して中里三丁目に入ります。二つある神社の最初、東側の森に入ると小さな社が
ありましたが、何神社かは分かりません。
もう一つは道路が左カーブする地点、ここも何度か来ている「中里の富士塚」です。
富士講を信仰する人々により江戸時代の文化年間頃(1804~1818)築かれたと
いわれ、高さ約10mあり、東京都の有形民俗文化財に指定されています。
毎年9月1日には、都指定無形文化財の「火の花祭り」が行われるとのこと。「中里富
士山」は、「清瀬10景」のひとつにも選定されています。
山腹に立つお地蔵さんと庚申塔。
ジグザクの登山路を上がった山頂に祭られたほこらと石碑。山頂がコンクリート張りの
富士山は、ここだけかもしれません。
ミニ富士登山を終えて北側の柳瀬川通りに出て西へ、都道15号・小金井街道を横断し
て中里二丁目に入り、背後から南斜面の東光院に上がります。
ここも、カントリーウオークグループの4月例会で来ており、その時は境内のシダレザ
クラが見頃でした。
本堂の前に立つ、背の高いイチョウ。
北側の車道に戻ってさらに西へ、北側は清瀬市中里緑地保全地域で、豊富な広葉樹林が
何か所かまとまっていて、この林の北側辺りにはカタクリの自生地もあったはず。
少し先で、左手の斜面に残る中里緑地保全地域の別のエリアの斜面を、南側台地上まで
上がります。
ここも、4月に来た時にはカタクリが咲き残っていました。
台地上を東に進むと、民家の前の畑にたくさんの花。
向こうに見えるヒノキの森の中には、氷川神社が祭られています。
先ほど訪ねた東光院の西側に位置します。
南側の道を少し西へ、中里二丁目西部の民家の間の細道を南に抜けると、畑の中に上組
稲荷神社の小さな森が見えてきました。
周辺は、東京都下とは思えぬ静かな農村のたたずまい。
上組稲荷神社の小さな社殿。
神社の背後から西へ、畑のあぜ道の先にはクヌギなどの広葉樹の平地林が残っていて、
その林を西に抜けて野塩三丁目へ。
住宅地を南側からU字状に回って、円福寺の真新しい山門を入ります。
正面に本堂がありますが、豊富な木々に覆われてよく見えません。
本堂前には、今日見た中では最大のケヤキの古木が、高く枝を広げていました。
境内東側の高台には、鐘楼や新しい三重塔、それに薬師堂がまつられています。
こちらが薬師堂。
そろそろ帰路につくことにして、寺の西側で空堀川(からぼりがわ)を渡ります。
野塩一丁目の住宅地を進んで、隣の秋津駅に16時に着きました。
(天気 雨、距離 7㎞、地図(1/2.5万) 志木、歩行地 清瀬市、歩数 14,400)
今日のエリアは、3日前に歩いた所沢市東部とは柳瀬川を隔てた南側になりますが、距
離も時間も少ないながら緑が豊富で社寺も多く、雨だったこともあり東京都内とは思えぬ
しっとりとした静かな里道歩きを楽しむことが出来ました。
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1日中小雨模様でしたが、案内はがきをいただいたので、東京・清瀬市郷土博物館で開
催中の「西武池袋線池袋~飯能間ぶらりスケッチ」展の観覧と、周辺の社寺巡りに出かけ
ました。
11時25分に西武池袋線の清瀬駅北口をスタートして、北に延びるけやき通りを進み
ます。
駅近くにあった花屋さんには、生花がいっぱい。
駅前から300mも進むと、東側にはニンジン畑が広がっていました。
少し先の畑の傍らには、ホウキソウが雨に濡れてしっとりと。
500mほどで都道40号・志木街道と交差したので、その先の郷土博物館に行く前に
街道沿いの寺社を少しだけ巡ることにして右折して東北へ。
志木街道沿いはケヤキ並木が続き、りっぱな蔵のある古い民家もかなり残っていました。
交番の先まで進むと、大きな子育地蔵がお堂の中に立っています。
