雨あがりのペイブメント

雨あがりのペイブメントに映る景色が好きです。四季折々に感じたことを、ジャンルにとらわれずに記録します。

銃乱射事件④ 生徒の命を守るために教員が銃訓練 

2018-03-21 08:00:00 | 昨日の風 今日の風
 銃乱射事件④ 生徒の命を守るために教員が銃訓練
  フロリダ州の高校で生徒ら17人が死亡した事件(2/14)。
 前回③でも紹介したが、今年に入って18件の発砲事件。
 2013年以降の銃乱射事件は、犠牲者がなかったケースも含めると290件の発砲事件が起きている。

 学校安全対策としてトランプ政権は次の二点を発表した。

  1.教職員の銃訓練の支援
  2.銃購入時の身元調査の強化
 よく読んでみれば、これは『学校安全対策』であり、銃規制を推進する政策ではない。
 銃規制そのものにメスを入れない限り、学校社会や一般社会の安全など守れはしない。
 銃乱射に対応するために、訓練された教職員との間に銃撃戦が起きてしまったら、学校は戦場になってしまう。
 生徒を安全な場所に避難させることが教職員の務めではないか。
 
 一部の教職員に銃を携帯させるというが、学校職員のことを指しているのか。
 また、退役軍人や退職した警察官らを教職員に採用することを支援するとしている。
 襲ってきた犯人に命を賭けて立ち向かう姿勢は、
 「銃には銃で、目には目、歯には歯」という考え方になってしまう。

 例え生徒の命を守るためといえ学校に、「戦場の論理」を持ち込んでしまえば、
 武器の拡大に繋がりかねない。
 銃社会の論理の根底には、「強いものが勝つ」という論理が潜んでいる。

 銃の所持者が、自殺や他人に危害を加える可能性がある場合には、
 裁判所の許可を得て銃を没収する法案や
 犯罪歴のある者の身元調査システムを強化する案も検討されているようだ。
 トランプ氏はこの「学校安全対策」が「抑止になる」と発言しているが、
 「核の抑止」と同じで、問題の根源にあるものを排除しなければ、学校の安全は守れないと思う。
 共和党がどこまで譲歩するかがカギになる。
 
銃の購入年齢は変わらない
 
一方、トランプ氏が明言していた銃の購入の最低年齢を18歳から21歳に引き上げることは新たに設置される学     校の安全に関する委員会で検討することになり、銃購入時の身元調査をネット上の売買など個人取引にも適用することも盛り込まれなかった。
銃社会の根幹となる一番大事なことが先送りされてしまった。
何故か。
共和党関係に多額の献金をしている「全米ライフル協会」(NRA)が強く反対しているからだ。

 政権を担う共和党と経済界の癒着が現れたアメリカの歪んだ社会の一面を見ているようで嘆かわしい。
                                          (終り)


(2018.3.20記)         (昨日の風 今日の風№92)

      ※ 関連ブログ (よろしかったら興味のある方は読んでください )
          銃乱射事件① 銃なしで命を守れるか     頻発する銃乱射事件(2018.01.28)
          銃乱射事件② 銃なしで家族をどう守るの  「目には目歯には歯」(2018.01.30) 
      銃乱射事件③ 矛盾だらけの米銃規制     またも起きてしまった銃乱射(2018.02.18)  
 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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