続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

小さなこと、されど・・・。

2014-04-30 06:56:15 | 日常
 従妹の隣家の主人は20歳になる連れ子の娘さんがいる中国人と再婚した。
 ある日チャイムが鳴るので玄関に出て見ると、隣家の主人が「お宅の前を娘が通ったとき、奥さん(従妹)が怒っていたと言うんですがね」と話を切り出された。

《わたしが怒っていた?》身に覚えのない従妹は愕然としたという。

「私の顔は怒っているように見えるかねぇ」とわたしに聞いた。もちろんそんなことはない、断じて。小さい頃から優しくて揉め事一つ起したことのない従妹。長年隣家に住んでいてその辺の事は分かっているだろうに、再婚してついてきた義理の娘を庇ってそんなことをわざわざ言いに来るなんて、従妹は思い当たる節もなくただ呆然。
 圧して堪えて「すみません、こんな顔なもんで」と笑って応えたらしい。

「中国の人だから言葉がよく分からなくて、『怒っていたみたい』なのを『怒っていた』と言ったのかしらねぇ』と、従妹はいう。

 それにしても百歳に近い老母の世話に明け暮れる夫不在の主婦の弱みに付け込んで、言いたい放題は暴言である。隣家同士、事情を知っていればこその労わりはあっても、文句を言ってくるなんて!!(わたしは心の中でそっと涙したよ)

 小さな亀裂、されど、深く刻まれた傷を従妹の無念さに垣間見て淋しく肯くしかなかった。

『ポラーノの広場』313。

2014-04-30 06:43:41 | 宮沢賢治
そして隣りの室の前を通りかゝりましたら、扉が開け放してあって、さっきの給仕がひどく悄気て頭を垂れて立ってゐました。


☆輪(順番に回る)質(内容)全て二つある。
 秘(人に見せないように隠す)の解(問題を解く)法(方法)があり、究(つきつめる)詞(ことば)は、照(普く光があたる=平等)である。
 鬼(死者の魂)の透(すけて見える)ことを推しはかることを、律(基準となる決まり)としている。

納骨。

2014-04-29 06:38:48 | 日常
 伯母の死から二ヵ月半近く経ち、今日は納骨。
 期せずして、閉店セールで購入した黒生地をジャケット・スカート・ベストの三点に縫い上げた。着心地を優先したけれど、縫いあがりは不確か・・・。(自分で着るのだから)

 伯母は母の兄嫁であるけれど、従姉でもあるので、近しい関係。小さい頃からよく面倒を見てもらった。四軒長屋に隣り合わせて住んでいたので病床の母に代わって世話になったことは想像に難くない。転居してからも当たり前のように泊まり、なんとも思わず食事をし、遊び暮らした夏休みの思い出。長男の嫁としての責任で、姪を厭わず可愛がってくれたのだろうか。
 祖母や伯父を看取り、孫を育て、趣味に奔走し、株を楽しんだ99年の人生。


 後を追う者として、どんな時にも笑い飛ばすような快活さで進んでいく闊達な精神を継いでいきたい。どんな人生にも終りがあり、お骨に帰する日が来ることを胸に刻みたい。


 小さい頃、お祖母さんの家に集まってご馳走を食べたりして従姉弟たちと賑やかに過ごした。記憶は定かでないけれど、あれは法事か何かだったのだろうか。母方の七人兄姉、残る兄嫁である叔母はただ今99歳、従妹は目の離せない日常を奔走している。
 今日は出てこれるだろうか、従姉弟たちに会えるのは嬉しい。一緒に年を重ねていく刹那の点を線で結んでいく。
 最近では(もう少し)の眼差しで、お互い肯きあっているような一抹の寂しさがあるものの、(元気で頑張りましょう)の励ましがそれを大きく上回っている。

 自嘲まじりの(これから)、足腰萎え年寄り然としても、まだまだ未来(時間)は残されているのだから、しっかり歩いていきましょう。骨に帰する日、風塵となり、空に帰していくその日まで。

『ポラーノの広場』312。

2014-04-29 06:23:12 | 宮沢賢治
それが仲々長いし烈しいのです。私は暑いやら疲れたやら、すっかりむしゃくしゃしてしまひましたので、今のうち一寸床屋へでも行って来ようと思って室を出ました。


