書き逃げアンドロイド。

副交感神経が優位になるような写真が好き。

○優生学の論理反証。

2019年01月05日 15時44分24秒 | 意識論関連
これまで何度も優生学の論理反証は論じてきたのだが 記事を探すのが自分でも困難なくらいなので 読者には探しようがないと思い 再度論じておこうと思う

まず 生物学における決定的間違いとして 「生物の目的は生存や種の保存である」という前提である

生物というのは生存や種の保存などの目的に基づいて合理的選択を能動的に遺伝的進化をすることは構造原理的に不可能なのであり

生物に目的などなく 論理的には「結果的に死ななかったものを生物と分類している」に過ぎないのである

生物の存在というものには 能動的な合理的目的行動選択が介在する余地は構造原理的に存在しておらず 生物というものは自然環境下において偶発的結果として「死ななかった」ものを生物と分類しているに過ぎないのである

生物は 自己の遺伝的性質を能動的に変えたり選択したりすることは原理的に不可能であり ましてや合理的に選択することなど非科学的なフィクションお伽話でしかない

遺伝的進化というものは 目的意図に基づいて能動的に「選択した」ものではなく あくまで突然変異と淘汰圧力による偶発的結果であり 受動的に「選択された」ものでしかないのである

そこに「目的」をこじつけるから科学を逸脱してしまうのである

偶発的に突然変異によって死なずに済んだ個体が生き残ったからといって 生き残った生物の遺伝的性質が「賢い」などというのは 論理的に無茶苦茶なこじつけであり 到底科学的論証には価しない

例えば 草食動物の逃げ足が速くなる進化が促される過程では 天敵に襲われた際に逃げ足の遅い個体から淘汰されてゆくことにより 結果的に先天的に逃げ足の速い個体へと進化が促されることで その結果を進化と呼んでいるのであり 別に「逃げ足を速くするために合理選択によって遺伝子を能動的に改変した」わけではない

むしろ 天敵に襲われた際に逃げ足の遅い個体が喰われてゆくことに何の対策も予防もしないバカな脳でなければ遺伝的進化が促されることはないのである

たとえ先天的に逃げ足の速い遺伝子を持って産まれてきたとしても 産まれたばかりの未成熟な期間には天敵から逃れることが出来ずに喰われてしまうのだが 自分達の子供を天敵から守る工夫をするだけの知能はない証拠である

結果に過ぎない遺伝的性質に「賢い」もスッタクレもないのである

トンボの羽が微弱な空気も捕らえる複雑な構造をしていることも 別にトンボ自身が自己の遺伝的性質を能動的且つ意識的に合理性に基づいて選択したわけではなく あくまで「より生存にとって有利な先天的性質を持った個体だけが生き残った」という結果でしかなく トンボ自身にも 誰にも合理的目的選択が介在する余地はない

進化というものが常に生存にとって必ず正しい変異をもたらす保証もなく 長い生物史の中では幾度もの大絶滅が起きており 遺伝的進化には目的はおろか生存や種の保存に必ず価する保証も全くないのである

ヒトは膨大な生物進化の中の ほんの数千年という僅かな結果だけを見ているために あたかも遺伝的進化というものが常に生存や種の保存などといった目的に基づいて合理的に自動的に選択される万能の願望器か何かと錯覚妄想しているために 現在の生物学における遺伝的進化が常に正しい結果しかもたらさない完璧なものであるかのように勘違いしており 故に「生物の目的は生存や種の保存である」などという非科学的前提を鵜呑みにしているのである

もし 遺伝的進化というものが頭の良さ「賢さ」によるものであると言い張るのであれば 先天性の遺伝的疾患によって生存にも種の保存にも適さない人は「愚か」だという話になってしまうのである

そ ん な バ カ な 話 が あ る か !

自己の遺伝子は選択不可能なものであり たとえ生存や種の保存にとって先天性に有利な性質を持っていたとしても それは別に「賢い」わけでも「人間として優秀」なわけでも何でもない

むしろ 大半の健康な(先天的に生存や種の保存にとって不都合のない)ヒトの多くは こうした生物学上のトンデモない大間違いすら認識出来ない程のバカであり 故に優生学などというオカルト観念すら誰も論理反証しないというしょうもない事態が漫然と続いているのである



Ende;
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする