続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

褒めてくれた先生。

2010-12-31 07:22:17 | 日常
 小学四年生のときのO先生、新卒で始めての受け持ちだったと聞いている。
 少し赤らんだ顔が印象的なお兄さん先生。なんでも一生懸命に教えてくれ、優しかったことを思い出した。

「どうしてそんなにすらすら書けるの?」
 作文を書き終えたわたしに先生は言った。子供心に(お世辞なんだわ)と承知していたけど、今考えると、本気で言ってくれたのかもしれない。
 何にでも本気で取り組み、漢字の書き取りテストなども、相撲番付表のようにして張り出したりもした。
 下位のわたし、(やりすぎだわ)と嘆いていたのも知らないで。
 横綱、大関・・・前頭・・・と順次名前を挙げていく。前頭から上に行った事の無い恥ずかしい成績。(でも、みんな、家に帰ってまで勉強しているなんて知らなかった脳天気だったわたし)

 二学期、初の登校日、
「やぁ、真っ黒で、前か後ろか分からないなぁ」とわたしを見て笑った先生。(それほどに日焼けしていた)
 自分の顔に自覚が薄かったわたし、突如芽生えた顔への関心。(自分はこんな顔をしていたのか・・・遅い芽生え)

 とにもかくにも・・・わが生涯ただ一度だけ褒められた文を書くことへの興味。
「先生、わたしは今でも書くことが好きです」
 お会いできたら、そうお伝えしたいです。ありがとうございました。

Re『武蔵野』155。

2010-12-31 07:07:14 | 国木田独歩
見下ろす様な眺望は決して出来ない。それは初めからあきらめたがいい。

 見下様眺望決出来初
 見(ケン)下(ゲ)様(ヨウ)眺(チョウ)望(ボウ)決(ケツ)出(スイ)来(ライ)初(ショ)と、それぞれ読む。

☆兼ねたものを解く。
 要を重ねることを謀(計画する)。
 消したものを、推/おしはかる。
 磊/小さなことにこだわらないで、書いている。

『城』339。

2010-12-31 06:46:57 | カフカ覚書
そして、まわりにあるすべてのものが、いかにもこのシャツのうすぎたなさにふさわしいばかりか、それを凌駕さえしていた。

 うすぎたない/geflicktes→Gefect/戦い。
 シャツ/Hemd→Held/英雄。
 ふさわしい/entsprach→ansprache/確認する、判別する。

☆そしてまわりにあるすべてのものは、たくさんの戦いにおける英雄を判別するばかりか、それを凌駕さえしていた。

春はそこまで。

2010-12-30 13:02:02 | 日常
 白梅、紅梅どちらも咲き始めている。
 冬来たりなば春遠からじ・・・。
 でも、「冬ソナ」にはまってからは・・・白が好き・・・雪が好き・・・冬が好き。

 冬が好きって自分自身に暗示をかけている、おめでたいわたし。

思い出したこと。

2010-12-30 07:24:08 | 日常
♪身をたて名をあげ やよ励めよ 今こそ別れめ いざ さら~ば♪

 そうだ、この歌は「仰げば尊し」
 毎年三月に歌う。あんなに繰り返し歌ったのに、定かでなかったわたしの記憶。

 小学校高学年のときの女教師・・・わたしが意地悪をされて泣いた時、甘える気持ちもあってその教師に近づいた。
 教師はわたしを一瞥し「泣いてちゃ、分からないでしょ」とただ一言。
 
 同じクラスにA君という器量も成績も抜群の男の子が居て、憎からず思っていたところ、席が隣どおしになった。
 テスト実施の際、その女教師は、A君に囁いた(わたしに聞こえるように)
「隣に見せちゃ駄目ですよ」と。
(見るわけないでしょ!)・・・わたしは悲しかった。

♪仰げば尊し~わが師の恩~教えの庭にも早幾年~♪

 心から実感を持って歌うことが難しい歌だった。

Re『武蔵野』154。

2010-12-30 07:07:14 | 国木田独歩
君は必ず坂をのぼるだろう。とにかく武蔵野を散歩するのは高い処高い処と撰びたくなるのはなんとかして広い眺望を求むるからで、それでその望は容易に達せられない。

 君必坂武蔵野散歩高処高処撰広眺望求望容易達

☆訓(字句の読み方)は、匹(一対をなす)。
 繁(むやみと多い)無の像(すがた)が八(多く)、惨(いたましく思う)。
 普く、広く庶(数多く)交わる諸(もろもろ)、千(たくさん)の光を、弔う。
 亡(死ぬこと)を、究(つきつめる)謀(はかりごと)。
 用(必要とするところ)の異(違う)質(内容)である。

『城』338。

2010-12-30 06:48:57 | カフカ覚書
バルナバスは、いま上衣のぼたんをはずしにかかったが、その下からは粗末な、ねずみ色によごれた、つぎだらけのシャツが、下僕の頑丈な、角ばった胸のうえにあらわれてきた。

 下/unter→Unstern/悪い星回り。
 粗末な/grobes→Globus/地球。
 角ばった/kantig→knecht/奴隷。
(今)jetzt→jett/黒玉。
 つぎだらけ/gefleckt→Gefecht/戦い。
 シャツ/Hemd→Held/英雄。
 胸/Brust→branst/とどろく。

☆黒玉を割ると、地球の悪い星回りがあらわれた。
 先祖の奴隷のうえにたくさんの戦いや英雄の偽善がとどろきあらわれた。

無常の世。

2010-12-29 13:41:09 | 日常
 亡父の残していったものに『昭和十年連合艦隊第二艦隊軍艦高雄』『昭和十二年南洋特別行動軍艦沖島』の二冊がある。
 本に仕立てたもので、もともとは、ガリ版刷りの日誌をまとめたものである。詳しくは読んだことがないけれど、日々の雑記、俳句や詩、献立などが記載されている。
 某日の献立は「アサ/味噌汁・ヒル/ビフテキ、プッディング・バン/照焼、田楽」とある。昭和十年の頃にはまだカタカナや洋食もOKだったらしい。

 ただ全編通じて泣かせるのは、父母に対する孝養を歌っている点。
『無常の世』と題して、
 我々は百才も二百才もいきるやうに思って必ずしも日常死と云ふ事を考へない。之は蝉が夏のみ元気良く鳴いてゐるのと同じである。われわれ五尺の身体も呼吸がたった五分止まれば此の世の者でない。(略)
 其の内に父母を喜ばせようと思って居る間に無常の世はわれわれの父母を此の世から奪ってしまふ。(略)
 孝養とは何か。
「身体髪膚之を父母に受く敢て毀損せざるを孝の始めとす身を立て名を挙げ父母を表するを以て孝の終りとす」とある。

 大海の真ん中で、ひたすら父母を思っていただろうと思われる。

 そういえば、「♪朝夕慣れにし学びの窓~・・身を立て名を挙げやよ励めよ♪・・・」(「仰げば尊し」より)

 今は、身を立て名を上げるなんていう考えは古いし、こんな歌も歌われなくなって久しいと聞く。

 それこそ今は、子供たちに迷惑の掛からないように、すんなりこの世から消えてゆきたいと願うばかり・・・。
 まさしく『無常の世』である。

『城』337。

2010-12-29 10:49:38 | カフカ覚書
バルナバスのびったりとした、絹のような艶のある上衣にたぶらかされてしまったのだ。

 ぴったりとした/enger→enden/死ぬ。
 絹/seiden→seiten/それ以来。
 上衣/Jacke→Jade/翡翠玉。

☆バルナバスは、死んで以来、輝く(つやのある)翡翠玉(硬玉)となったのだ。