続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)わが影の。

2020-10-31 06:18:26 | 飯島晴子

   わが影の先走りたる踏絵かな

 わが影の先・・・背後の影を確認したわけではないが、躊躇なく先の方を走っていくのを感じる。
 踏絵・・・わたくしの作品理解を強権的に問うものではありませんが、わたくしのことが本当に見えますか?

 わが影の(我影)はガ・エイと読んで、芽、鋭。
 先走りたるはセン・ソウと読んで、詮、双。
 踏絵はトウ・カイと読んで、到、解。
☆芽(兆し)を鋭く詮(調べると)双(二つ)に到(至りつくこと)が解る。

 わが影の(我影)はガ・エイと読んで、雅、詠。
 先走りたるはセン・ソウと読んで、閃、想。
 踏絵はトウ・カイと読んで、投、快。
☆雅(風流)を詠み、閃(きらりと光る)想いを投(あてはめる)快(心地よさ)がある。


『飯島晴子』(私的解釈)ぎりぎりまで。

2020-10-30 06:58:00 | 飯島晴子

   ぎりぎりまで青蝉さがす男女かな

 ぎりぎりまで・・・本屋の閉店時刻が迫っているのだろうか、二人は吉川宏志の『青蝉』を探している。傍で見ていてこちらまで胸が熱くなるようなステキなカップルに遇った。

 青蝉はショウ・ゼンと読んで、省、全。
 さがす男女(探男女)はタン・ダン・ニヨウと読んで、担、談、二様。
☆省(かえり見ると)全てに担う談(話)がある。
 二様(二通り)ある。

 青蝉はセイ・センと読んで、凄、選。
 さがす男女(探男女)はタン・ナン・ジョと読んで、潬、難、除。
☆凄(すさまじい)選(多くの中からえらぶこと)を潬(遠慮して)難(わざわい)を除いている。


R.M『前兆』②

2020-10-30 06:28:20 | 美術ノート

 前兆・・・何に対する兆しなのか。
 暗い洞窟から開けた謎の山、鷲が翼を広げた形、白い雪を被っているにも拘らず勢いがある。山岳に融けるような空の色に主張はない。黒(洞窟)と白(異世界)の対比。これより先は全く異なる世界であり、行くことには決意がいるが、帰ることの出来ない巨大な溝(亀裂)がある現場である。

 暗い洞窟(現世)の開口は門であり、異世界は厳然と存在している。間にあるのは深い峡谷、行きて戻れぬ祈り(精神界)は目前にある。
 死の前触れだろうか。
《来てはいけない》と鷲が翼を広げているのだろうか。あるいは迎え入れようと歓待のポーズなのか。
 人は考える、その是非に答えはない。しかし絶対的な答えがあるとしたら無に帰すことかも知れない。帰る場所・・・そこから生まれ、死してそこへ帰る、そことはこのような厳しい場所であったのか、繰り返す問い、答えは厳然とそこに在るのかもしれない。
『前兆』それは、死にいたる門かもしれない。


 写真は『マグリット』展・図録より


『注文の多い料理店』66.

2020-10-30 06:20:42 | 宮沢賢治

 そして猟師のもつてきた団子をたべ、途中で十円だけ山鳥を買つて東京に帰りました。


☆霊(死者の魂)の詞(言葉)を談(話す)。
 詞(言葉)の図りごとを注(書き記す)。
 套(被った)縁(つながり)は、太陽である。
 弔(死者をとむらい)悼(死をいたむ)教(神仏のおしえ)の記である。


『城』3528。

2020-10-30 06:11:58 | カフカ覚書

バルトマイヤーという書記などは、わたしにぞっこん参ってしまって、この鎖とロケットをプレゼントしてくれたほどです。もっとも、あつかましい話ですが、ロケットのなかには、彼の肖像が入れてありました。


