政務活動費 「第二の報酬」(1)
朝日新聞全国調査から
主な都道府県議会の一人当たりの政務活動費(2013年度)
都道府県 |
政務活動費(万円) |
使った割合 |
東京都 |
720 |
95.2% |
大阪府 |
708 |
96.8% |
岡山県 |
420 |
81.8% |
群馬県 |
360 |
94.7% |
栃木県 |
360 |
88.3% |
茨城県 |
360 |
100% |
全都道府県で唯一、1万円以下の支出であれば領収書の添付はいらない(岡山県)。
O議員は85万円の書籍購入費を支出したが、いずれも1万円以下だったため領収書の添付はなかった。
どんな本を買ったのか有権者にはわからない。
小田氏本人も何冊買ったのかわからない。
「3度の飯より本が好き」、「議会で質問するにはあらゆる勉強が必要。政務活動費はそういう勉強に使うことを認められている」と公言してはばからない。
冗談ではない。「リーダーのためのイソップ童話の正しい読み方」(自己啓発本)や百田尚樹のベストセラー小説「海賊と呼ばれた男」など自分の財布から支出すべきものでしょう。制度の悪用です。
「三度の飯より本が好き」なのはいいけれど、趣味に関する支出まで繰り入れてしまうのは、
良識を問われても仕方がない。
同じ岡山県議のK氏の場合、添付された領収書はたったの5枚で66万円分。
313万円の支出のうち8割近くは添付がない。
岡山県議の中では突出して少なかった。
「領収書が少ないのはたまたま高額なものがなかったからだ」と、これも制度の悪用ととられかねない。
だいたい、46都道府県では1円以上の支出について領収書の添付を原則としているが、
岡山県は唯一、1万円以下の支出では領収書は不要としている制度そのものに問題がある。
次回は他の県の政務活動費を検証し、問題点を探りたい。 (つづく)2014.9.1
朝日新聞8月24日付の記事では、記事中の県議は実名で報道されているが、私は本人を誹謗中傷したり、それぞれの県議が規律違反をしている訳 でもないので、実名を避けました。