タイトルに惹かれて、どんな内容なのか興味を持って読んでみました。
「数字」と付き合うための「基本中の基本」が分かりやすく説明されています。
著者の薦めるポイントは、目次に凝縮されています。
まずは、「『数字』の見方の七つの基本」。
- 全体の数字をつかむ
- 大きな数字を間違わない
- ビッグフィギュアを見る
- 大切な小さな数字にはこだわる
- 定義を正確に知る
- 時系列で見る
- 他と比較する
そして、数字を読む際の留意点として「数字力を阻害する六つの罠」。
- 主観の罠
- 見え方の罠
- 常識の罠
- 統計の罠
- 名前の罠
- 思い込みの罠
最後に、数字を上手に扱うための「五つの習慣」。
- 主な数字を覚える
- 定点観測をする
- 部分から全体を推測する
- 数字を関連づけながら読む
- 常に数字で考える
正直なところ、この「目次」だけでも7~8割りがた事足りる感じすらします。
著者の主張の中で、私が最も大事だと考えているのは「定義を押さえる」という点です。
(p80より引用) 数字を見るには、まずは、その数字の定義をきちんと知っている必要があります。
定義を「覚える」のではありません。「理解して知る」ことです。
数字で考えたり議論したりする場合、現実的には、数字の「定義」が明確になっていないことから、ほとんどの場合、思い込みや同床異夢が発生しています。
「単位」や「分子分母」も確かめず、指標をもって意思決定の議論をしている場合すらあります。
そういう実態もあるので、本書が想定している初心者レベルからの啓蒙が必要なのかもしれません。
最終章にて、著者は、「数字の効用」についてこうまとめています。
(p126より引用) おもな数字を覚えておくことによって基準を持つことができます。
何か基準になるような数字を一つ二つ知っているだけで、世の中全体が見えやすくなります。
自分たちのパフォーマンスが良いのか悪いのかということが分かるようになります。
本書で紹介されている内容は、数字を扱う上での「基本動作」です。
あまりにも当たり前のことでもあり、本書を手に取った読者によっては、正直言って物足りなさを感じるかもしれません。
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