飼い犬ウーゴ去勢オス4歳11ヶ月。
推定生後3ヶ月で保護されてから、人との暮らしにやっと慣れて
私が引き取った時には既に4歳を過ぎていた。
保護犬にはビビりちゃんが多い。
人間が怖い。車が怖い。音が怖い。全てが怖い。
最初の頃は夜明け前に散歩に出発した。
人も車もほとんどいないからだ。
歩いているうちに明るくなってくる。
怖がりながらの散歩だと、犬は前へ前へグイグイと引く。
とにかく今いる場所から逃れたいのか。
犬の動きをコントロールするには、リードを短く持ったほうが良い。
しかし、ウーゴはそれをも怖がった。
リードを短く持って私が近付くと、飛びのくように体の向きを変えた。
狭い道で車とすれ違う時にはどうしてもリードを短く持つ必要が有る。
しかしそれは怖がる。
ならば、車と会わないようにするほうがいい。
まだ誰も来ていないドッグランまで行って、放してやると、
嗅いで嗅いで嗅ぎ回って、ウンチをする。
ドッグランに行けば安心してウンチができる、という習慣になった。
※
車のいない時間帯にバス通りに慣らし、
他の犬も人もいない時にドッグランに慣らした。
※
怖いものに慣らす。
ということは難しい。
むしろ、怖くない経験を重ねていくほうが良い。
朝6時を過ぎると交通量が急に増える。
だから、それまでには家に戻るようにする。
そうやって、近所を散歩することに慣らした。
大丈夫だと思うことができなかったら、
怖い物、怖い事、怖い場所、怖い人はずっと怖いままだ。
※
ドッグランで知り合った人がいる。
保護犬を飼っている。
やっとドッグランに慣れて、他の犬と楽しそうに走り回れるようになったそうだ。
これまでの苦労や、今の苦労などを問わず語りに語る。
しかし、どうやらちょっとズレているように思える。
「昨日は職場に連れて行ったんですよ。
人の沢山いる所に慣らそうと思って。」
えっ。
それは犬にしてみたら苦行ではないか。
安心できる家でじっとお留守番のほうが良くないか。
「家の前の道も怖がるから、車まで抱いて行ったり。
車を近くに持って来て、そこまで行ったり。」
玄関を出たがらない保護犬は多いと聞く。
「ストレスが有るとリードを咬み切っちゃうんです。
もう5本もやられた。
車の中でもリードは外しておかないと、繋いでおくと咬んじゃう。
あっという間に咬み切っちゃうんです。」
脱出しようとしてリードを切るわけではない。
咬まずにはいられないのだろう。
車に乗せる時にリードを外すならば、
代わりに咬める物を与えたほうが良いのではないかと思う。
車に慣らそうと思って、大通りに抱いて出たりもしたそうだ。
ううむ。
それはむしろ逆効果ではないか。
怖いものはやっぱり怖い。
※
車に慣らすために、車のいない道を歩き、
まず道に慣らした。
他の人に慣らすために、人のいないドッグランに通って、
まずドッグランをお気に入りの場所にした。
全ての初めての人に緊張していたが、
半年もすると、ドッグランで会う人には自然に近付くことができるようになった。
今では道端ですれ違う人にも興味を持って自分から近付いていくことが有る。
車とすれ違う時も、緊張しなくなった。
ウーゴは緊張すると肛門が開く。
保護団体にいる時に会いに行って、お試しの散歩をした。
肛門がずっと少し開いているので、
ウンチがしたいのかと思ったが、しないので、なんなんだろうと思った。
なんて尻の穴の締まりの悪い犬なのか、と残念に思った。
後で思えば、知らん人にリードを持たれて緊張しまくっていたのだ。
道に慣れ車に慣れ人に慣れたら、
肛門はステキに締まって点になった。よし。
※
保護団体では出会うことの無かった新たな怖いものは、
子供だ。
夕方の散歩の時に、下校する子供たちとたくさん会った。