☆誅(罪を責めとがめる)を注/書き記し懲(過ちを繰り返さないようにこらしめる)を列(並べる)。
 詞(ことば)の諸(もろもろ)を比べ、金(尊さ)の溢れ駿(すぐれた)照(普く光があたる=平等)に憶(思いをめぐらす)講(はなし)である。
 雷(神なり)の詞(ことば)を悉(ことごとく)推しはかる。

『城』1608。

2014-04-29 05:57:46 | カフカ覚書
こうして、なにもかもがバルナバスがきらきらした服装をして初めて食堂の百姓たちのなかにはいってきたときとおなじ状態にもどったかのように、Kは、もちろん苦笑まじりにではあるが、バルナバスが肩にのせた手の感触をなにか特別な名誉のように感じた。


☆こうして、全ての人々を再びバルナバス(北極星の化身)は輝かせたが、Kの感覚はこの禁錮の言葉の死の接触に従うようにみえた。とは言うものの、復讐心が際立つのを感じていた。

トンボ玉作り。

2014-04-28 06:21:21 | 日常
 以前友人は県立工業高校のイベントでトンボ玉を作りが楽しかったので、是非ということでコミュニティセンターでの教室に申し込んだという。
「あなたも」と誘われて迷ったけど、Bさんに話したら「あら、いいわね」ということになり、一緒に見学という運びになった。

 バーナー(強い火力)・ガラス・・・想像すると怖くて、(そこまでしたくない)という拒否感。(でも、まあ)と、自分をなだめての参加。


 上級者は炭酸カルシウムの粉を振りかけて泡玉を作り、わたし達は初歩の二色使いのトンボ玉。
 行程を覚えるだけでもパニック、一度目は手取り足取り、こちらはロボット状態。二度目は「今度は自分でやってみましょうね」って、出来ません!

 それでも、何とか口授してもらいながら、・・・結局午前・午後とで5個も作った。(ふうっ・・・)

 面白い、確かに。ただこのネックレスはかなりの重量があるので、(ワンポイントかな)などと、未だ一回の講習なのに、妄想だけは先走り。


 土曜日というのがネック、ほかのイベントに重なる可能性がある。(それでも優先して参加するわ)という気持。
 
 不承不承、出かけたのに、今はノリノリ・・・単純なわたし、どこまで続けられるかな。

『城』1607。

2014-04-28 05:47:45 | カフカ覚書
 Kの約束が、バルナバスにはよほどうれしかったらしく、別れの握手がすんでからも、Kの肩をたたいたほどだった。

 よほど/sehr→Seher/予言者。
 肩/Schulter→schuld/義務、罪過。

☆Kの約束は、バルナバス(北極星の化身)には、予言者によって幸運をもたらすように見えた。国を圧力で動かすことから離れても、Kはその罪過に悪態をついた。

難しいのは・・・。

2014-04-27 07:05:38 | 日常
 遠くて近いは男女の仲。されど、結婚となると難しい。ごく簡単に自然の成り行き(恋愛)で結ばれるカップルもあれば、周囲の配慮を重ねても(お見合い)、結婚にまで至らないケースも多々ある。

 偶々バス停で一緒になったA夫人の場合、「何とか結婚してもらいたいと、これはという親戚筋の娘さんに引き合わせたんだけれど息子は深酔いしてその日は寝てばかり。折角遠くから来てくださった相手の方には『こんなによく育てて下さって』とか何とか言い繕ったけど、結局、息子は却下。・・・もう諦めたわ、息子の結婚は」とこぼした。
 わたしも知っている息子さんだけど、小さい頃から優秀で優しくて、国家公務員という安定した職にもついている。条件は揃っているのに、なぜ?(心に想う人の存在が・・・いえ、詮索は失礼)

 その息子さんと同級生であるわが息子も未婚、一人暮らしを満喫している(?)
 どうして?
 
 結婚は勧めるべきか、自由に任せるべきか・・・。わたしの友人たちの多くも秘かに胸を痛めている。


 少し前なら、《顔も見ないで結婚した》という話はよく聞いたけど、現代ではありえない話になっている。結婚に対して切羽詰った気持が薄いせいかもしれない。
 どういう生き方をしても、後悔と未練は残る。幸不幸の尺度など無く、むしろ見えないものであれば、選んだ人生に肯くしかない。
 その結果は誰が選んだのでもない自分の選んだ道であり、難問の《答えを生きている》わけなのだから。