とても評判になっている本なので、手にとってみました。
コミュニケーションをテーマにした実践的なHow To本です。
著者のアドバイスは2つ、第2章 「ノー」を「イエス」に変える技術 と第3章 「強いコトバ」をつくる技術 で開陳されています。
まず、「ノー」を「イエス」に変えるエッセンス。
(p110より引用)
●コトバは「思いつく」のではなく「つくる」ことができる。
●「イエス」に変える3つのステップ。
ステップ1 自分の頭の中をそのままコトバにしない
ステップ2 相手の頭の中を想像する
ステップ3 相手のメリットと一致するお願いをつくる
・・・
●「イエス」に変える「7つの切り口」
①相手の好きなこと ②嫌いなこと回避 ③選択の自由
④認められたい欲 ⑤あなた限定 ⑥チームワーク化
⑦感謝
もうひとつ、「強いコトバ」をつくる技術は、
(p181より引用)
①サプライズ法 ・・・
②ギャップ法 ・・・
③赤裸々法 ・・・
④リピート法 ・・・
⑤クライマックス法 ・・・
この中で特に参考になるのは、オバマ氏も得意としている「ギャップ法」ですね。
“これは私の勝利ではない。あなたの勝利だ”。映画「踊る大走査線」で織田裕二演じる青島俊作刑事の台詞「事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだ!」もこのパターンです。
さて、本書、わかりやすい事例がたくさん紹介されていますが、“できたてをご用意いたします。4分ほどお待ちいただけますか?”といった「なるほど」と思うものもあれば、“いつもありがとうございます。領収書お願いできますか”といった「リアリティが薄い」ものもあって玉石混交です。
全体としての印象は、軽い内容のHow to本であってそれ以上でもそれ以下でもないといった感じですね。著者の主張は、巻頭に付けられている1枚ペーパーで事足ります。
私としては、事前の期待値が高かっただけに、ものすごい物足りなさが残った本でした。
伝え方が9割 価格:¥ 1,470(税込) 発売日:2013-03-01 |
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