あっ、山の神様の事そんな風に言ったら”バチ”が当たりますよ・・・私の家では、祖父も、父も山に携わった仕事をしていました。山の神様は本当に「こわい」んです。神様を怒らせたら大変です。人も馬もみんな飲み込み大暴れをします。そして再び帰って来れないのです。山の神様は特別の神様なんです。だから、お年越しも、違います。男の人が紙のマスクをし、うやうやしく、床の間に違った掛け軸を掛けます。そして、お料理も違います。朱塗りの高杯膳にご馳走が並んだら、祖父と父が「今年も何事も無く、無事皆を帰すことが出来有り難う御座いました。今夜は年越しです、どうぞ、心ゆくまで、休んでいって下さい」云々~ながいなが~い、ご挨拶・・・そして、家族中柏手でようやくご馳走にありつく事ができるんです。
しかし、今は、そんな習慣はありません・・祖父も父も母も兄までも、違う所でお年越しをしているのでしょう。山ノ神の言葉で、一寸 昔を思い出しました。