『夢の小筥』

再び廻り来る事のない、この刻(いま)を、そっと筥に納めてみました。

 昨日の風に晒され、今日の雨に叩かれ殺伐とした庭。

2016-10-31 13:15:25 | Weblog

                       
                                 2016-10-31- 「家の中から…」 ~1

   あなた

 昨日の風に晒され、今日の雨に叩かれ殺伐とした庭。

 外に出るのが寒くて厭なので、家の中から撮りました。

 み~んな枯れてしまって…

 目を凝らしよく見ると、チラっと「ホトトギス」が見えます。

 元気

 「ホトトギス」だけは、まだ元気

 雪の降る頃まで咲いているので

 わたしは、元気をもらっています。

 

 まるで、時雨のような雨。

 音もなく静かに烟るようにふる雨。

 寒い

 心の中まで沁みる様に降る雨。

 そして、深まりゆく秋。

 

 何だか生きてて、いいのかな?って…

 眠れぬ夜の暗闇で考えて…は

 深~い溜息。

 誰にも迷惑かけずに、生きられたら

 どんなにか、嬉しい…ことでしょう…

 

 

            


わたしは生きている限り、あなたと暮らしたこの家で、あなたと向かい合っているね…

2016-10-30 14:08:18 | Weblog

                        
                                     2016-10-28- 「マユミ」

   あなた

 「マユミ」です

 葉っぱも、ほとんど落ちピンクの実が僅かに木にぶら下がって…

 その姿痛々しい。

 これが廻りくる季節!

 通らなければならない道。

 

 今日も昏くて寒い日

 やだな~…

 滅入ってしまう…

 

 白山石楠花の葉っぱが、”嫌々”するように寒い風に

 逆らって…

 厚みのある葉っぱでも、やっぱり揺れて…

 

 重~い雲の切れ間から、鈍~い陽の光が漏れて…

 それが殊更深みゆく秋を感じさせて憂鬱…

 やがて白の季節に移ろいで。

 

 『すみのえの きしによるなみ よるさへや 

        ゆめのかよひぢ ひとめよくらむ』     藤原敏行朝臣 

 『むらさめの つゆもまだひぬ まきのはに 

        きりたちのぼる あきのゆふぐれ』      寂蓮法師 

 

 古に思いを馳せても、我が身は此処。

 あなたは、声の届かない所へいってしまった…

 わたしは生きている限り、あなたと暮らしたこの家で

 あなたと向かい合っているね…

 それが何時までつづくか?は、判らないけど…

 

 

 

   

 

 

 

 


たった一輪残った「コスモス」 肌(み)に刺さる様に冷たい風にもめげず…

2016-10-29 15:20:05 | Weblog

                      
                                  2016-10-29-コスモス

   あなた

 たった一輪残った「コスモス」

 肌(み)に刺さる様に冷たい風にもめげず

 未だに咲いています。

 切り花にするのは可哀想!

 そのままにするのも、可哀想…

 どうしようもなく、花畑までいって「ガンバレ!」って~…

 冷たい秋風に身震いしながら…

 役目を終えた花々に「ありがとう…」って。

 

 もうこの時間、陽が翳ってきて…

 寒々として昏く…

 秋の匂いが、いちだんと強く

 淋しさが

 ユラユラ漂って…

 

 『霧たちて雁ぞ鳴くなる片岡の朝(あした)の原は紅葉しぬらむ』 

                                                                 詠み人知らず   

 『神(かみ)な月時雨(しぐれ)もいまだ降らなくにかねてうつろふ神なびの森』       

                                                                            詠み人知らず 

 『ふくからに あきのくさきの しをるれば 

                むべやまかぜを あらしといふらむ』     文屋康秀

 秋の和歌(うた)三首 

 何時の世も秋は冷たく侘しく…変わらないようです。

 

 寒さに負けじと…少し動いて…

 でも、日暮れは淋しい…よ~~

 

 

 

 

 

 


性懲りもなく、陽の光に誘われ外へ出てみるも、風の冷たさが肌(み)に沁みる…

2016-10-27 12:42:30 | Weblog

                       
                                      2016-10-26-「吾亦紅」

   あなた

 先日酷いことになっていた「吾亦紅」

 昨日雨の晴れ間に覗いて見ました。

 強い花と思います。

 下のほうに僅かばかり、花をつけていました…

 何とも可憐(いじ)らしく…

 雨に叩かれ風に苛められ…

 おまけに、折角の花をチョンギられ…

 堪ったものではありませんよね~。

 でも確りと、強く、小さいながらも花を

 付けてくれました。

 すごく嬉しかった。

 ガンバッた「吾亦紅」。

 わたしも、頑張らなくちゃ…

 でも、青のビニールテープ、とても目障り…

 まぁ当分我慢してね…

 

 さむくって、ストーブに噛り付いていたけど…

 すこ~し陽がさしてきました。

 いえいえ、このくらいでは、騙されません

 窓越しに見える、庭木の葉っぱが大揺れに揺れて…

 吹く風の冷たさが想像できる。

 きっと「おぉ~さむ~」って事なのでしょう…

 あなた

 気持ちは「元気」です。

 廻りくる「白」の季節も乗り切れると思うよ…

 でも、一度でいいから逢いたいよ…

 

 性懲りもなく、陽の光に誘われ(いざなわれ)

 花畑に出て見る。

 「錦木」の葉っぱ

 哀し気に揺れて…

 風の冷たさが肌(み)に沁みる…


午前中、穏やかな秋の日、ごご一変、ピカピカって雷さんの怪しい光…

2016-10-26 14:35:18 | Weblog

                       
                                  2016-10-25-「秋の庭」

   あなた

 たった一輪の「菊」が顔を覗かせています。

 

