『夢の小筥』

再び廻り来る事のない、この刻(いま)を、そっと筥に納めてみました。

久し振りに「清少納言」を繙きました

2020-01-31 15:53:10 | Weblog

     あなた

     睦月も終わりです

    何となく荒れ模様の
    変な天気です

    ついこのあいだ
    「新年」の
    ご挨拶をしたばかりの
    様に思いますが……

    
    冬はつとめて。
    雪の降りたるは言ふべきにもあらず、霜のいと白きも、
    
またさらでもいと寒きに、火など急ぎおこして、炭持て渡るも、いとつきづきし。
    昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、
    白き灰がちになりてわろし。 

    冬は早朝(が良い)。
    雪が降った朝は言うまでもなく、(降りた)霜がとても白いときも、
    またそうでなくてもとても寒いときに、
    火などを急いでおこして、(部屋の炭びつまで)炭を運んでいくのも、
    たいそう(冬の朝に)ふさわしい。
    昼になって、生暖かく(寒さが)だんだんとやわらいでいくと、
    火桶に入った炭火も白い灰が多くなっているのは(見た目が)よくない。

    久しぶりに
    「清少納言」の世界を覗きました
    特に「冬」の章が好き

    千年前も今も四季は同じ
    寒さを凌ぐには「炭」だけだったのでしょう…

    恵まれた時代に生きているのだから…
    文句は言うまい…………

    沁みじみ思いました


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