本記事は伊坂幸太郎著『残り全部バケーション』の第五章の非常に重要な部分についてネタばらししています。これから『残り~』を読むつもりの方は読まない方がいいです。
それから断っておきますけど、やたら長いです。長い記事を読むのが苦手という人はやっぱり読まない方がいいです。
先日の記事で、ミクシィの伊坂コミュの『残り全部バケーション』トピックで、『残り~』の第五章に出てくる『食べ歩き日記』というブログの管理人サキが自分の解釈と違う人がいて驚いた!というようなことを書きました。
あの話には続きがあります。実はあれからも岡田派と沙希派の間で論争が続いていて(沙希派は自分だけなんだけど。笑。)、自分が折れないものだから、論争はこじれにこじれまくっちゃってます。
自分が岡田が管理人ではないと思うのは、第一章から第四章を読む限り、岡田にはブログの管理人としての適性、つまり、文章力、コミュニケーション能力、それに自己主張の強さ、といったものが伺えないからです。
文章力、この場合基本的に文章の上手さのことですが、文章を書くことが好きだ、ということでもいい。好きこそものの上手なれ、といいますしね。
第一章から第四章の間に、岡田は文章を書くのが上手いんだなとか、文章を書くのが好きなんだなと思わせる描写が一切ないんですよね。
コミュニケーション能力、これもブログ運営には必須だと思います(特に人気ブログであれば)。
その証拠にコミュニケーション能力を著しく欠く自分のブログはお世辞にも流行っているとは言い難い。笑。
いい年をして、友だちと呼べる友だちがいなかった岡田にそれがあるとは思えないのです。
そして自己主張の強さですが、ブログって結局自己主張の場ですよね。あれが好きだとか、ここはよかったとか、これは面白いと思うとか、そういうことを述べる場であると思うのです。
岡田には不思議な強さがあって、やると一度決めたことは何があっても必ずやる男なのですが、それでも自己主張が強いとは思えないのです。自分が好きなものであってもあえてそれを他人に触れ回るようには思えない。
本文でも自分の考えを強く主張するシーンはありません。
そういった適性に欠ける岡田が実は人気ブログの管理人だった!というオチは意外ではあっても素直に「そうだったのか!」と受け入れられるものではありません。
何よりサキは表向き女性なんですよ。少なくとも溝口という男はそう思っている。
ということは、サキが岡田であったなら、彼は女性の文体でブログの記事を書いていたことになります。
岡田にそういう器用さがあるようにも、そうせざるを得ない理由があるようにも、まったく思えない。
とはいえ、今述べたことはすべて状況証拠にすぎません。
状況証拠で真っ黒であっても、それで犯人であるとは限らない。
同じように岡田がブログの管理人であるようには思えなくても、何かのきっかけがあって、短期間で変わってしまったのかもしれない。
その可能性は否定できません。
ただ、自分は岡田の身に起きた何かがまったく想像出来なかったので、その可能性を排除したのです。
しかし、自分には想像出来なくても、岡田がブログの管理人であると思っている人たちであれば、何かしら考えがあるに違いない、そう思って、岡田派の人たちに尋ねたんですよ。
岡田はなぜ、ブログを始める際、性別を偽ることにしたのですか?想像で構わないので考えを聞かせてください、って。
もちろん正解のある答えではありません。
要は自分が納得出来る答えであればそれでいいのです。
自分には想像もつかない、でも、なるほどな、と思える答えが返ってくるものと期待していました。
確かに返ってきた答えは自分には想像つかないものでした。
岡田派の人はこう答えたんです。
岡田は、スィートといえば女性だからと思ったから、ブログを始める際も女性のフリをしたんじゃないですか。それで納得出来ませんか、と。
・・・・・・。
納得出来るはずがないじゃないですか、そんな夢もロマンも愛もない答えで。
インターネットというのはなりたい自分になれる世界だと思います。
基本的に、犯罪を目的としないのであれば、性別を偽るのも、年齢を偽るのも、自由だと自分は考えます。
しかし、何かを偽る、嘘をつくのは、やはりリスクを伴う行為なんですよね。
嘘をついていたことがバレたときはどうしたって非難されますしね。
性別を偽ってブログをしている人ももちろんいるとは思います。
でもそういった人たちはきちんとリスクのことまで考えているんじゃないですかね。
そして何より性別を偽るだけの理由がちゃんとその人なりにある、自分はそう考えます。
少なくとも、スィートといえば女性だから、そんな理由にならない理由で性別を偽る人がいるとはとても思えない。
だから、納得出来ませんかと聞いてきた岡田派の人に、はっきり納得出来ません、と答えました。
以来、岡田派の人とは少しずつ関係が不穏なものになっていき、先日とうとうこんなコメントをされてしまいました。以下全文転載。
>>[023] せぷさん
伏線分析というよりはただの主観的想像ですね。
想像されるのはご自由ですが、想像から導き出された解答を断定調でここに書いた上で他の伊坂ファンに押し付けようとしているあなたの本読みとしての姿勢に激しく嫌悪感を覚えます。だからレスしたんですが、こんなに荒れてしまうとは…
コミュの皆様失礼しました。これ以上やりとりしません。
せぷさん→なんか反論がある場合は直接メッセージください。丁寧に解説いたします。
追記
駄文だと思ってるなら最初から投稿しないように。
私は自分が一度書いた投稿を消すつもりはございません。
本読みとしての姿勢に激しく嫌悪感を覚える、かぁ。えらいいわれようだなぁ。笑。
まず断っておきたいのは、自分は何も自分の考えを人に押し付けようと思ったことは一度もない、ってことです。
自分はただ、自分はこう思います、と最初に考えを述べて、そのコメントに対して、そうじゃないと思いますと自分宛てにコメントをしてきた人にだけ、反論をしているだけなのだし。
違う考えのコメントであっても、自分に宛てたものでなかったら、相手にしてないよ。
反論をすることが考えの押し付けになるんだったら、誰も反論なんて出来なくなるよね。
それにトピックが荒れたといってるけど、異なる意見をぶつけ合うことが荒れたことになるの?議論=荒らし?
