[あらすじ] せっせと掃除した甲斐有って、
庭の池の水が数十年ぶりに、底が見えるほど透き通った。
その水で墨をおろして書初めをしたら、
今度は池の水が真っ黒に染まってしまった。けど、
月を映して美しいじゃないの。
午前3時半過ぎ。
家がかすかに軋んで、目が覚めた。
遠くの地震の揺れがやって来るのだろうか。
S波がいつ来るか。地震の規模はどれくらいなのだろうか。
緊張して待ったが、揺れはかすか . . . 本文を読む
[あらすじ] 泥を排出して掃除の成果が出て、この冬、
庭の池の底まで見えるほどに水が澄んだ。
この澄んだ水で、書初めをしよう。
家の片付けをしていたら、あちこちから書道具が出てくる。
なんの箱じゃいと思って開けてみると、硯箱なんである。
薄くて重い箱は硯。間違い無い。
筆は傷んでいて使えないが、墨は良い。
年を経るほど良いと言われる。
脂がどうとかいう理由らしい。
硯もいくつも出てきている . . . 本文を読む
庭の池の水が、澄んだ。
何年も、緑色に濁りきっていた池の水が、澄んだのである。
池の端を通った時、気付いたら、池の底が見えたのだ。
もう何年も濁っていたので、池を見ようとしてこなかった。
池をまじまじと見ようとしてこなかったことに、
池の底が見えてあらためて気付いた、という感じだ。
※
池は亡父が自分で作ったものだ。
南北に1.6メートル、東西に3.4メートルの大きさである。
穴を掘って . . . 本文を読む
毎月一日は法螺を書いている。昨今、ヨノナカはネット上の冗談の作り話にも小うるさいっぽいので、なんとなく私は萎縮しているのが正直なところだ。いきおい、ウソでもマコトでもどうでもいいような話を書きがちだ。大法螺を吹けば法螺だと分かりやすいのに、豪胆さに欠けているな。自身の法螺吹きの資質を問う。※早朝のドッグランで、退屈しのぎに乗数をやたらに暗算する。という話を書いた。途中まではホントである。https . . . 本文を読む
毎朝早く、ドッグランに行く。
朝早くというのは、暗いうちに家を出て、わざと遠回りをして
やっと明るくなる頃にドッグランに着くようにする。
我が犬ウーゴくんは、室内でのトイレを潔しとしない。
散歩に出ないとオシッコもウンチもしない。
なおかつ、神経が細くていらっしゃるので、決まった場所でしかしない。
ウンチはドッグランと決まっている。
ドッグランに入ると、フェンス際を丹念に嗅いで回る。
ある時 . . . 本文を読む
毎月一日には法螺を吹くと称してウソっぱちを書いているよ。
ウチの近所には、交通巡査の形の人形は、無い。
無いと思っている。
もしかすると、有るのだけれど、
ずーっと有るもんだから、すっかり意識しなくなっているのかもしれない。
子どもの頃、あちこちにアノ人形を見かけるようになった時には興奮したものだ。
そのうち人形は人形でなくなった。
人形ほどのリアルさが無くても、運転者が「警官だ」と認識すりゃ . . . 本文を読む
交通取り締まりをブッチ切った。
ウチの近所に、警察官のお人形さんが立っている所が有る。
最近見なくなったよねー、なんて言っていたら、
数年前、新しく立ったのだ。
立った?
