続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

12月31日。

2013-12-31 07:01:41 | 日常
 言わずと知れた大晦日、大つもごりである。
 
 毎年思うこと、それは(ごめんね、昨日はあなたのお誕生日だったね)
(電話一本でも)と思っているうちに、慌しくせわしい年の暮れ、つい長男の誕生日を忘れてしまう。(ほんとうにごめんね)

 30日を挟んで前後にはちゃんと覚えている。なのに、肝心の30日は飛ぶように早く過ぎてしまい、翌31日になって後悔している。(ダメな親でごめんね)

 でも今夕には、その長男も次男一家も尋ねてくれるとのこと。《待っているからね!》

 長男38歳、次男35歳・・・もうそんなに大きくなったなんて、こちらは年をとるわけだわ。(ため息)


 そのうち心太のようにあの世に押し出されていくのかな。誕生日も忘れるような呑気なお母さんのことは気にしなくていいからね。お母さんが死んだら、無事に逝かれたことをむしろ喜んで頂戴。何もかも処分してきれいさっぱり忘れて下さい。
 これが12月31日に是非伝えたい一言です。

 息子たちの人生が、明るく楽しいものでありますように!

『ポラーノの広場』196。

2013-12-31 06:52:48 | 宮沢賢治
「さあどっちでもいゝ方をとれ。」といってファゼーロに渡しました。ふぁぜーろはすぐその一本をデステゥパーゴの足もとに投げて返しました。「デステゥパーゴは拾ひました。
 そこでわたくしはまん中にでました。


☆法(手だて)の字を翻(形を変えてうつす)外(ほか)の逸(かくれた)ものを、品(種類分け)する。即ち、答(問いに答える)を、変えていく自由な註(意味を書き換えて)推しはかる。

『城』1491。

2013-12-31 06:39:36 | カフカ覚書
わたしにはなんとも判断がつきかねますな。あなたには、なおさらそうでしょう。だから、このことは、おたがいに安心してクラム自身に任せて置こうじゃありませんか。しかし、わたしは、クラムから委任された職掌柄、あなたがここに残って、質問に答えてくださることを要求します」

 kein→kahn/小舟。
 おたがいに/eide→band/絆。

☆小舟を宣告され、あなたは、しかし迷った。要するに絆に自信をもって任そうではありませんか。しかし、わたしがクラム(氏族)からあずかった立場は、あなたをここに留め、質問に答えてもらうことです。

元に戻る。

2013-12-30 06:49:03 | 日常
 元に戻る、元に戻すという何気ない作動・・・この中は、悲喜こもごもいろいろ複雑な事情がある。

 修復された人間関係、元の木阿弥の惨状、借金の返済、名誉挽回・・・。

 単純に考えて、(大)掃除も元に戻すという作業であるけれど、なかなかそうはいかない。降り積もった(?)埃、積み重なった薄汚れの付着(こんな所にも!)・・・驚愕はどこにでも待っている。


 ところでわたしが、(元に戻ったんだぁ)と感激したのは、ぎっくり腰(重い石を動かそうとしてギクッ、そのあと石材屋さんが運んでくれた)の痛みを感じなくなったこと。
 何時も痛いわけではない、何かの拍子に(オット)と走る痛み。用心していても忘れて(あ、痛っ)。

 あれから、一ヵ月半経った今・・・(おやっ)何をしても平気(治ったんだ!)やっと実感。
 でも優先順位が入れ替わっただけなのか、座ろうとして(痛っ)立とうとして(痛っ)、膝の痛みが再発(?)こちらは鈍痛なので気にしなければそれほどの事はない。(年寄りらしい動きになっただけ)

 腰の痛みよ、さようなら。
 膝の痛みに、こんにちは。

 元に戻ったわたしであります。

『ポラーノの広場』195。

2013-12-30 06:37:42 | 宮沢賢治
「承知しました。」給仕が食事につかふナイフを二本持って来てうやうやしくデステゥパーゴにわたしました。まるで芝居だとわたくしは思ひました。ところがデステゥパーゴはていねいにその両方の刃をしらべてゐるのです。それから


☆章(文章)を知/心に感じとり、究(きわめる)詞(ことば)。
 触(ものに触れて感じる)字を、弐(ふたつ)に翻(つくりかえる)。
 字を頼りに、暫し挙/ならべたて、試みる。
 了(はっきるわかる、物事の結末がつく)法(手だて)が、腎(要)である。

『城』1490。

2013-12-30 06:21:40 | カフカ覚書
モームスは、書類をテーブルにたたきつけると、立ちあがって、
「クラムの名において、わたしの質問に答えることを要求します」
「クラムの名においてですって!」と、Kはおうむがえしに言った。「いったい、わたしのことなんか、クラムは黄にしているんですかね」
「その点にかんしては」と、相手は言った。


☆モームス(要因)は、先祖の欺かれた記録を叩きつけると、立ちあがって「クラム(氏族)の名においてわたしの質問に答えることを要求します」
「クラム(氏族)の名において」と、Kは繰り返した。
「わたしのことを、深く悲しんでいるのでしょうか」
「それに関しては」と、モームス(要因)は言った。

M『大家族』補遺。

2013-12-29 06:23:06 | 美術ノート
 大海原から飛び立つ鳥、明らかに鳥を想起させる形は虚(実体がない)である。

 この鳥が意味するものはノアの箱舟から放たれたはとであり、七日待ってその夕方、くちばしのオリーブの葉を見て、地から水が引いたのを知ったノアに対する神の「産めよ、ふえよ、地に満ちよ」という祝福、即ち、大家族の誕生である。


 しかし、ここでマグリットは、その鳥の形を風景から切り取っている。はとの虚実は永遠に見出せない。ここにマグリットの見解がある。
 肯定と否定を曖昧にし、答えを空に放ったまま深く考え込み、沈思している。

 この大地、大海原、大空の下、人はなぜ生まれ、子々孫々命をつないでいくのだろう。地球という家の『大家族』そして連鎖の根源、始まりはこの放たれたはとに因るものだったのだろうか。

 マグリットにおける命題は、「生と死」であり、生きて在ることの苦悶、原罪にある。

「ポラーノの広場」194。

2013-12-29 06:14:22 | 宮沢賢治
「こんな野原で剣はございません。ナイフでいけませんか。」
 するとデステゥパーゴは安心したやうにしながら
「よし、持ってこい。」と声だけ高く云ひました。


☆夜に現われて見える案(計画)を審/つまびらかにしている。
 辞(ことば)に称(対おウンする)考えで、運/めぐらせている。

『城』1489。

2013-12-29 05:51:25 | カフカ覚書
「もちろんですとも。しかし、しばらくだけわたしに時間をさいてください。ごく簡単な質問だけですから」
「気のりがしませんね」
 Kは、そう言って、ドアのほうへ歩きかけた。

 気のりしない/keine Lust→Kahn Lust/小舟、愉快。
 ドア/Tur→Tour/企み。

☆「もちろんです」と言い、先祖の目下の必要は、あなたと共に専念することです。単に組になって進路に旗を掲げるだけですから、小舟は愉快です。Kはそう言い、計画を実行するつもりでいた。

彼女の幸福を祈る。

2013-12-28 06:48:29 | 日常
 小さいときから比較的孤独だったかもしれない。父親の存在はなく、母と娘の暮らし・・・祖母には疎まれた。
 そして、その母も、
「追突されて、その人がいい人でいろいろ面倒を見てくれたんだけど、医者にかかって分かったのは進行性の癌だったの」と言った。祖母が看病したけれど、娘である彼女は、まだ年端もいかない女の子で何をどうしたらいいのか分からなかったのかもしれない。

 中学校のある道を通って商店街に行くことが多かったわたしは、度々独り学校に背を向けて帰宅するらしい彼女に出会っている。けれど、うつむく彼女に声を掛けられなかった。

 母親の死。姿を見せなかった彼女が身内に責められ怒声を浴びせられているのを途切れ々に聞いている。


 それからもうずいぶん時がたって・・・「どうしているかしら」と訊ねたとき、祖母であるAさんは「友達とマンションで暮らしているらしいわ」と言った。

 この世で頼る術のない孤独な少女がどうしたのか・・・言い出しかねる事情を経て、ほぼ絶縁状態。

(どうしているかなぁ)と思う。
 思い切って聞いて見ると「結婚して子供も生まれたの。旦那が焼餅妬きらしいけど、わたしは嫌いだわ、あの旦那」と言った。


 焼餅を妬いてくれる伴侶に巡りあえて良かった。きっと彼女も旦那さんを大切にするでしょう。小さい頃からどこか薄幸の影のあった彼女の幸福を祈りたい。一歳半で言葉を覚え童謡まで歌った彼女、中学もそこそこだったけど、むしろ頭のいい子だと確信している。必ずや幸福な未来が訪れますように!わたしの応援パワーが届きますように!