その横を右折して、武蔵野三十三観音霊場第6番札所の全隆寺を訪ねました。以前のウ
オーキングで何度か来たところです。
本堂前には、道元禅師ゆかりの新しい一葉観音が。一葉観音は、本堂内にも武蔵野三十
三観音霊場の本尊として祭られているようです。
道路に近い駐車場側には、羅漢像がたくさん並んでいました。
志木街道に戻り、子育地蔵と道路を隔てた北側には、広い境内に日枝神社と水天宮が。
日枝神社側の鳥居は、山王鳥居と呼ばれる形式のものです。
コンクリート造りの日枝神社拝殿。11月の七五三詣ででは賑わいそう。
日枝神社は、天正7年(1579)に中島筑後守信尚が造営したと伝えられ、悪事災難
を除き、家庭円満や健康の恩恵を授かるとか。
左手に並ぶ水天宮拝殿。
福岡県久留米市の水天宮御本社を勧請したもののようですが、創建年代は明らかでなく、
安産寸護、水難除け、寿命長久の神徳で信仰を集めているようです。
広い境内は、ケヤキなどの高木が豊富です。
境内にはほかに、八雲神社、金刀比羅神社、白山社、御霊社も祭られていました。西側
の鳥居際には、慶長年間(1596~1614)に築山して信州木曽の御嶽神社から勧請
されたという御嶽神社↓もありました。
御嶽神社横の鳥居から境内を出て住宅地を北西へ、けやき通りに向かいました。住宅が
途切れて畑となり、西側にけやき通りが見えてきました。
畑のあぜのアサガオに似た花やウドの花が雨に濡れて…。
周辺は、畑と屋敷林の静かな展望が広がります。
けやき通りを横断して次の三差路を左折し、今日の目的地である清瀬市立郷土博物館へ
(入館無料)。
さっそく、作者の南雲義男さんからはがきをいただいた「西武池袋線池袋~飯能間ぶら
りスケッチ」展会場の2階展示場に行き、池袋から飯能までの西武池袋沿線でスケッチさ
れた50点の作品を拝見しました(館内は撮影禁止)。下は案内のはがき。
このはがきの2作品、「雪道を歩く」(清瀬駅周辺 2014年)(右上)と、「起伏
のある茶畑」(小手指駅周辺 2013年)(左下)も展示作品に含まれていました。
なお、この作品展は、西武池袋線開業100周年と清瀬市郷土博物館開館30周年記念
の企画展になっていて、会場には西武鉄道からも、昭和5年(1930)年1月発行の
「最新大日本鐵道地圖 東京日日新聞付録」と、西武鉄道 国分寺=本川越間(旧川越線)
開業80周年記念乗車券や西武鉄道 池袋線開業100周年記念乗車券など7種の記念乗
車券も展示されていました。
南雲さんの作品の中には、その後の道路拡張や取り壊しなどで無くなった建物や、桜台
駅~大泉学園駅間の高架化に伴い改築された旧中村橋駅など、今は見られない風景も幾つ
かあり、私もウオーキングで訪ねて知った珍しい建物なども展示されていて、大変興味深
く観賞しました。
控え室には、作者の南雲義男さんがおられると受付の方に聞いたので、持参した南雲さ
んの著書「西武線全192駅165作品ぶらりスケッチ」(けやき出版・2013年10
月発行、本体1200円)↓にサインをしていただきました。
著書には、南雲さんが「新潟県十日町市松之山生まれ」と記されていたので、いまは解
散したカントリーウオークの全国組織「のみちネットワーク」のメンバーが平成8年
(1996)に歩いたレポートをまとめた、「野楽(のがく)五集 1997年」も持参
していました。
その中の、松之山町を歩いたレポートを見ていただいたところ、当時のような何段もの
稲架(はさ)掛けは珍しくなり、記載された美術館も閉館しているなど、大変貴重な記録
ですねとのお話もいただきました。
スケッチ展の観賞の後、1階の常設展示場も観覧しました。こちらは、地質時代から近
代までの清瀬の歴史を展示した歴史展示室の一部。
民俗展示室には、四季のさまざまな作業に用いられた用具などの展示が。
これは、清瀬市下宿の「ふせぎ」行事の飾り物。わらで大きい蛇と小さい蛇を作り、大
