『夢の小筥』

再び廻り来る事のない、この刻(いま)を、そっと筥に納めてみました。

 ”雪・雪・雪の山で~す”

2012-01-31 16:22:55 | Weblog

 

              

               

         あなた

 この雪見て見て・・・昨日車庫の雪下ろしをした所為でしょうね・・・車庫の屋根がかすかにみえます。

 明日はこの地区の除排雪の日なのです。皆さん頑張っていますよ~私も含めて。玄関先は人がようやく通れるくらいし

 か空いていません。

 例年の事ではありますが、きれいになったら必ず大雪が降ってくる・・・今年もですか?でも、捨て場所が出来るから、よ

 いとしましょうね・・・

 お向かいのおじいちゃん86歳になったんですって・・・さすが足腰が弱り何時もみたいには出来ないって、嘆いていまし

 た。いくら、元気と言っても「お齢」ですもね・・・

 あなた、まさか其方で雪掻きしてるわけではないでしょうね?・・・あまり無理しないで・・・

 私も今日は些か疲れました。

 “契りおきし させもが露を命にて  あわれ今年の 秋もいぬめり”  藤原基俊の詠み

 『あなたが約束してくださった、させも草についた恵みの露のような言葉を、命のように恃んでおりましたが、それもむな

 しく、今年の秋もすぎてしまうようです。』

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


今日もまた・・・

2012-01-30 19:31:39 | Weblog

             

                              

    あなた

 お日さまピカピカ、良い天気でした。車庫の屋根の雪下ろしをいていただきました。

 きれいになったよ・・・見せてやりたい。いや、もしかしてもう、神通力でみてるかもね?

  あなたと向かい合うのも久し振り。話ししたい事いっぱいいっぱいあるけど、わたしの頭が壊れかかっているので、的を

 得た話方が出来ない。

 今日、あの方hideko様!!もうわかるでしょう・・・お電話いただきました。米寿が過ぎたとおっしゃっていました。

 お声といい話かたといい、50年前と同じ。3年前にあなたと逢ったのに・・・と言って涙声でした。

 雪が解けて暖かくなったらお逢いすることにしましたよ。さぁどんな話になるか?お楽しみ・・・。

 忘れかけていた頃の話・・・電話を切ってから泪がとまりませんでした。あの、奥様も随分とご苦労なさったようです。

 私もさっさと、さよなら!!したかったけど、米寿であんなにがんばっていらっしゃる方を思うと、何だか恥ずかしくなって

 しまう・・・

 ねえ、あなた、わたし一生懸命生きている・・・でも何処かで外れているのよね~~それが、修正できず、ただ、イライラ

 してるのかも。所謂不器用なのね。

 それがkeiなのです。

 今夜もまた凍れてきそう・・・

 “嘆きつつ ひとり寝る夜の明くる間は いかに久しき ものとかは知る” (右大将綱母)詠み

  右大将道綱母(うだいしょうみちつなのはは)は伊勢守 藤原倫寧の娘で、藤原兼家に嫁ぎ、道綱を生みました。

 右大将道綱母は日本の三美人のひとりと言われましたが、和歌や文章にも優れ、兼家との生活を回想した「蜻蛉日記」

は有名です。

 (あなたが来てくださらないことを) 嘆き哀しみながらひとりで夜をすごす私にとって、夜が明けるのがどれほど長く感じら

 れるものか、あなたはいったいご存じなのでしょうか。

 と言うような和歌だそうです。

 

  

 

 

 

 

 

 

 


  ”ゼラニューム綺麗に咲いてるよ・・・”

2012-01-25 11:04:05 | Weblog

 

                  

      あなた

 昨日の吹雪が嘘のように今日はピカピカの良い天気。

 あなたが大事にしていた「ゼラニュウム」ず~っと咲いてるよ・・・蕾も沢山ついているから、まだまだ楽しめるよ。

 昨夜遅くにリコたち、雪掻きにきてくれたの・・・でもわたし頑張ったので驚いてた・・・「だからね、一人じゃないって言った 

 でしょ・・・」その事は言葉にしないで・・・「素直にありがとう」。

 一人の生活に慣れても一人では生きていけない。たくさんの人の手をかりながら、なるべくは、迷惑かけぬように・・・

 にと。(それはあなたとの、約束だもね)

