【霧と紅葉~大雪山系緑岳から/2016.09.24撮影】
山際近くまで押し寄せていた雲海が、日の出直前からみるみる少なくなって、その引き際を望遠レンズで
捉えたのがこれらの写真だ。
上の写真、雲海から飛び出た三角形の小山のすぐ右が空沼で、その奥が高原沼付近である。
もしこの時点でその周辺で撮影できていたならば、すごく幻想的な場面に出会えていたことだろう
(ヒグマとの遭遇を避けるため規制され、入山時間が限られているので、早朝沼付近にいることは
不可能なのだが。でもガスに巻かれて撃沈の可能性も…)。 いずれにせよこの辺りにまで朝霧に
煙ることは滅多になく、やや精彩を欠く緑岳周辺の紅葉も、この部分のナナカマドはよく色づいて
いたので、いいところだけ望遠で切り取れたかもしれない。
下の写真は同じ頃の第二花畑方面。地味な写真ながら、自分では気に入っている一枚。
9月15日(金) くもり時々雨
この日は銀泉台への林道の規制が始まる前日だ。どの登山口から登ろうか散々迷った末、せっかくの機会だからと、
銀泉台へ車を走らせた。あわよくば撮影しながらの登山を期待したがガスが濃く、肝心の紅葉もあまり詳しい状況を
確認できないまま黙々と歩き続けた。
銀泉台第一花園付近がすでに見頃らしく、白いガスの合間から真っ赤な山肌が見え隠れした。
奥の平周辺も見頃で、事前の情報どおりに今年はナナカマドの状態が非常にいいようで、
真っ赤な木々が目に付いた。
第三雪渓あたりも状態はいいようだ。ただ色付きが早かった木々の一部はすでに葉を散らし始めており、
ピークはすでに過ぎているかもしれない。
第四雪渓もきれいではあったがすでに見頃は過ぎているようで、そのまま歩き続けた。
白雲岳分岐を過ぎたらガスが晴れ始め、緑岳方面の視界が開けた。
白雲岳避難小屋遠望。小屋辺のナナカマドもきれいに色付いている。今年は久しぶりに山頂付近の
ナナカマドの紅葉がきれいだ。
時々小雨に降られながらもあまり濡れることなくテン場にたどり着き、無事テントを設営。
高原温泉登山口を出発してほぼ同時に到着した士別のOさんを小屋に訪ねてしばし歓談する。
情報交換をしたかったところだがふたりともガスで視界が効かず、与えられるような確かな
情報をお互い持ち得てはいなかった。
ガスが晴れてきたので下見散策に出かけようとしたが再び曇り込み、のち一時本降りの雨。
結局何も出来ずじまいで、明日はぶっつけ本番になりそうだ。
白雲テン場(泊) 15張りくらい。団体客がいないためか、とても静かな夜。いびきもほとんど
聞こえてこない。明け方冷え込み、寒さで目が覚めた。テントが凍り付いていた。空には満天の星。
天候は回復したようだ。