あなた
タヌくんスッポリと雪に埋もれてしまいました。
まだ、眠くはない様子で、大きなお眼々をクリクリって…
「鼻についてるゆきが冷たい」って訴えている
寒い日ですが風がないようで、庭の木の葉まったく揺れていない。
どんよりとした空。
きっと雪が降りたいのでしょう…
降ってもいいんだけど、気遣いして雪の袋を閉じてるのかな?…
わたしは炬燵にもぐり込んで、何となく曇った空をみて、深い溜め息。
チクチクって胸の奥に棘が刺さった感じ…
昨夜も、昨日と今日の交差点あたりで目が覚め、どう足掻いても冴えきった目は閉じようとしない。
そのまま朝を迎え「あなたお早う…」って、ただ、あなたは笑ってた…
逃げ出せるものなら…逃げたいけど、それもできない意気地なし。
あなた
わたしは、きっと「業」が深いのだと思う。
前世で何をしたのでしょう…
みかの原 わきて流るる いづみ川 いつ見きとてか 恋しかるらむ 中納言兼輔
有明の つれなく見えし 別れより 暁ばかり 憂きものはなし 壬生忠岑
ただ、生きています。
いいのかな?
そう言いながら今日も生きてます…