World Business Satellite の「トレたま」でローランドDGの切削造形装置を紹介していた。
Roland DG iModela
http://www.rolanddg.co.jp/news/2011nr1005_imodela.html
その他立体出力造形について分類してみた。
○紫外線硬化エポキシ樹脂を用いる造形
当初は大量の紫外線硬化エポキシ樹脂を巨大な液槽に満たし、液槽内部に上下するステージを設けておいて、液の表面に上から紫外線レーザーを照射しながらステージを徐々に沈めながら造形する形式が主流でした。
しかし、この形式では大量の液剤が必要となり、異物の混入や液剤の劣化などの問題がありました。
近年では底がガラスで出来た浅い液槽に上からステージを沈め、ガラスとステージの間の液にガラス面からレーザーを照射しながらステージを徐々に持ち上げながら造形する形式も開発されています。
▽紫外線硬化樹脂の場合、強度の高い付加型シリコンゴムに触媒毒(硬化不良)を引き起こすものが多く。これは表面に多少の塗装を施しただけでは解消しないことも少なくないようです。
▽また、造形物のステージ側の面にはステージが直接触れていない面では重力による製品の「ダレ」や「盛り上がり」が生じることがあるそうです。
最近では液槽を用いずにノズルから紫外線硬化エポキシ樹脂を出しながら紫外線で固めてゆく形式もあり。サポートに水溶性材料を用いることで無用な「ダレ」や「盛り上がり」を防ぐことができるようです。
→キーエンス
○粉末を用いる造形
粉末を用いる造形の場合、接着剤をインクジェット方式で固めてゆく形式と。レーザーなどを用いて熱可塑性樹脂を溶かして固める方式があります。
接着剤を用いた形式の場合、接着剤自体に色素染料を混ぜることで立体造形物の段階から着色させることが可能となり。また、熱をほとんど出さないことから安全で省エネルギーな形式でもありますが。現在のところ強度が充分に得ることが難しいようで、搬送途中の破壊事例もあるようです。
レーザーを用いた形式の場合、柔らかい材質を用いることも可能で。高い強度も確保できるようです。
→インターカルチャー
▽粉末を用いる形式の場合、どうしても表面に粉末のザラザラしたテクスチャは避けられないようで。複製のためのシリコン型の脱型性の悪さが問題となります。
レーザーを用いて金属の粉末を溶接して造形する機械もあり。後述するワックスを用いた造形とは異なりチタンや特殊鋼などの融点の高い金属材料での造形が可能です。
→NTTDataEngineering:EOSINT M
○熱可塑性樹脂の積層造形
ABS(アクリルブタジエンスチレン)などの熱可塑性樹脂を熱で溶かしながらノズルからステージ上に積層してゆく形式です。出力段階から充分な強度が得られることや、造形機械自体の構造が単純で材料に無駄が出ないことが特徴です。
最近では粉体造形と同様に柔らかい樹脂材料を用いた機械も開発されたようです。
造形機械の構造自体が極めて簡単であるために、海外では10万円の自作キットなども販売されているとの噂もあります。国内では68万円の3Dプリンタが販売されています。
→株式会社オーピーティー
□他にもジュエリー系ではワックス(蝋)での立体出力を用いて石膏型を作り、金属製品を作る方法や。重工業系では砂型を立体出力することで鋳物の金属部品を作る方法など。様々な形式があるようです。
一般的に立体出力造形では、立体出力物の表面に積層による階段状の縞模様が出ますが。ジュエリー系に用いられる機械では縞模様がほとんど出ないものもあります。
→シーフォース:DWS
→デジモデ:envisionTEC Perfactory XGA Desktop *現在休止中。
ローランドDGで製品化された切削による立体出力造形というのは金属加工が主流で、プラスチックでの立体出力造形ではあまり使われる形式ではありません。プラスチックを切削する時には、回転工具の回転数が速過ぎるとプラスチックが溶けるなどの問題が生じるためで、工具の回転数が低くないとアクリルのような熱可塑性樹脂の切削は難しいのです。
回転工具の回転数が高く、切削部分のプラスチックが溶解してしまうと。回転工具に溶解したプラスチックがまとわり着いて切削ができないばかりか、不要な部分までも巻き込んで溶かしてしまうこともあるため。ローランドの機械でも、あまり厚みのあるアクリル板は切削には適さず。薄い板材以外では熱で溶解しずらい専用材料を用いるようです。
→RolandDG iModela
ローランドには他にも紫外線硬化エポキシ樹脂に顔料を混ぜて立体的に「印刷」する装置というのも製品化されています。こちらは機械自体は非常に高価(289万円)であるため一般向けにはサービス会社に依頼することになります。
→RolandDG VersaUV
立体出力造形のサービスを利用するためには、立体出力に適した立体データを作成しなければならず。ファイル形式は *.obj 或は *.stl 形式での入稿を必要とする会社が多いです。また、 *.stl ファイルには「バイナリ」形式と「アスキー」形式の二種類が存在し、「アスキー」形式は一般に受け付けてくれないようです。
おいらが使っている3DソフトはiShade3なんですが。これは立体出力には適さないんだそうです。一点収束コマンドや線形状による「蓋」を使うと立体出力ができなくなる場合が多いそうです。
その他の業務用機械とかも載せてみる。
ミニター *NCフライスとかに使用されるスピンドルモーター。
http://www.minitor.co.jp/
envisionTEC Perfactry Xede : Official page *Perfactryの大型機。この機械を用いたサービスはまだないです。