☆バルトマイヤーという書記などは夢中になり、この連鎖の取り巻きを尊敬したのは当然のことでした。とは言うものの先祖は、無鉄砲でした。


『飯島晴子』(私的解釈)鯉の淵。

2020-10-29 07:05:38 | 飯島晴子

   鯉の淵百日眠らさるるかな

 鯉の淵?
 筑波嶺の峰より落つるみなの川恋ぞつもりで淵となるぬる(陽成院・後撰和歌集)を踏まえているのではないか。
 あなたへの恋で苦しみ長い月日を無為にしてしまった、という悔恨。

 鯉の淵はリ、エンと読んで、罵、怨。
 百日はヒャク・カと読んで、百、禍。
 眠らさるるはミンと読んで、民。
☆詈(悪口を言い)怨(うらめしく思う)百(たくさん)の禍(災害にあった)民(人々)。

 鯉の淵はリ・エンと読んで、理、援。
 百日はヒヤク・ジツと読んで、飛躍、実。
 眠らさるるはミンと読んで、見ん。
☆理(物事の筋道)の援(助け)で飛躍の実(内容)を見ん(見るだろう)。


R.M『前兆』

2020-10-29 06:40:18 | 美術ノート

   『前兆』

 洞窟からの眺望、わずかに林の緑が見える。つまり手前は現世/現実である。
 覗いた光景は草木も生えぬ岩山であり、鷲の頭部・羽ばたく翼の形を模している。偶然か、必然か。
 猛禽、空の王様である。空への畏敬の念、自由への羨望。

 この光景が『前兆』であるという。
 異空間への飛行、旅立ち、隔たる向こうへの移行。兆しは現実から垣間見た虚実の混沌である。山岳が飛行物体に変異することへの判定の是非が問われる。
 
「飛べ」という指令。
 洞窟(悩み・疑問・常識への反感・・・)からの脱出には大いなる不安と危険が伴うのではないか。踏み出せば谷底へ落ちていく。連絡通路、媒体はない隔絶の世界。
 しかし、あえてこの眺望を克服する強い意志を抱いている。
『前兆』は描き手を試している。自身を問うている。


 写真は『マグリット』展・図録より


『注文の多い料理店』65.

2020-10-29 06:31:51 | 宮沢賢治

 蓑帽子をかぶった専門の猟師が、草をざわざわ分けてやつてきました。
 そこで二人はやつと安心しました。


☆西に望(満月)の姿が潜んでいる。
 悶(もだえ苦しむ)霊(死者の魂)の旨(考え)は、総ての文のなかの字で案(考え)審(正しいかどうかを明らかにしている)。


『城』3527。

2020-10-29 06:19:15 | カフカ覚書

わたしは、四日間ですでに眼をかけてくださる人ができました。みなさんの眼つきを信用して間違いなければ、わたしは、ビールのジョッキを運んでいくとき、まるで友情の海のなかを泳いでいるようなものでした。


☆夜明け前にはすでに認められ、味方になってくれました。死の眺望を信頼し、実直な賢さから、快い無数の先祖の友人関係の中にいるようでした。


『飯島晴子』(私的解釈)筍を。

2020-10-28 07:05:10 | 飯島晴子

   筍をゆがく焔の快楽(けらく)かな

 筍をゆがくには結構な時間が必要であり、二時間程度も焔に気を配り辛抱しなくてはならない。しかし、それを快楽(けらく)と構えた鷹揚さ!肝が据わっている。

 筍をゆがく(筍湯)はシュン・トウと読んで、悛、問う。
 焔の快楽はセン・カイ・ガクと読んで、千、戒、愕。
☆悛(過ちを正すこと)を問う。
 千(たくさん)の戒めに愕(おどろく)。

 筍をゆがく(筍湯)はジュン・トウと読んで、準、答。
 焔の快楽はエン・カイ・ラクと読んで、掩、諧、絡。
☆準(用意した)答えを掩(覆い隠している)。
 諧(しっくり調和する)絡(すじみち)がある。