 あなたと暮らした永い年月だった筈だけど、そんな事あったのかな?と考える間もなく一人にさせられてしまった。

 やっぱり、酷い・・・ひと。でも、わたし今年は泣かない!!と誓った。

 ”自分を律し、勁く生きる”これが今年のkeiです。

 『嘆けとて月せは物を 思はする かこち顔なる わが涙かな』 西行法師 (先戴集より)

 西行法師(さいぎょうほうし / 1118~1190)は鳥羽院に仕えていた武士で、俗名を佐藤議清といいます。

 保延六年(1140年)二十三才で出家し、東北や四国など全国を旅して和歌を詠んでいます。

 まだ西行が武士として上皇の御所を守っていた頃、中宮のことを好きになりましたが、この和歌は、出家した後も中宮

 の夢を見たことからつくったと言われています。

      

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 


 黄梅がきれい・・・

2012-01-24 14:55:55 | Weblog

 

                

    あなた

 今朝起きて吃驚!!吹雪で玄関の半分くらいまで埋まっている・・・「アララどうしよう?」10時くらいまで吹雪いていまし

 たが、とにかく、少しでもどけなくちゃ・・・半分だけして午後にまわしました。

 午後から、陽が射してきて「よかった・・・」あまり、広くはないけど、どうにか歩けるくらいの雪掻き終わらせました。

   あなた

 黄梅見て下さい!見事でしょう・・・

 なるべく、陽に当たるようにして咲かせています。花びらが、ヒラヒラ散り出してきました・・・この花びらを其の儘にしてお

 くのが忍びなく、そ~っと拾っては「綺麗に咲いてくれてありがとう・・・」

 今頃になって、あなたの気持ちがほんの少々判ったように思います。

 なにもかも、一人で手がけるのが、始めて・・・戸惑う事ばかりですが、わたし頑張っています。息苦しくなったら、急ぎ

 吸入。大分要領もよくなったから・・・心配いらないよ。一人と言う生活にもほぼ慣れてきたし・・・

 ただ、今までと違うのは「自分に厳しく」を忘れてはいけないこと・・・ あなたが居るうちは、決して判らなかった・・・

 

恋しくば尋ね来て見よ 和泉なる信太の森のうらみ葛の葉

 信太の森を訪れた際、狩人に追われていた白狐を助けてやるが、その際にけがをしてしまう。そこに葛の葉という女性

 がやってきて、保名を介抱して家まで送りとどける。葛の葉が保名を見舞っているうち、いつしか二人は恋仲となり、結 

 婚して童子丸という子供をもうける(保名の父郡司は悪右衛門と争って討たれたが、保名は悪右衛門を討った)。童子

 丸が5歳のとき、葛の葉の正体が保名に助けられた白狐であることが知れてしまう。次の一首を残して、葛の葉は信太

 の森へと帰ってゆく。 

 この話は実在した安倍晴明(童子丸)に纏わる話です。中途半端な書き方で、判りにくいでしょう・・・が

 嘘でもいい・・・ あえるなら・・・と思います。

 

 

 

 

 


  ”静かに雪がふっています”

2012-01-22 15:29:39 | Weblog

            

     あなた

 あまり凍れないと思ったら雪降りです。風がないので、静かに!静かに積もってます。 こんな降り方好きです。

 石楠花の葉っぱが開いているよ・・・

 思い出の「夢の小筥 」をそっと開いてみました。いっぱいいっぱい詰まっている。

 あんな事、こんな事・・・そして、何時も 傍にあなたがいるよ笑顔で・・・。それが当たり前と思っていたわたし。

 今日もまた、一生懸命悔いの残らない日を過ごすよ・・・でもね、ちょっと疲れ気味元気ないよ~~

 無理とわかっていても 「春よ来い・・・早くこい・・・」 庭の花が見たいです。

                   

