たい焼きを探しに府中にやって来ました。府中と聞いて思いつくのが、府中競馬場や府中刑務所。それと年配の方々はご存知と思いますが、昭和の歴史的大事件の一つでもある、3億円強奪事件が起こったのがここ府中でした。
府中は東京都の西に位置し、都心に通う多くの人が暮らす街です。その人達の暮らしの足は、甲州街道(国道20号線)から少し入った所に京王電鉄の府中駅があり、急行・準急が停まる大きな駅です。夕方になると、より人通りが増します。
さて今回訪ねたたい焼き屋さんは、京王線府中駅から JR 武蔵野線の北府中駅方向に歩いて行きます。並木通りの国分寺街道を歩いて行き、都立農業高等学校を過ぎた所を左に入ります。そして一つ目の交差点を右に曲がると、石畳風の細い通りの晴見町商店街が見えてきます。この通りを進んで行った突き当たりに、府中刑務所があります。晴見町商店街の近くに大きな敷地の団地があるので、こじんまりとした商店街ですが、お得意さんで賑わっているように感じました。歩いていると、「焼きぎょうざ」と書かれたお店なのに、そこでは焼き鳥をメインで売っていたり、駅前で売っているパンにも負けない、オリジナルのパンを売っているパン屋さんなど、地元になじんだお店が立ち並んでいました。そんな中に、今回のたい焼き屋さんたいやき・ちあきさんがあります。気をつけて見ないと通り過ぎてしまいそうですが、たい焼きの幟が店先にあるのですぐに分かると思います。
たいやき・ちあきさんは、府中で40年の老舗のたい焼き屋さん。と白い紙にサラリと書いて、店の窓に貼ってありました。お店自体そんなに飾りっけが無いように感じますが、でも随所にアピールポイントはしっかりと表現されてます。お店の上にある看板にしても、よーく見ると、鯛のイラストが可愛く書かれていました。
さてたいやき・ちあきさんのたい焼きは、小倉あん・くりあん・ちあきカスタードの三種類。ちあきカスタードがちょいと気になりますが、ここはいつもの小倉あんを買うことにしました。お店の小窓を開け、既に焼かれてあったたい焼きを、ご主人が渡してくれました。一丁焼きの天然物のたい焼きは、色合いといい形もいいですね。それを頭から一口食べてみました。しっかりとした硬めの皮は、40年の技を感じさせる薄皮で、歯応えのあるたい焼きです。中のあんこはじっくり煮込まれた自家製あんこのようで、あずきの粒がいい具合につぶれ滑らかなつぶあんです。尻尾まで詰まったあんこは甘さがあっさりと抑えられ、口の中にしつこさが残らない昔ながらの味わいです。
後からわかった事ですが、たいやき・ちあきさんは、以前府中駅の方にお店があり、駅前再開発の為こちらに移転されたようです。
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