二人静 二人静
あなた
ようやく生き残った”二人静”です。
他の花を引き抜き二人静を割り箸で囲い判るようにしておきました。
吉野勝手明神では、毎年正月7日の神事に、ふもとの菜摘から菜を摘んで神前にそなえる風習があった。
それでこの年も例によって神職が、女達に菜を摘みにやらすと、一人の女が出てきて、「吉野に帰るならことずけて下さい。
私の罪の深さを哀れんで、一日経を書いて弔って下さい。」と頼んだ。
そして「あなたのお名前は」と尋ねられると、何も答えないで、夕風に吹きまわされた浮き雲のように、跡形もなく消えた。
そんな不思議な体験をした菜摘女は、そのことを神職に報告するのだが、女は話しているうちに顔つきが変わり、言葉つきも変わって
きたので、神職は、「いかなる人がついているのか名をなのりなさい」と
すると女は精好織りの袴や秋の野の花づくしの水干など、みな静が勝手明神に収めた舞いの衣装を宝蔵から取り出した。女がその
衣裳をつけて、舞いを舞おうとすると、いつの間にか静の霊も現われて、一人の女が二人になって舞を舞うのだった。
静御前の霊と菜摘女の二人で舞う謡曲の「二人静」から。
”二人静”の名前に因んだ話ですが、ただひたすら一途に相手を思う女心が、哀れでなりません。
今の世で、これほどまでに思う人がいるでしょうか?…
我が家の”二人静”やがてヒッソリと清楚に咲くことでしょう…
もう少し、あったようにも思いますが…大事にしていた、あなたの所へ行っちゃったのかな?
残った一本大事にするね…
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