9月12日は旧暦の8月15日です。
中秋の名月ですね。
我が家では、ススキ、吾亦紅(われもこう)を飾り、月見団子に赤飯を炊いていただきました。
これで日本酒党なら「月見で一杯」ということになるのでしょうね。
9月13日(旧暦8月16日) 満月の翌日の月・十六夜(いざよい)の月
よく見ると満月ではなく、少し歪(いびつ)になっているところが趣きがあっていい。
「いざよい」は、「ためらう」の意味の動詞「いざよう」の連用形が名詞化した語です。
満月からわずかばかり形が崩れて、ためらい、はじらいながら上ってくる月、という意味でしょうか。
9月14日(旧暦8月17日) 満月の2日後の月・立待月(たちまちつき)
月の出を、今か今かと立ちながら待っている。なんと優雅な風情なのでしょう。
9月15日(旧暦8月18日) 満月の3日後の月・居待月(いまちづき)
月の出る時刻が少しづつ遅くなってきます。縁側に立って、あるいはススキの茂る庭先に立って
月の出るのを待つのには疲れてしまう。だから、家の中で座って待ちましょう、という意味でしょうか。
9月16日(旧暦8月19日) 満月の4日後・寝待月(ねまちづき)または臥待月(ふしまちづき)
更に月の出の時刻が遅くなり、月の出を横になって待っている状態です。
9月17日(旧暦8月20日)満月の5日後・更待月(ふけまちづき)
夜の10時頃に中天に上ってくる月。
9月20日(旧暦8月23日) 下弦の月・弓張月
9月23日(旧暦8月26日) 二十六夜月・眉月(三日月を反転させた月のかたち)
月を眺めて愛しい人に想いを馳せる習慣は、
平安時代頃からの風習かと思います。
平安の昔、
陽が落ちてしまえば、月の光以外に、闇を照らすものは何もなく、
夜の訪れは、今よりも遥かに早く訪れたに違いありません。
月のあかりをたよりに、
愛しい男がしのんでくるのを今か今かと心をときめかして待つ女心。
男も女も香をたきしめ、その香の匂いで相手を確かめ、
暗闇の中で、あるいはかすかな月明かりの下で、
愛しい男女が結ばれていく。
源氏物語の世界は優雅ですね。
日本人の風情っていいなぁ……