現在自分には著作が出版されたら無条件で購入する贔屓の作家さんが、自分では「コンプリート作家」って呼んでますけど、四人ほどいます。
まずは乙一。
自分的に一番ハズレが少ない作家かな。
彼の愛読者を止めようと思ったことはありません。
同じ九州人ってことでこれからも応援していきたいと思っています。
次に伊坂幸太郎。
正直『あるキング』や『SOSの猿』のような実験的作品にはついていけなくて、この系統の作品が続くようなら読者を止めようと思ったこともあるのですが、幸い『マリア・ビートル』以降再びエンターティメント性の高い作品を書くようになってくれました。よかったです。
もちろん『残り全部バケーション』もソッコーで買いました。
伊坂幸太郎と同じぐらい好きなのが森見登美彦ですね。
ただ彼は現在長期充電中みたいで、、、一日も早く復帰してもらいたいものです。
この三人に続くのが辻村深月だったのですが、彼女が直木賞を受賞した『鍵のない夢を見る』は個人的に全然面白くなくて、第一章で読むのを止めちゃいました。
その前作『水底フェスタ』はさらにひどくて、最初の十ページぐらいで読むのを止めました。
こんなんじゃ作品を買い続ける意味がないなと思っているところです。
デビュー作『冷たい校舎の時は止まる』や『スロウハイツの神様』はすごく好きなんですけどねぇ。
そして彼女の代わりにコンプリート作家の座に就こうとしているのが七河迦南です。
ほとんどの人は名前を聞いたこともないと思います。まだ三作しか著作のない新人作家ですからね。
彼の(覆面作家なのでもしかしたら彼女かもしれません)デビュー作『七つの海を照らす星』の感想は、新人作家にしてはなかなか上手いな、といったものでした。点数をつけるとしたら70点ぐらいかな。
しかし続く第二作『アルバトロスは羽ばたかない』を読んだときはマジで衝撃を受けました。その年に読んだ小説の中で一番面白かったです。
そして『アルバトロス~』を読むと、前作『七つの海~』も評価を高くせざるをえませんでした。
なぜなら『七つの海~』は『アルバトロス~』のプロローグ的作品と捉えることが出来るので。
それでつい先月、待望の第三作『空耳の森』が出版されました。著者初の短編集です。
自分は当然発売日に購入し、喜び勇んで読み始めました。
しかし、読む進めると落胆せずにはいられませんでした。
第一話『冷たいホットライン』は読後感が良くなかったし、第二話の『アイランド』は『冷たい~』よりはマシだけれど、それほど上手くオチがついているとも思えないし、第三話『It’s only love』も何だこりゃって感じの作品でしたし、そんな感じで、手放しで褒められるような作品が一作もなかったんです。
あ~あ、『アルバトロス~』が超絶的な傑作だったのは偶然の産物だったのかなどと思いながら、最終話にして表題作である『空耳の森』を読み始めたのですが、、、やはり「マジかよ!」と衝撃を受けましたね。
詳しいことは書けませんが、それまでの七編をイマイチだと思ったことすらミスリードだったのでは、と思える仕掛けが最終話には組まれてあったんです。
やられた!と思いましたよ。
短編集『空耳の森』はそれだけで読んでもまったく意味を為さない作品集です。
しかし、『アルバトロス~』を読んで続きが気になった人には、著者からの最高のプレゼントじゃないでしょうか。
第四作の刊行がいつになるかはわかりませんが、しばらく七河迦南という作家に付き合っていこうかと思っています。
まずは乙一。
自分的に一番ハズレが少ない作家かな。
彼の愛読者を止めようと思ったことはありません。
同じ九州人ってことでこれからも応援していきたいと思っています。
次に伊坂幸太郎。
正直『あるキング』や『SOSの猿』のような実験的作品にはついていけなくて、この系統の作品が続くようなら読者を止めようと思ったこともあるのですが、幸い『マリア・ビートル』以降再びエンターティメント性の高い作品を書くようになってくれました。よかったです。
もちろん『残り全部バケーション』もソッコーで買いました。
伊坂幸太郎と同じぐらい好きなのが森見登美彦ですね。
ただ彼は現在長期充電中みたいで、、、一日も早く復帰してもらいたいものです。
この三人に続くのが辻村深月だったのですが、彼女が直木賞を受賞した『鍵のない夢を見る』は個人的に全然面白くなくて、第一章で読むのを止めちゃいました。
その前作『水底フェスタ』はさらにひどくて、最初の十ページぐらいで読むのを止めました。
こんなんじゃ作品を買い続ける意味がないなと思っているところです。
デビュー作『冷たい校舎の時は止まる』や『スロウハイツの神様』はすごく好きなんですけどねぇ。
そして彼女の代わりにコンプリート作家の座に就こうとしているのが七河迦南です。
ほとんどの人は名前を聞いたこともないと思います。まだ三作しか著作のない新人作家ですからね。
彼の(覆面作家なのでもしかしたら彼女かもしれません)デビュー作『七つの海を照らす星』の感想は、新人作家にしてはなかなか上手いな、といったものでした。点数をつけるとしたら70点ぐらいかな。
しかし続く第二作『アルバトロスは羽ばたかない』を読んだときはマジで衝撃を受けました。その年に読んだ小説の中で一番面白かったです。
そして『アルバトロス~』を読むと、前作『七つの海~』も評価を高くせざるをえませんでした。
なぜなら『七つの海~』は『アルバトロス~』のプロローグ的作品と捉えることが出来るので。
それでつい先月、待望の第三作『空耳の森』が出版されました。著者初の短編集です。
自分は当然発売日に購入し、喜び勇んで読み始めました。
しかし、読む進めると落胆せずにはいられませんでした。
第一話『冷たいホットライン』は読後感が良くなかったし、第二話の『アイランド』は『冷たい~』よりはマシだけれど、それほど上手くオチがついているとも思えないし、第三話『It’s only love』も何だこりゃって感じの作品でしたし、そんな感じで、手放しで褒められるような作品が一作もなかったんです。
あ~あ、『アルバトロス~』が超絶的な傑作だったのは偶然の産物だったのかなどと思いながら、最終話にして表題作である『空耳の森』を読み始めたのですが、、、やはり「マジかよ!」と衝撃を受けましたね。
詳しいことは書けませんが、それまでの七編をイマイチだと思ったことすらミスリードだったのでは、と思える仕掛けが最終話には組まれてあったんです。
やられた!と思いましたよ。
短編集『空耳の森』はそれだけで読んでもまったく意味を為さない作品集です。
しかし、『アルバトロス~』を読んで続きが気になった人には、著者からの最高のプレゼントじゃないでしょうか。
第四作の刊行がいつになるかはわかりませんが、しばらく七河迦南という作家に付き合っていこうかと思っています。