 午前中、穏やかな秋の日。

 

 ごご一変

 ピカピカって雷さんの怪しい光…

 少し間をおいて~ゴロゴロって凄まじい音。

 そして雨

 窓は油でも流したように…

 粒々でなく窓いっぱいに流れて…

 昏い

 まだこの時間なのに、電気を付けないでは

 いられない。

 昏い

 寒い

 雷さんは

 まだ 

 ゴロゴロ

  

 ストーブの火を大きくして

 電気は

 煌々と

 テレビも、ラジオも

 音量を上げて

 怖い

 

 音量を上げても何を言っているのか~~

 理解はできてない。

 ひとりの怖さを思い知らされて…

 あなた

 来てほしいよ~~

  

 

 


お花が、ひとつ二つと消えていき…色なき風が、枯れた小さな葉っぱをコロコロ…って

2016-10-25 14:52:38 | Weblog

                       
                                       2016-10-25-「秋の庭」

   あなた

 お花が、ひとつ二つと消えていき

 寂しい秋の庭

 色なき風が、枯れた小さな葉っぱをコロコロ

 飛ばして…

 頬を撫でる色なき風も

 やっぱり、冷たく…

 風~が通り過ぎる。

 

 廻りくる「白帝」(秋の神様)

 心なし何処か

 泣いてるようにも…

 秋の神様も心に、沁みいる様な

 淋しさに、耐えきれないことも

 あるのよね…

 

 鈍~い陽の光が

 雲の切れ間から

 漏れて…

 うつろう秋に身を委ねて…

 今日も暮れていきます。

 

 

 

 

  

 


風で流されている、霰(みぞれ)・霙(あられ)…こうして季節は移ろいでいくのでしょう…

2016-10-24 09:16:57 | Weblog

                         
                                        2016-10-17-「秋の庭」

   あなた

 淋しい庭です。

 お陽さんが弱い光で照らしているかと

 思いきや、風で流されている、霰(みぞれ)・霙(あられ)…

 と、忙しくクルクル変わり…

 こんなことを何度か繰り返して…

 季節は移ろいでいくのでしょう…

 

 「雪」です。

 雪が降ってきました

 風に飛ばされながら…

 寒いはずです。

 

 冷たい風が頬に冷たく

 泣きたくなる様に

 寒い日です。

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「錦木」の燃える様な赫(あか)の葉っぱ…

2016-10-23 12:10:23 | Weblog

                         
                                  2016-10-17-「錦木」

   あなた  

 「錦木」の燃える様な赫(あか)の葉っぱ

 この日は、お天気が良く陽の光に反射して、赫い葉がキラキラ輝いて…

 自然の素晴らしさに、しばし茫然…

 だから、やっぱり切り倒すことが出来ない。

 あなたの喜んでいる顔が眼に浮かぶ。

 

 今日は泣きだしている、昏く寒い日

 折角の照葉も只赤いだけ…

 風が出てきたのか庭の葉っぱたちが揺れている

 「つめたいよ~~さむいよ~~」って

 からだを、揺らして…

 より強く、さむさが伝わって…

 

 こんな日は、きったところがウズウズして

 さむさが、ひとしお辛く

 何もできない

 

 神な月降りみ降らずみ定めなき時雨ぞ冬のはじめなりける     詠み人知らず

 大空の月の光しきよければ影見し水ぞまづこほりける       詠み人知らず 

 詠み人知らずの和歌(うた)

 深まりりゆく侘しい秋を詠んだ和歌

 心の奥にずしんとと、響いて…

  

 わたしの心も、木の葉のように…

 ユラユラ揺らめいて…

 あなたの写真の前でグチグチ独り言…

  

 

 

 


空は灰色の雲に覆われ… 今にも泣きだしそうな…

2016-10-22 11:12:53 | Weblog

                            
                                2016-10-17- 「ツツジ」が紅葉してきました  

   あなた 

 庭の真ん中に陣取った「ツツジ」  

 陽の射すときは照葉となって輝いてます。

 秋の庭の美しさ。

 

 昨日から寒くなってきました。

 雪の便りもチラホラ

 来るべき時が来たなって独り言。

 

 空は灰色の雲に覆われ

 今にも泣きだしそうな…

 

 うちつけに物ぞ悲しき木の葉散る秋のはじめを今日ぞと思へば   詠み人知らず

 いつはとは時はわかねど秋の夜ぞ物思ふことの限りなりける    詠み人知らず

 淋しい秋の和歌(うた)二首

  

 ストーブを背にぼんやりと

 外を眺めて

 「あぁ錦木も随分と紅葉したな」って

 ボソリと、ひとり呟く。

 そして

 この時期の寒さは

 冬より厭だなって…

 

 

 

 

 

 

 

            


空も寒そうに昏い  と、思ったら  雲を掻き分け  ひと筋のひかり が…

2016-10-20 13:25:03 | Weblog

                      
                                         2016-10-17-「秋の庭」

   あなた

 この日は、天気が良かったせいでしょうか

 「秋の庭」も、元気そうに見えてるね。

 

 昨夜の雨で寒さも一入

 

 空も寒そうに昏い

 と、思ったら

 雲を掻き分け

 ひと筋のひかり

 そして

 また雨

 コロコロ変わる秋のそら

 

 この時期特有の天気

 気分次第で変わられると

 つらいね…

 風もつよく、庭の僅かに残ってる

 草木が激しく

 揺れている

 それが

 侘しさをそそるよ…