自分は自分の考えを曲げなかっただけのつもりなんだけど、それが荒らし行為になるの?
自分は自分と考えの異なる人のことを悪しざまに罵ったり、人格を否定したことはないよ。
相手のことを悪しざまに罵ったり、人格を否定したりする行為こそ荒らしではないの?
思うにこの人は本当に荒れたトピックを見たことはないんだろうなぁ。
本当の悪意を見たことがない、ある意味羨ましい人だよ。
この人とは別段メールで議論の続きをするつもりはまったくなくて、それは議論というものは公けの場でするべきものだと自分は考えているからだけど、でも公けの場で人を悪しざまに罵るのは(この人のために)止めといた方がいいんじゃないかと思って、その旨メールしたら、あなたとマナーについて話すつもりはない!!というブチ切れたメールが返ってきました。笑。
よくこんなキレやすい性格で反論があればどうぞ、なんて言えるもんだなぁと感心しました。
まぁ愚痴っぽくなったけど、別に落ち込んでるわけではありません。
自分はどうでもいい人に何を言われようがどうでもいい、というスタンスなので。
でも、同じ作家の小説を読む者同士がこうも分かり合えないというのはもう少し悲しむべきことなのかもしれません。
それにしても長くなっちゃった…。
それから断っておきますけど、やたら長いです。長い記事を読むのが苦手という人はやっぱり読まない方がいいです。
先日の記事で、ミクシィの伊坂コミュの『残り全部バケーション』トピックで、『残り~』の第五章に出てくる『食べ歩き日記』というブログの管理人サキが自分の解釈と違う人がいて驚いた!というようなことを書きました。
あの話には続きがあります。実はあれからも岡田派と沙希派の間で論争が続いていて(沙希派は自分だけなんだけど。笑。)、自分が折れないものだから、論争はこじれにこじれまくっちゃってます。
自分が岡田が管理人ではないと思うのは、第一章から第四章を読む限り、岡田にはブログの管理人としての適性、つまり、文章力、コミュニケーション能力、それに自己主張の強さ、といったものが伺えないからです。
文章力、この場合基本的に文章の上手さのことですが、文章を書くことが好きだ、ということでもいい。好きこそものの上手なれ、といいますしね。
第一章から第四章の間に、岡田は文章を書くのが上手いんだなとか、文章を書くのが好きなんだなと思わせる描写が一切ないんですよね。
コミュニケーション能力、これもブログ運営には必須だと思います(特に人気ブログであれば)。
その証拠にコミュニケーション能力を著しく欠く自分のブログはお世辞にも流行っているとは言い難い。笑。
いい年をして、友だちと呼べる友だちがいなかった岡田にそれがあるとは思えないのです。
そして自己主張の強さですが、ブログって結局自己主張の場ですよね。あれが好きだとか、ここはよかったとか、これは面白いと思うとか、そういうことを述べる場であると思うのです。
岡田には不思議な強さがあって、やると一度決めたことは何があっても必ずやる男なのですが、それでも自己主張が強いとは思えないのです。自分が好きなものであってもあえてそれを他人に触れ回るようには思えない。
本文でも自分の考えを強く主張するシーンはありません。
そういった適性に欠ける岡田が実は人気ブログの管理人だった!というオチは意外ではあっても素直に「そうだったのか!」と受け入れられるものではありません。
何よりサキは表向き女性なんですよ。少なくとも溝口という男はそう思っている。
ということは、サキが岡田であったなら、彼は女性の文体でブログの記事を書いていたことになります。
岡田にそういう器用さがあるようにも、そうせざるを得ない理由があるようにも、まったく思えない。
とはいえ、今述べたことはすべて状況証拠にすぎません。
状況証拠で真っ黒であっても、それで犯人であるとは限らない。
同じように岡田がブログの管理人であるようには思えなくても、何かのきっかけがあって、短期間で変わってしまったのかもしれない。
その可能性は否定できません。
ただ、自分は岡田の身に起きた何かがまったく想像出来なかったので、その可能性を排除したのです。
しかし、自分には想像出来なくても、岡田がブログの管理人であると思っている人たちであれば、何かしら考えがあるに違いない、そう思って、岡田派の人たちに尋ねたんですよ。
