[あらすじ] 『舟唄』の動画の中で〽沖の鷗に深酒させ
るために、ユリカモメを作る。
納豆パックを合わせて、プチプチクッションでくるんで、
障子紙を貼って、段ボールを貼って…
時々、マスキングテープで部分的に巻いて、形を整える。
障子紙はけっこう硬いので、テープで巻いて寄せると凹みができる。
その凹みを覆うようにまた紙を貼る。
この繰り返しで体形を少しずつなめらかにしていった。
脚の付け根は斜めに紙を貼って、プチプチと納豆パックに突き刺さっている爪楊枝の
角度をしっかり固定した。
でんぷん糊を塗っておく。
乾くと意外と頑丈になる。
足は別に作っておく。
爪楊枝に障子紙を巻き付けて糊付けして乾かす。
水かきの形にちぎった紙を先端に付けて乾かす。
細いこよりを6本、短いのを2本作っておいて乾かす。
水かきの上にこよりを乗せて糊付けして乾かす。
踵?に短いこよりを付けて乾かす。
指の上から紙をかぶせて糊を付け、紙がやわらいだところで水かきの形に整えて乾かす。
そしてオレンジ色に塗るべし。
※
水道のメーター検針の仕事をしていた20年あまり前の頃。
市内のアパートで、外国人の多く住むところが有った。
一階の外廊下に、水道メーターボックスが在る。
一階の部屋のものと二階の部屋のものが2つずつ並んでいることが多い。
左右対称形に部屋を作るケースが多いので、隣の部屋のものと合わせて
4つずつ並んでいることも多い。
外廊下には、洗濯機だのベビーカーだの自転車だのバケツだの箒だのなんだのが
ゴチャゴチャと置いてありがちだ。
そんな中、
メーターボックスの蓋を開けようと屈んだら、
目の前に置いてある椅子の下に、袋一杯の鶏の足が有った。
ギョッとするね。
私は鶏の足を買ってきてダシを取るなんてことをしたことが無かったので、
足だけゴロゴロ袋に詰まっている光景はなかなか驚いた。
鶏の足ってのはゴツゴツの鱗が重なっていて、
よく見ると迫力が有る。
ユリカモメの足を作りながら、
あの頃あの娘を想ったら~ああああ~
歌い出すのさ、舟唄を
※
閑話休題
初列風切羽は、障子紙と黒の紙を貼り合わせて作った。
この頃には本体はすっかり白くできてきている。
顔の形もいびつさが無くなってきた。
納豆パックの蓋を切って作った土台の上に障子紙を貼り合わせ、
さらに裂いた紙を重ねて貼って、尾羽を作った。
尾羽は先端だけ黒い。
墨をすって、筆で着色した。
墨にも色合いに種類が有る。
ユリカモメの灰色を出すには、茶系でない、青系の墨がいいな。
何かの時に使った青墨が有った。
濃くおろして、それを薄めて使う。
羽の色を着けると一気に雰囲気が変わる。
目を描くのが一番緊張した。
ちょっとした位置のズレで表情がまるで違ったものになる。
目の後ろのブチを入れると、ユリカモメらしさが高まる。
※
別に作っておいた足を付ける。
胴体に刺しておいた爪楊枝はちょいと後ろに出る角度。
それに少し角度を前向きにして合わせ、
糊を塗った紙で巻いて更にでんぷん糊を塗って、乾かす。
乾いたらオレンジ色に塗る。
嘴も、マスキングテープで形作ってあった上に紙を貼って乾かしておき、
そこをオレンジ色に塗る。
それが乾いたら、嘴の先端に墨を入れる。
完成である。
※
足の付け根の角度が難しく、実は爪楊枝を何度か刺し直した。
最終的に、なんだかちょっと傾いて出来上がってしまったが、
それが、首を傾げたような、なんとも言えない愛らしい表情となった。
怪我の功名。
しかも、
自立する。
紙のこよりで作った指なので、ぎゅうぎゅうつまんで形を調整すると、
うまく地面を踏みしめる。
前後のバランスも良くできているので、
自立する。
最強かわいいじゃないの。
自作ユリカモメの登場する動画はこちゃら↓
https://www.youtube.com/watch?v=-cwf4e9JdTo
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