[あらすじ] 米沢泉美編著『トランスジェンダリズム宣言』(2003)を
2018年にやっと読んだ。
https://blog.goo.ne.jp/su-san43/s/%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0
明後日、6月30日(日)は青森レインボープライドだ。
13時、青森駅前広場集合だと。
※
去年の青森レインボープライドには、飼い犬ジーロくんを連れて参加した。
東京のプライドパレードでは犬の参加はまず無理だから、これはチャンス、
他にいないだろうし目立つかも、
と思ったら、もう一匹、黒い犬のマルコちゃんがいたが。
12歳11ヶ月の高齢犬だったが、しっかり歩きとおし、
パレード中はマーキングすることもせず、お行儀良かった。
いろんな人に撫でてもらえた。
※
去年までの青森レインボープライドの代表者の宇佐美は
私の古い友人で、今やレズビアン活動家として業界では知られる人物となっている。
もう一人の代表者でパートナーの岡田さんも活動家なので、二人の知り合いは多い。
青森に行くとき、私は二人の周辺の活動家たちに会うことも
楽しみの一つにしていた。
しかし実際は、さみしがりやの犬を連れていたので、あまり一人で行動できず、
思ったほどいろんな人と話さずに終わってしまった。
その代わり、犬を連れているだけでいろんな人に声をかけてもらえたけどね。
だから、よねざわいずみさんが参加していたのを知ったのも、
何ヶ月も後になってからだった。
※
えーそうだったの残念会ってみたかった話してみたかった
とジタバタしたら、先月、すばらしい友人二人が飲み会をセッティングしてくれた。
なんだかものすごくお忙しい中、4時間くらい食って飲んで話した。
LGBT的な話以外にも、温泉やら鉄道やら家庭の話やら。
相手に気を遣わせずにどんどんしゃべってくれる、ありがたいお人であった。
※
『トランスジェンダリズム宣言』は、以下のような構成になっている。
1.トランスジェンダー概論
TGとは何か、歴史、医療や社会や他者との関わり、近似と言われるセクシュアリティとの違いなど
2.トランスジェンダーの直面する問題
社会、職場、公共の場、制度、医療、メディアの中での問題
3.トランスジェンダーの歴史と思想
日本とアメリカのTGの歴史
4.トランスジェンダーが生きやすい社会をめざして
以上を踏まえて、TG自身と社会がどうあれば生きやすいかの考察と主張
5.トークバトル「トランスジェンダリズム宣言」
それぞれの専門分野に詳しい、筒井真樹子、土肥いつき、三橋順子、畑野とまとといった執筆者が陣取る。
※
私は『トランスジェンダリズム宣言』の核心は
第四章のよねざわさんの「性別をゆるやかに、あいまいに考えよう」という一文に在る、と思っている。
続けて引用すると、
―要するに「固定観念を否定して救われる人がいる、肯定すると苦しむ人がいる」という事実は把握し、
その上で「じゃぁ性って何なの?」という問いをあまり難しく考えないことを。―
上に書いたように、この一見ゆるい主張を述べるまでに、
この本は必要な知識と議論を緻密に積み上げている。
きちんと積み上げた礎の上に、ゆるんゆるんの主張を掲げているのが、たまらなく良い。
複数の執筆者の専門性とキャラクターが発揮されている。
※
一緒に飲んだ夜も、よねざわさんは言った。
「理想はぼんやりとしたものがいい。」
理想のような、今ここに無いものについて思うときに、
細部にわたってちまちまと規定してしまうと、
それはもうとんでもなく実現から遠のいてしまう。
という意味かどうか分からないが。
大きい理想をボーンと掲げたほうが、
共闘する仲間の枠も広がりそうである。
という意味かどうか分からないが。
歴史の知識や法律の経緯などは、
次に何かを考えるとき、改善したり対策したりするときに必要になってくるので、
仔細に知っておくほうが良い。
具体的なことは細かいほうが良いが、理想のような抽象的な目標は大きいほうが良い。
という意味かどうか分からないが。
まあなんか、理想って見たことも無いものを描いているわけだし、
みんなの頭ん中に在るものだから、
みんなで'共通の理想'を目指しているつもりでも、だんだん違いが見えてきて決裂、
なんてことも歴史を振り返ればいくらでも有るわけで。
という意味かどうか分からないが。
ほら、「理想の結婚相手♪」なんつってあれこれと事細かに条件を付けたりすると
かえって見つかんないってことになるでしょ。
という意味かどうか分からないが。
※
もう一点、お話を聞けて良かった点が有るが、それはまた今度。
つづく
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