 「夢の小筥」です。いろんなものが飛び出してきて、チョッピリ元気のないわたしを慰めてくれます。

 ナマハゲが突然 「kei元気だせよ・・・」と大きな声で・・・「エッ・・・あなたなの?」

 夢の中では絶対声を出さない人が・・・

 そうか~~

 

 “忘らるる身をば思はず誓いてし 人の命の惜しくもあるかな”  右近  【拾遺集より】

 

 


  ”儚い恋・・・”

2012-01-21 15:55:24 | Weblog

 

                                    

     あなた

 うす曇りの 寒い日です。

 わたしはまだ旅の途中です。旅の途中の様ざまを書いておこうと思い書き始めましたが・・・まさか、あなたを失ってしま

 う? 努々思いもしませんでした。

 疲れて羽根を休めたい時、大きい手で受け止めてくれたから・・・自由に飛んでいられた・・・その手を無くしたわたしは、

 もう遠くまで飛べない。

 寂しくてどうしようも無い時は、自分だけの世界に浸ってしまう。その世界でふと、そんな自分を感じたとき虚しさが身体

 の中を駆け巡る。

 あなた

 もう、わたしには、羽根を休める場所がないのでしょうか?

 今日はすごく淋しい・・・あいたいなぁ・・・あなたに。

 

  『横笛の生涯』  《平家物語》 より・・・

  平家の全盛期に生きた二人の悲恋の模様が綴れている。横笛は悲しい人生を送った女性であった。時頼と恋に落ち、

 生涯共に生きようとに決めていた。しかし、脆くもその想いは打ち砕かれ、彼女は逢えない時頼への想いを募らせる。男

 性の多くが側女を持つ時代にあって、他の女性を愛することなくひたすら自分だけを愛し、人生を捧げてくれた時頼の誠

 実さと一途な想い、また、時頼が出家して仏道に入ったことを知りながら、それでも愛しい人への想いを断ち切れず、心

 から逢いたいと思う横笛。時頼にすれば、自分を求めひたすらにすがってくる横笛に心を打たれるなど、お互いに一層

 の愛しさを感じたことであろう。

 時頼に一目逢いたいと望んでいた彼女だが、そのささやかな想いが叶わないと知ると時頼と同じ道を選んだ。逢えない

 ならせめて仏道で心だけでも繋がっていたいという彼女のせめてもの願いだったのだろう。

 しかしながら、横笛は尼となった後すぐその短い生涯を終える。時頼の事 を想いながら川に身を投げたとも、病に

 倒れたとも言われている。彼女にとって時頼は生きる上で人生の全てであったのだ。

 恋に生きた女性横笛が辿った運命、それは儚さと愛に満ち溢れたものであった。一人の若い女が求めた実らぬ愛は、 

 来世で必ず築きあげてくれたことと思う。

  平家の世であってもこの様に貫き通した儚い恋もあったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


  ”徒然草・・・”

2012-01-20 15:15:54 | Weblog

         

                       
               浮きつり木・・この花だけは可愛く咲いてます       

       あなた

  今日も良い天気。雪はいっぱいあるけれど、キラキラ眩しいよ・・・春が足踏みしているよう・・・

  外に出る元気がないので、やっぱり古い本をひっぱりだしました。

    その本を読みながら昔あなたと歩いた山を思い出しました。あなたが見たがっていた!野草だったよね・・・

  野草だから何処にでもあるような気がしましたが、なかなか見つからず、すっかり疲れてしまったわたし・・・

  あなたは折れて落ちている丈夫そうな木を拾い、引っ張ってくれたよね。嬉しかった。そして私は言ったよね

  「これって今だからいいけど、もし、あの世だったらどうするかな?いくら呼んでも聞こえないだろうし・・・」すかさず、あ

   なた 「いいよ杖3本ぐらい入れてやるから・・・」そう言った。その約束も忘れたかのように、さっさと先に逝っちゃた、

   残された私結局ひとり。

  これも、私に与えられたものなのでしょう・・・か?