突然バタバタとすごい足音で駆け出したり、
遠くの友達に大声で呼びかけたり、
何かのきっかけで数人が悲鳴競争を始めたり。
怖い。
子供は怖い。
一旦、子供は怖いとなったら、
100メートルくらい先に子供の姿が見えたり、
遠くで子供の声がしただけで
くるりと方向転換して慌てて帰りだす。
では子供に慣らすために下校時刻頃に歩くようにすれば良いかというとそうではない。
犬の相手をすることに慣れた子供に、
自分の庭であるドッグランで出会って、
穏やかに接してもらうことが一番良い。
なかなかチャンスは無いけれど。
あと、大人しい子供とすれ違うことを繰り返していく。
偶然に頼るしかないのだが。
緊張して聞き耳を立てる。
右耳は、施設にいる頃に、気の合わない犬に咬まれて立たなくなってしまった。
この写真は肝腎の肛門が写っていなくて残念でありますな。
※
こんな書き方をすると、私がずいぶん飼い犬に優しいように見えるので
バランスを取っておくか。
散歩から帰って来ると、ウーゴは扉を開けてもらうのを待って
私が開けると素早くスルリと中に入る。
とにかく家の中に早く入りたいのだ。
家の中に入ったら今度は、廊下にいるのはイヤで、
早く自分の寝床に戻りたい。
安心できる場所に早く帰りたい。
先月のこと、家の外壁を塗装するために、玄関扉をシートで養生していた。
散歩から帰って、玄関扉を開けようとしたら、
シートが「ガサッ」と鳴った。
ビビったウーゴは扉の隙間から家の中に滑り込んだ。
リードが強く引かれ、私は腕を玄関の角にぶつけて擦り剝いてしまった。
ま、
そんくらいのビビりは日常的に有る。
車のドアを閉める音にビビる。
とまった蚊を「パチン!」と叩く音にビビって飛び上がるとか。
でもこちらもそこまで気を遣ってらんない。
ビビりはまだまだ有る。
一生有るだろう。
推定生後3ヶ月で保護されてから、人との暮らしにやっと慣れて
私が引き取った時には既に4歳を過ぎていた。
保護犬にはビビりちゃんが多い。
人間が怖い。車が怖い。音が怖い。全てが怖い。
最初の頃は夜明け前に散歩に出発した。
人も車もほとんどいないからだ。
歩いているうちに明るくなってくる。
怖がりながらの散歩だと、犬は前へ前へグイグイと引く。
とにかく今いる場所から逃れたいのか。
犬の動きをコントロールするには、リードを短く持ったほうが良い。
しかし、ウーゴはそれをも怖がった。
リードを短く持って私が近付くと、飛びのくように体の向きを変えた。
狭い道で車とすれ違う時にはどうしてもリードを短く持つ必要が有る。
しかしそれは怖がる。
ならば、車と会わないようにするほうがいい。
まだ誰も来ていないドッグランまで行って、放してやると、
嗅いで嗅いで嗅ぎ回って、ウンチをする。
ドッグランに行けば安心してウンチができる、という習慣になった。
※
車のいない時間帯にバス通りに慣らし、
他の犬も人もいない時にドッグランに慣らした。
※
怖いものに慣らす。
ということは難しい。
むしろ、怖くない経験を重ねていくほうが良い。
朝6時を過ぎると交通量が急に増える。
だから、それまでには家に戻るようにする。
そうやって、近所を散歩することに慣らした。
大丈夫だと思うことができなかったら、
怖い物、怖い事、怖い場所、怖い人はずっと怖いままだ。
※
ドッグランで知り合った人がいる。
保護犬を飼っている。
やっとドッグランに慣れて、他の犬と楽しそうに走り回れるようになったそうだ。
これまでの苦労や、今の苦労などを問わず語りに語る。
しかし、どうやらちょっとズレているように思える。
「昨日は職場に連れて行ったんですよ。
人の沢山いる所に慣らそうと思って。」
えっ。
それは犬にしてみたら苦行ではないか。
安心できる家でじっとお留守番のほうが良くないか。
