普通にしていると接する機会のない本を探す「ヒント」になるのではと思い手に取りました。数学者10名の方々の書いた「ブックガイド」です。
それぞれの方々が今までに強い影響を受けた本を紹介しています。学生のころに接した一冊の本が、数学の道に進むきっかけになった方もいます。また、当然のことながら数々の数学の専門書もお勧めとしてあげられています。
いくらなんでも、さすがにこれから数学の専門書に挑戦しよういう元気は出ませんでしたが、ところどころ興味を引かれた話題がありました。
(p43より引用:ヘルマン・ワイルの「シンメトリー」という本の紹介で) グラナダのアルハンブラ宮殿のモザイク模様をなすタイルの形は、全部で17種類なのですが、それ以上存在しないことが数学的に説明できるのです。これらは「結晶群」という「群」としてみることができます。・・・結晶群とは、平行移動や回転で自分自身と一致する運動を記述する群です。二次元の場合、十七種類しかありませんが、そのすべてがアルハンブラ宮殿のタイルのデザインに使われているのです。
そのほかには、科学を志す人への心構えの本や、科学者であると同時に文筆家としても一流であったポアンカレや寺田寅彦の著作の紹介もありました。
まずはそのあたりから、手を出していきますか。