  

              
                吉田兼好

     【雪のおもしろう降りたりし朝】

  雪のおもしろうふりたりし朝(あした)、人のがり言ふべき事ありて文をやるとて、雪のこと何とも言はざりし返事(かへり

  ごと)に、この雪いかが見ると、一筆のたまはせぬほどのひがひがしからむ人の仰せらるること、聞き入るべきかは。

  かへすがへす口惜しき御心なりと言ひたりしこそをかしかりしか。

  今は亡きひとなれば、かばかりの事も忘れがたし。

  (現代語訳) 

  雪が趣深く降っていた朝、ある人に言わなければならない事あって手紙をやろうと、用件だけ書いて雪のことは何も書

  かなかった、すると、その返事に、この雪についてどう思うのかを一言もおっしゃらないような無風流なひねくれた人の

  頼み事は聞き入れることなどできない、どうみても情けないと書かれていたのは、まことに面白いことだった。

  その人は今は亡き人なので、この程度のちょっとした事も忘れられない。

  その時代に生きた人達はこの様にゆったりと優雅に生活できたのでしょうか・・・

  今だから、このような人たちの有り方が、良いとおもうのでしょうね・・・

 

  

  

 

 

 

 


 ”黄梅がさきました・・・”

2012-01-19 16:36:17 | Weblog

 

                 

   あなた

 「見て見て~!!」咲きました、「黄梅」が咲きました。もう咲かないと諦めていただけ・・・本当にうれしい・・・

 あなたよく言っていたよね~「植物は手を掛けただけ必ず、こたえてくれる・・・裏切らないって」この度は実感しました。

 ただ、水をやっていただけでは駄目なのね。途中でその事に気付き「お願い咲いて・・・」心の中で叫び、栄養剤もやり霧

 ふきもしました。

 咲いた~可愛い!本当に可愛い・・・!!

 今日はお日様が眩しいくらい・・・きっと我が家の黄梅をよく見せてくれるために良いお天気にしてくれたのネ!

 わたしは単純だから・・・深くは考えない・・・

 友達が言っていた「好きだからさよならする」って・・・もっとも、彼女は若いから、そんなこといっても「そうかぁ・・・」で通る  

 かもしれないが・・・別れるって簡単に言ってほしくないなぁ・・・貴女贅沢よ~一人になったと言っても存在はあるんだも

 の・・・私のようにならないと、判らないとおもうよ・・・

 裏切りと言う言葉から友達の手紙!おもいだしました・・・

  あなた 追伸です

 

あなたの手に 渡し忘れたものがありました 
今さら遅いということは承知していますが
受け取っていただけますか
あふれる情熱と 静かに燃える埋火のような想いを共有したあの頃
決して口に出せなかった一言がありました
・・・・・・あなたに出会えてよかった・・・・・・
人と人の出会いが人間を育ててくれるということを
あなたに教えてもらったような気がします
この年になって 少し気恥ずかしいのですが
ほんとうに感謝しています
「ありがとう」の言葉を添えて 今あなたへ

渡し忘れた手紙を 届けます                       

回り道の唄より                        

 

 


松の木2本雪が重い?

2012-01-18 16:24:43 | Weblog

 

                                

