あなた
長月も今日で終わり…
知り合いが
またひとり…
そちらへ
逝きました
慌ただしく
長月も終わり
季節は
移ろぎ
早や「神無月」~~…
再び巡りくる季節は
あっても
今日の日は過去……
行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。
よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。
世の中にある人とすみかと、またかくの如し。
鴨長明 「方丈記」冒頭です
秋(あき)は夕暮れ(ゆうぐれ)。
夕日のさして山の端(は)いと近うなりたるに、烏(からす)の、
寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。
まいて、かりなどのつらねたるが、いと小さく見ゆるは、いとをかし。
日入り果てて、風の音(かぜのおと)、虫の音(むしのね)など、はた言ふべきにあらず。
清少納言 「秋」より
いつの時代も
秋は物悲しく
侘しさも一入……
長月最後の午後
静かで
穏か……
眩しい陽が
眼にいたい……