酒井雄哉阿闍梨 比叡山~お寺
比叡山天台宗大阿闍梨「酒井雄哉」氏の講演があるとの事で夜ではありましたがS市迄行って来ました。
生きる“絆”と題して二時間の講演でしたが「あっ」と言う間に終わり時間の短さを痛感致しました。
千日の全行程は約四万キロ地球一周に匹敵するとの事・・その“行”の苛酷さは到底私の力では計り知れない重さです。
阿闍梨様は、お小さくて華奢でいらっしゃる話し方も、力むでもなく、驕るでもなく只淡々とまるで、何事も無かった様な口調です。「生き仏様」と慕われるのも判ります。比叡山の山々を七百日かけて巡拝 「行」半ばで挫折すれば自ら生命を絶つと言う厳しい掟があるにもかかわらずその「行」を二度も、成し遂げられた方です。 このお方の何処にそのエネルギーが潜んでらしたのでしょうか?
「行」のお話が進んでいくなか、その一番苦しかったのが、七百日を満じた日から始まる九日間の 断食・断水・不臥の「行」だとおっしゃっていた。 が、「人間とは良く出来たもので、環境に馴染むことが出来る数珠を手にお経を唱えながらもう一人の自分が峰を廻っている姿を見ている・・・」 それが、究極の苦しみから自分を救う術でもあると おっしゃってた・・・歩いている時はその道を身体が知っていて、此処は登り、此処は降り、此処は曲がりと言う様に、自然体だから身体は歩いていても何処かで眠っている・・・最早、人間を超越した“大阿闍梨様”です。が、凡人の我は、何故?こうまでして自分を「生と死」の狭間に置かなければならないのだろう・・・情ないけど、単純な疑問をもってしまう そして、生意気にも「所詮、人間は人間であって、神でも仙人でもない」 と開きなおってしまう。
が、私は、『心の糧』を沢山頂戴しました。 淡々と、惑わされることなく生きていけたら、どんなに素晴らしいでしょう!
斯くありたい・・・・。