  あなた

 今年の雪です。すごいでしょう・・・残した2本の松です。黒松とオンコ。

 寒さは異常・雪は多い。いったいどうしたのでしょう?私にはこの大雪をどうする事も出来ないと諦めています。先日リコ 

 たち夜遅くに雪掻きに来てくれました。嬉しかった。

 でも?とは言いたくないけど昨年まではこんなに雪を積もらせたままには、していなかったよね・・・

 そうそう、嬉しい事もあります。「黄梅」が咲かないといっていたのに、蕾が出てきました。まだ小さくて写真に撮る程では

 ありませんが、あと1週間もすれば咲くとおもいます。ようやく、あなたが居ない事判ったみたい・・・それで咲く決心したの

 ね。「ハハッハ・・・諦めが肝心と言う事判ってなかったみたい!バッカよね・・・」

 ある意味仕方ないね。ちゃんとお別れしないから・・・花達も戸惑っているのよ・・・タヌだって何も判らないままに雪に埋

 もれてしまい・・・出てきてビックリきっと、帰ってくると思っているよ。

   “鵲の渡せる橋に置く霜の 白きを見れば夜ぞふけにける”  詠み 中納言家持  新古今集より    

    この和歌は、大伴家持が冬の夜空を眺めていたとき、七夕の夜に、かささぎが天の川に掛け渡すという天上の橋を思

  い起こして作られた和歌だといわれていますが、まさに冬の夜の静けさが伝わってくるようです。

 

 

 

 

 

             


 “むか~しむかしのお話”

2012-01-11 14:35:25 | Weblog

 

                              

  ふあふあした粉砂糖みたいな軽い雪・・・積もりました。朝少し早く起きて雪掻き・・・でも本当に可愛い雪です。

 囲った木の上も、庭も道路の積もった雪の上も、お伽話に出てくるようにま~るいつもり方・・・

 この丸い雪のなかから 、藁葺きの可愛いお家がでてきそう。

 そこには、おじいさんと、おばあさんが、ひっそりと静かに暮らしている・・・わたしの夢は果てしなく広がってい 

 く・・・   今は誰憚る事なく、自分の世界にのめり込むことが出来る。そんなわたしって倖ものです。      

  むかしむかし、あるところに、貧乏(びんぼう)だけど心優しい、おじいさんとおばあさんがいました。

  ある年の大晦日(おおみそか)の事です。
 おじいさんとおばあさんは、二人でかさを作りました。
 それを町へ持って行って売り、お正月のおもちを買うつもりです。
「かさは五つもあるから、もちぐらい買えるだろう」
「お願いしますね。それから今夜は雪になりますから、気をつけて下さいよ」
 おじいさんは、五つのかさを持って出かけました。

 家を出てまもなく、雪が降ってきました。
 雪はだんだん激しくなったので、おじいさんはせっせと道を急ぎました。
 村はずれまで来ると、お地蔵さま(おじぞうさま)が六つならんで立っています。
 お地蔵さまの頭にも肩にも、雪が積もっています。
 これを見たおじいさんは、そのまま通り過ぎる事が出来ませんでした。
「お地蔵さま。雪が降って寒かろうな。せめて、このかさをかぶってくだされ」
 おじいさんはお地蔵さまに、売るつもりのかさをかぶせてやりました。
 でも、お地蔵さまは六つなのに、かさは五つしかありません。
 そこでおじいさんは自分のかさを脱いで、最後のお地蔵さまにかぶせてやりました。

 家へ帰ると、おばあさんがびっくりして言いました。
「まあまあ、ずいぶん早かったですねぇ。それに、おじいさんのかさはどうしました?」
 おじいさんは、お地蔵さまのことを話してやりました。
「まあまあ、それは良い事をしましたねえ。おもちなんて、なくてもいいですよ」
 おばあさんは、ニコニコして言いました。

 その夜、夜中だと言うのに、ふしぎな歌が聞こえてきました。
♪じいさんの家はどこだ。
♪かさのお礼を、届けに来たぞ。
♪じいさんの家はどこだ。
♪かさのお礼を、届けに来たぞ。
 歌声はどんどん近づいて、とうとうおじいさんの家の前まで来ると、
 ズシーン!
と、何かを置く音がして、そのまま消えてしまいました。
 おじいさんがそっと戸を開けてみると、おじいさんのあげたかさをかぶったお地蔵さまの後ろ姿が見えました。

 そして家の前には、お正月用のおもちやごちそうが山のように置いてありました。  おしまい

 今日はここまで・・・おじいさんも、おばあさんも、きっと良いお正月を迎えることができたことでしょう・・・

 外はキラキラ眩しい・・・お日様が暖かい。