昨年知り合った方から「土地政策」に関する著書を頂く。
といっても秘書の方が手配して下さり、送り主の名前すら封筒にはない。
贈呈という形では、賄賂と取られかねないということかもしれないとその辺りの配慮に脱帽しながら、お礼状も書けないでいる。
かなり古い本である。が現実はあまり変わっていないかもしれない。私がまだ学生で製図の課題をこなすのに精一杯、かつ遊びにも目一杯というバブル期の前後1980年代から1990年代の一人の政治家の国会論争の記録である。
彼の出発点がよりよい住まいを求める市民の会だったという話、土地政策をずっと研究して来たとご本人より聞き、常日頃意識せざるを得ない土地問題と共通するものを感じ、著書に興味を持ったからである。
私の無知な部分の反省も含めて興味深く拝読している。
一昨年から続いている建築関係の法改正では政治的なものに振り回され、また仕事では、土地の値段の高さ、それでいつも予算がなくなり建物に掛けられないという辛さを味わい、かといって市場経済に振り回されどうしたら良いのか、悶々とする部分を一人の政治家が真剣に考え研究し、またそのことも含めて市民の支持を得ているということに一つの希望を感じた。
政権交替がメディアでも取り上げられる昨今であるが、望むのは政策の転換であろうか。