自分で立ったみたいな表現になってしまったな。
立てられた、というほうが正確か。
白バイ隊員のような服装である。
白いヘルメットをかぶって、ブーツを履いて、
水色みたいな青のツナギの制服を着て、
反射材のハーネス?を着けてい . . . 本文を読む
気のせいだろうか。
すれ違う人に、チラっと見られている気がする。
マスクをしていないからだろうか。
チラっと見られている気がする。
今日は、やっと薬が効いてきて、
副鼻腔炎の症状がほぼ無い。
嬉しい。
金木犀の香りがわかる。
図書館に歩いて行った。
気温はけっこう上がってきているけれど、
乾燥していて風もちょっと有るので、気持ちがいい。
図書館に入る間はマスクを着用した。
外に出たらマ . . . 本文を読む
[あらすじ] 毎月一日に法螺を吹いて、翌日に釈明しているよ。我が愛車、ホンダCD50の走行距離が4万㎞を迎えた。わー。地球一周だ。と思ったと同時に、地球一周ってホントに4万㎞なのか?と疑念が湧いた。良いではないか。なんでも疑ってかかってみるべし。※調べてみると、いろいろな数字が出てきた。インターネットでは、正確なことを言っている人の所に辿り着くまでが一大事だ。なんせ自分に知識が無いことなんだから、 . . . 本文を読む
2ヶ月かかった。7月の頭に新車が自宅に届いた。軽トラックから地面に、足場板を斜めに掛けて、新しいホンダのCD50が降ろされた。嬉しいね。待ちに待ったバイクだ。風邪が吹いたら桶屋が儲かるじゃないけれど、新型コロナウイルスによる影響で、バイクの納品が数ヶ月も遅れていた。クラシックなデザインの実用バイクだ。早速キックしてエンジンをスタートさせ、左手でクラッチを切って、左足で1速に入れる。右手で少し吹かし . . . 本文を読む
毎月一日は法螺を吹いている。
四月一日だけじゃ物足りないんである。
※
腕をブヨに刺された。
犬の散歩で行く所の、ある一角にブヨがいる。
そこへは行かないようにしているのだが、
その周辺で刺されたのだろう。
ブヨは蚊のような羽音を立てないし、
刺された瞬間はチクリともしないし、
直後の痒みは無い。
けれど、その後1週間以上、強い痒みがぶり返してくる。
刺された所は直径1㎜くらい皮膚がやぶ . . . 本文を読む
しびに咬まれてしまったようだ。
しかも二度目だったようだ。
※
父は「しび」、母は「しんみ」とか「しみ」とも呼んでいた。
友達に話したらキョトンとされたので、「しんみ」というのは
東京では一般的ではないようだ。
※
私は生まれ育ちが東京都内だ。
生まれた時には両親の両親とも亡くなっていたので、
「夏休みにおばあちゃんちに行く」という経験が無い。
親戚付き合いもほとんど無かったので、
先祖 . . . 本文を読む
人間は汗をかく。
水分が蒸発する時に熱が奪われるので、
汗をかくと身体が冷やされる。
頭も汗をかく。
髪の毛がぐっしょり濡れる。
髪が長かったり多かったり束ねていたりすると、
なかなか汗が乾かない。
かえって頭が蒸れる。
犬は汗をかかない。
全身に毛が生えているのだから、
汗で全身がぐっしょりになったらそりゃあたいへんだろう。
汗で体温を調節するという仕組みは、
けものの中では珍しいことなの . . . 本文を読む
毎月一日に法螺話を書いている。四月だけじゃ足りないのだ。https://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/1825148aa2c2c49bb614b5acf6fc1b53我が庭にも、菊が有る。黄色、白、赤、白と赤が混ざってなんだか妙な色になったもの。茎は木質みたいな色で堅くなる。切ろうと思ったら鋏が必要だ。けっこう強い。生育しやすいほうへと次第に広がっていく。根だけではなく、地上 . . . 本文を読む
菊の盆栽をいつかやってみたいと思っている。
けれど、どうも、毎日ちまちまと植物の世話をするということができない。
そんなことできないくらいには、若いのだと思う。
以前、世話になっていた接骨院の先生も言っていた。
「盆栽いじりするようになっちゃ爺だよ。」
そう言いながら、盆栽に水をやっていた。
※
盆栽に憧れを持っている。
だいたい、ミニチュアってのは楽しい。
子どもの頃、プラモデルが好きだっ . . . 本文を読む