「家の前の道も怖がるから、車まで抱いて行ったり。
車を近くに持って来て、そこまで行ったり。」
玄関を出たがらない保護犬は多いと聞く。
「ストレスが有るとリードを咬み切っちゃうんです。
もう5本もやられた。
車の中でもリードは外しておかないと、繋いでおくと咬んじゃう。
あっという間に咬み切っちゃうんです。」
脱出しようとしてリードを切るわけではない。
咬まずにはいられないのだろう。
車に乗せる時にリードを外すならば、
代わりに咬める物を与えたほうが良いのではないかと思う。
車に慣らそうと思って、大通りに抱いて出たりもしたそうだ。
ううむ。
それはむしろ逆効果ではないか。
怖いものはやっぱり怖い。
※
車に慣らすために、車のいない道を歩き、
まず道に慣らした。
他の人に慣らすために、人のいないドッグランに通って、
まずドッグランをお気に入りの場所にした。
全ての初めての人に緊張していたが、
半年もすると、ドッグランで会う人には自然に近付くことができるようになった。
今では道端ですれ違う人にも興味を持って自分から近付いていくことが有る。
車とすれ違う時も、緊張しなくなった。
ウーゴは緊張すると肛門が開く。
保護団体にいる時に会いに行って、お試しの散歩をした。
肛門がずっと少し開いているので、
ウンチがしたいのかと思ったが、しないので、なんなんだろうと思った。
なんて尻の穴の締まりの悪い犬なのか、と残念に思った。
後で思えば、知らん人にリードを持たれて緊張しまくっていたのだ。
道に慣れ車に慣れ人に慣れたら、
肛門はステキに締まって点になった。よし。
※
保護団体では出会うことの無かった新たな怖いものは、
子供だ。
夕方の散歩の時に、下校する子供たちとたくさん会った。
突然バタバタとすごい足音で駆け出したり、
遠くの友達に大声で呼びかけたり、
何かのきっかけで数人が悲鳴競争を始めたり。
怖い。
子供は怖い。
一旦、子供は怖いとなったら、
100メートルくらい先に子供の姿が見えたり、
遠くで子供の声がしただけで
くるりと方向転換して慌てて帰りだす。
では子供に慣らすために下校時刻頃に歩くようにすれば良いかというとそうではない。
犬の相手をすることに慣れた子供に、
自分の庭であるドッグランで出会って、
穏やかに接してもらうことが一番良い。
なかなかチャンスは無いけれど。
あと、大人しい子供とすれ違うことを繰り返していく。
偶然に頼るしかないのだが。
緊張して聞き耳を立てる。
右耳は、施設にいる頃に、気の合わない犬に咬まれて立たなくなってしまった。
この写真は肝腎の肛門が写っていなくて残念でありますな。
※
こんな書き方をすると、私がずいぶん飼い犬に優しいように見えるので
バランスを取っておくか。
散歩から帰って来ると、ウーゴは扉を開けてもらうのを待って
私が開けると素早くスルリと中に入る。
とにかく家の中に早く入りたいのだ。
家の中に入ったら今度は、廊下にいるのはイヤで、
早く自分の寝床に戻りたい。
安心できる場所に早く帰りたい。
先月のこと、家の外壁を塗装するために、玄関扉をシートで養生していた。
散歩から帰って、玄関扉を開けようとしたら、
シートが「ガサッ」と鳴った。
ビビったウーゴは扉の隙間から家の中に滑り込んだ。
リードが強く引かれ、私は腕を玄関の角にぶつけて擦り剝いてしまった。
ま、
そんくらいのビビりは日常的に有る。
車のドアを閉める音にビビる。
とまった蚊を「パチン!」と叩く音にビビって飛び上がるとか。
でもこちらもそこまで気を遣ってらんない。
ビビりはまだまだ有る。
一生有るだろう。
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