http://www.envisiontec.de/index.php?id=43
end;
Roland DG iModela
http://www.rolanddg.co.jp/news/2011nr1005_imodela.html
その他立体出力造形について分類してみた。
○紫外線硬化エポキシ樹脂を用いる造形
当初は大量の紫外線硬化エポキシ樹脂を巨大な液槽に満たし、液槽内部に上下するステージを設けておいて、液の表面に上から紫外線レーザーを照射しながらステージを徐々に沈めながら造形する形式が主流でした。
しかし、この形式では大量の液剤が必要となり、異物の混入や液剤の劣化などの問題がありました。
近年では底がガラスで出来た浅い液槽に上からステージを沈め、ガラスとステージの間の液にガラス面からレーザーを照射しながらステージを徐々に持ち上げながら造形する形式も開発されています。
▽紫外線硬化樹脂の場合、強度の高い付加型シリコンゴムに触媒毒(硬化不良)を引き起こすものが多く。これは表面に多少の塗装を施しただけでは解消しないことも少なくないようです。
▽また、造形物のステージ側の面にはステージが直接触れていない面では重力による製品の「ダレ」や「盛り上がり」が生じることがあるそうです。
最近では液槽を用いずにノズルから紫外線硬化エポキシ樹脂を出しながら紫外線で固めてゆく形式もあり。サポートに水溶性材料を用いることで無用な「ダレ」や「盛り上がり」を防ぐことができるようです。
→キーエンス
○粉末を用いる造形
粉末を用いる造形の場合、接着剤をインクジェット方式で固めてゆく形式と。レーザーなどを用いて熱可塑性樹脂を溶かして固める方式があります。
接着剤を用いた形式の場合、接着剤自体に色素染料を混ぜることで立体造形物の段階から着色させることが可能となり。また、熱をほとんど出さないことから安全で省エネルギーな形式でもありますが。現在のところ強度が充分に得ることが難しいようで、搬送途中の破壊事例もあるようです。
レーザーを用いた形式の場合、柔らかい材質を用いることも可能で。高い強度も確保できるようです。
→インターカルチャー
▽粉末を用いる形式の場合、どうしても表面に粉末のザラザラしたテクスチャは避けられないようで。複製のためのシリコン型の脱型性の悪さが問題となります。
レーザーを用いて金属の粉末を溶接して造形する機械もあり。後述するワックスを用いた造形とは異なりチタンや特殊鋼などの融点の高い金属材料での造形が可能です。
→NTTDataEngineering:EOSINT M
○熱可塑性樹脂の積層造形
ABS(アクリルブタジエンスチレン)などの熱可塑性樹脂を熱で溶かしながらノズルからステージ上に積層してゆく形式です。出力段階から充分な強度が得られることや、造形機械自体の構造が単純で材料に無駄が出ないことが特徴です。
最近では粉体造形と同様に柔らかい樹脂材料を用いた機械も開発されたようです。
造形機械の構造自体が極めて簡単であるために、海外では10万円の自作キットなども販売されているとの噂もあります。国内では68万円の3Dプリンタが販売されています。
→株式会社オーピーティー
□他にもジュエリー系ではワックス(蝋)での立体出力を用いて石膏型を作り、金属製品を作る方法や。重工業系では砂型を立体出力することで鋳物の金属部品を作る方法など。様々な形式があるようです。
一般的に立体出力造形では、立体出力物の表面に積層による階段状の縞模様が出ますが。ジュエリー系に用いられる機械では縞模様がほとんど出ないものもあります。
→シーフォース:DWS
→デジモデ:envisionTEC Perfactory XGA Desktop *現在休止中。
ローランドDGで製品化された切削による立体出力造形というのは金属加工が主流で、プラスチックでの立体出力造形ではあまり使われる形式ではありません。プラスチックを切削する時には、回転工具の回転数が速過ぎるとプラスチックが溶けるなどの問題が生じるためで、工具の回転数が低くないとアクリルのような熱可塑性樹脂の切削は難しいのです。
回転工具の回転数が高く、切削部分のプラスチックが溶解してしまうと。回転工具に溶解したプラスチックがまとわり着いて切削ができないばかりか、不要な部分までも巻き込んで溶かしてしまうこともあるため。ローランドの機械でも、あまり厚みのあるアクリル板は切削には適さず。薄い板材以外では熱で溶解しずらい専用材料を用いるようです。
→RolandDG iModela
ローランドには他にも紫外線硬化エポキシ樹脂に顔料を混ぜて立体的に「印刷」する装置というのも製品化されています。こちらは機械自体は非常に高価(289万円)であるため一般向けにはサービス会社に依頼することになります。
→RolandDG VersaUV
立体出力造形のサービスを利用するためには、立体出力に適した立体データを作成しなければならず。ファイル形式は *.obj 或は *.stl 形式での入稿を必要とする会社が多いです。また、 *.stl ファイルには「バイナリ」形式と「アスキー」形式の二種類が存在し、「アスキー」形式は一般に受け付けてくれないようです。
おいらが使っている3DソフトはiShade3なんですが。これは立体出力には適さないんだそうです。一点収束コマンドや線形状による「蓋」を使うと立体出力ができなくなる場合が多いそうです。
その他の業務用機械とかも載せてみる。
ミニター *NCフライスとかに使用されるスピンドルモーター。
http://www.minitor.co.jp/
envisionTEC Perfactry Xede : Official page *Perfactryの大型機。この機械を用いたサービスはまだないです。
http://www.envisiontec.de/index.php?id=43
end;