蛇を旧村境の三差路に立つ2本の木に架け渡し、小さな蛇を旧村境14か所に取り付けて
疫病や悪魔が村内に侵入しないよう祈願する行事とのこと。
カントリーウオークグループの4月5日(日)の例会で、下宿2丁目の地域市民センタ
ー近くの木に架かっていたのを見たことを思い出しました。
1時間ほど観覧して13時頃博物館を出ました。館前の眺め、畑の向こうはけやき通り。
この博物館には何度か来ていますが、北側にそば屋さんがあるのは知りませんでした。
今日は北側から来たので分かったので、ここで昼食をすることに。
注文した、きのこおろしそば(1,000円)、そばは少し柔らかめでしたが、汁がうす
味だったので美味しくいただきました。
雨は止みませんが、本降りではないのでもう少し市内を巡ることにして、住宅地や畑の
間を北進して中里三丁目に入ります。二つある神社の最初、東側の森に入ると小さな社が
ありましたが、何神社かは分かりません。
もう一つは道路が左カーブする地点、ここも何度か来ている「中里の富士塚」です。
富士講を信仰する人々により江戸時代の文化年間頃(1804~1818)築かれたと
いわれ、高さ約10mあり、東京都の有形民俗文化財に指定されています。
毎年9月1日には、都指定無形文化財の「火の花祭り」が行われるとのこと。「中里富
士山」は、「清瀬10景」のひとつにも選定されています。
山腹に立つお地蔵さんと庚申塔。
ジグザクの登山路を上がった山頂に祭られたほこらと石碑。山頂がコンクリート張りの
富士山は、ここだけかもしれません。
ミニ富士登山を終えて北側の柳瀬川通りに出て西へ、都道15号・小金井街道を横断し
て中里二丁目に入り、背後から南斜面の東光院に上がります。
ここも、カントリーウオークグループの4月例会で来ており、その時は境内のシダレザ
クラが見頃でした。
本堂の前に立つ、背の高いイチョウ。
北側の車道に戻ってさらに西へ、北側は清瀬市中里緑地保全地域で、豊富な広葉樹林が
何か所かまとまっていて、この林の北側辺りにはカタクリの自生地もあったはず。
少し先で、左手の斜面に残る中里緑地保全地域の別のエリアの斜面を、南側台地上まで
上がります。
ここも、4月に来た時にはカタクリが咲き残っていました。
台地上を東に進むと、民家の前の畑にたくさんの花。
向こうに見えるヒノキの森の中には、氷川神社が祭られています。
先ほど訪ねた東光院の西側に位置します。
南側の道を少し西へ、中里二丁目西部の民家の間の細道を南に抜けると、畑の中に上組
稲荷神社の小さな森が見えてきました。
周辺は、東京都下とは思えぬ静かな農村のたたずまい。
上組稲荷神社の小さな社殿。
神社の背後から西へ、畑のあぜ道の先にはクヌギなどの広葉樹の平地林が残っていて、
その林を西に抜けて野塩三丁目へ。
住宅地を南側からU字状に回って、円福寺の真新しい山門を入ります。
正面に本堂がありますが、豊富な木々に覆われてよく見えません。
本堂前には、今日見た中では最大のケヤキの古木が、高く枝を広げていました。
境内東側の高台には、鐘楼や新しい三重塔、それに薬師堂がまつられています。
こちらが薬師堂。
そろそろ帰路につくことにして、寺の西側で空堀川(からぼりがわ)を渡ります。
野塩一丁目の住宅地を進んで、隣の秋津駅に16時に着きました。
(天気 雨、距離 7㎞、地図(1/2.5万) 志木、歩行地 清瀬市、歩数 14,400)
今日のエリアは、3日前に歩いた所沢市東部とは柳瀬川を隔てた南側になりますが、距
離も時間も少ないながら緑が豊富で社寺も多く、雨だったこともあり東京都内とは思えぬ
しっとりとした静かな里道歩きを楽しむことが出来ました。
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