岡田はなぜ、ブログを始める際、性別を偽ることにしたのですか?想像で構わないので考えを聞かせてください、って。
もちろん正解のある答えではありません。
要は自分が納得出来る答えであればそれでいいのです。
自分には想像もつかない、でも、なるほどな、と思える答えが返ってくるものと期待していました。
確かに返ってきた答えは自分には想像つかないものでした。
岡田派の人はこう答えたんです。
岡田は、スィートといえば女性だからと思ったから、ブログを始める際も女性のフリをしたんじゃないですか。それで納得出来ませんか、と。
・・・・・・。
納得出来るはずがないじゃないですか、そんな夢もロマンも愛もない答えで。
インターネットというのはなりたい自分になれる世界だと思います。
基本的に、犯罪を目的としないのであれば、性別を偽るのも、年齢を偽るのも、自由だと自分は考えます。
しかし、何かを偽る、嘘をつくのは、やはりリスクを伴う行為なんですよね。
嘘をついていたことがバレたときはどうしたって非難されますしね。
性別を偽ってブログをしている人ももちろんいるとは思います。
でもそういった人たちはきちんとリスクのことまで考えているんじゃないですかね。
そして何より性別を偽るだけの理由がちゃんとその人なりにある、自分はそう考えます。
少なくとも、スィートといえば女性だから、そんな理由にならない理由で性別を偽る人がいるとはとても思えない。
だから、納得出来ませんかと聞いてきた岡田派の人に、はっきり納得出来ません、と答えました。
以来、岡田派の人とは少しずつ関係が不穏なものになっていき、先日とうとうこんなコメントをされてしまいました。以下全文転載。
>>[023] せぷさん
伏線分析というよりはただの主観的想像ですね。
想像されるのはご自由ですが、想像から導き出された解答を断定調でここに書いた上で他の伊坂ファンに押し付けようとしているあなたの本読みとしての姿勢に激しく嫌悪感を覚えます。だからレスしたんですが、こんなに荒れてしまうとは…
コミュの皆様失礼しました。これ以上やりとりしません。
せぷさん→なんか反論がある場合は直接メッセージください。丁寧に解説いたします。
追記
駄文だと思ってるなら最初から投稿しないように。
私は自分が一度書いた投稿を消すつもりはございません。
本読みとしての姿勢に激しく嫌悪感を覚える、かぁ。えらいいわれようだなぁ。笑。
まず断っておきたいのは、自分は何も自分の考えを人に押し付けようと思ったことは一度もない、ってことです。
自分はただ、自分はこう思います、と最初に考えを述べて、そのコメントに対して、そうじゃないと思いますと自分宛てにコメントをしてきた人にだけ、反論をしているだけなのだし。
違う考えのコメントであっても、自分に宛てたものでなかったら、相手にしてないよ。
反論をすることが考えの押し付けになるんだったら、誰も反論なんて出来なくなるよね。
それにトピックが荒れたといってるけど、異なる意見をぶつけ合うことが荒れたことになるの?議論=荒らし?
自分は自分の考えを曲げなかっただけのつもりなんだけど、それが荒らし行為になるの?
自分は自分と考えの異なる人のことを悪しざまに罵ったり、人格を否定したことはないよ。
相手のことを悪しざまに罵ったり、人格を否定したりする行為こそ荒らしではないの?
思うにこの人は本当に荒れたトピックを見たことはないんだろうなぁ。
本当の悪意を見たことがない、ある意味羨ましい人だよ。
この人とは別段メールで議論の続きをするつもりはまったくなくて、それは議論というものは公けの場でするべきものだと自分は考えているからだけど、でも公けの場で人を悪しざまに罵るのは(この人のために)止めといた方がいいんじゃないかと思って、その旨メールしたら、あなたとマナーについて話すつもりはない!!というブチ切れたメールが返ってきました。笑。
よくこんなキレやすい性格で反論があればどうぞ、なんて言えるもんだなぁと感心しました。
まぁ愚痴っぽくなったけど、別に落ち込んでるわけではありません。
自分はどうでもいい人に何を言われようがどうでもいい、というスタンスなので。
でも、同じ作家の小説を読む者同士がこうも分かり合えないというのはもう少し悲しむべきことなのかもしれません。
それにしても長くなっちゃった…。