おもしろ探しの部屋

今は昔。こんなものが「有った」こんなものに「会った」の、あったか~い資料室。

遠野で見つけた地産地消のランチ

2018年08月26日 | 和食


 2018年の暑い夏。東北の小さい町を訪れました。そこはほぼ360°山に囲まれた町で、小さい城下町の風景があります。ここは岩手県遠野市です。

 ちょうど今お昼の時間。どこかでランチをしたいと、町中をぶらぶら。歩いていて感じた事は、あまり人が歩いていない事です。時間はお昼時だし、特に今年の夏は暑い。とはいっても東北の町なので、関東のように気温が35度以上はないけれど、でも例年より遠野も暑いようです。

 そこでどこかお店に入ろうと歩いてみました。喫茶店が数軒ありましたが、しかしお店の中がどんな様子なのかうかがえません?でも昼時という事もあり、お客さんがいる雰囲気は感じられます。まぁー知らないと入りずらい感じがあります。

 そういえば以前テレビ東京の番組で、遠野に移住してカフェを営んでいる方の事を放送していました。これも何かの縁と思い、そのお店に行ってみる事にしました。
 遠野駅からまっすぐ歩き、3個目の信号のある交差点を左に曲がりました。するとこの町の雰囲気とは違う装いのお店が。でも10メートルほど先にお店があるのはわかりましたが、営業をしているのかひと目見てわかりません。お店の前に行くと「Open」の文字が置かれていました。都会のように人が行き来している場所ならば、このくらいの大きさでいいと思いますが、人通りの無い閑散としている町では、遠くから見てオープンしているのかわかりません。そして雑貨屋さんなのか飲食店なのか、ちょっと把握できない感じです?若い女性も観光で来ているので、一休みする場所に持って来いだと思うのですが・・・。
        
         

 そんな印象を抱きながら、お店に入りました。若い女性の店員さんが注文を伺いに来ました。コモンズ カフェさんの8月前半のランチは、奄美大島で食べられている鶏飯です!これがお勧めのようで、僕はこれを注文しました。とはいえ、岩手の山に囲まれた小さな町で、何故か海に囲まれた鹿児島県奄美大島の料理を食す?どこか違和感がありましたが、この場所でそのような物が食べられるなら、これはこれでラッキーと思う事にしました。

 お店の中に静かな曲が流れ、なんとなく落ち着きます。遠野の町を歩いている時より、耳に入ってくる音の量が多いです。

        

 しばらくしてランチの鶏飯が、僕の前に置かれました。まず思ったのは、彩がきれい。そして具が多い事です。料理は奄美大島の物ですが、使われている具材は遠野の物のようです。そこに鶏のだし汁をたっぷりかけて、お茶漬け風にして食べます。夏だから冷たいだし汁かと思って入れ物を持つと、これが結構熱い事にびっくり。それを木製のスプーンで食べていると、ちょうどいい温度になりました。本当はかき混ぜて食べるのがおいしいのかもしれませんが、このきれいな彩を崩すのがもったいなく、そろりそろりスプーンですくいながら食べました。

        

 味は意外と薄味で、その分鶏のだしの味がおいしいですね。でもやはり淡白な味わいに飽きて来るので、一緒に入っている茶色のたくあんの漬物や、別の小皿に置かれたお新香をつまみながら食べました。時に小さくきざまれた茶色の物が、少し箸でつまんで食べただけで、口の中が一新します。

        

 その他に2品添えてあります。白いお皿に煮物のような物。食べてみると凄くやわらかいのが印象的で、はっきりいって歯応えが無いです。これ夕顔を煮た物で、地元ではよく食べられているようです。歯応えはないけれど、薄味のわりにしっかり味が染みています。醤油ベースに冥加の味が加わり、ついつい箸で何度も口に運んでしまうくらい、僕は気に入りました。
 そしてもう一つの小鉢には、小さな四角いお豆腐が入ってます。これが見た目と違い意外と硬く、箸を入れるとギュッと凝縮したような感触です。それをひとつまみ食べてみると、これまた凝縮された味わいで、田舎のお豆腐?といった印象を受けました。このお豆腐は、すぐ近くの新里とうふ店さんで作られた物らしく、一番上の川の写真にある橋の近くにあるお店です。確かに歩いている時、そこにお豆腐屋さんがあるのは知っていました。ちょっと気にはなっていましたが、まさかここで食べられるとは思わなかったです。

 時々地方に行った際に、その地元の料理を食べたいと思う事があります。でもそのような物って、本格的な料理店やちょっと敷居の高いお店で扱っている事があります。でもコモンズ カフェさんの場合、外観は遠野の雰囲気とはかけ離れていますが、内容はどっぷり遠野の味が楽しめます。気さくに味わえる、遠野地産地消のお店ではないでしょうか。
 欲をいえば、お店の存在感をもう少し出してもいいように思いました。

 人々が減っていく静かな町に、Iターン・Uターンの新しい風。人が集まる新しい町を作って下さい。

 

     こちらのお店ですが、閉店になりました。

 

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